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一旦立ち止まって「疑って」みよう

我思う、ゆえに我あり

『方法序説』

 ルネ・デカルトは真理追求の手法として、「方法的懐疑」を用いた。
 方法的懐疑とは、すべてを極限まで疑って、それでも疑うことのできないものが残ったなら、それを真理として受け入れるという思考法だ。

 ちなみに、デカルトのいう真理とは、普遍性実用性、そして確実性があるということだ。

▢真理追求の4つのルール

  1. 明性のルール : 確実なものだけを認める

  2. 分析のルール : 複雑な問題は細かくする

  3. 総合のルール : 正しく理論を積み上げる

  4. 枚挙のルール : 見落としがないかの確認

 この4つのルールは、
「確実に正しいものだけを材料として思考し、複雑な問題は細かく分解し、規則正しく理論を組み立てる。
最後に、見落としがないか確認する。」と言える。
 これは、現在のロジカルシンキングそのものではないか。

 
 そして、望月安迪氏が著した『シン・ロジカルシンキング』へとつながる。
 シン・ロジカルシンキングでは、思考の型「QADIサイクル」を使う。

Q | Question_問い
 解くべき問いを初めにしっかりと設定し、思考の照準の狙いを定める
A | Abduction_仮説
 その問いに対して、正しいかどうかはいったん脇に置き、意外性のある仮説を発想する
D | Deduction_演繹法
 So what ?と何度も自問することで初期仮説が持つポテンシャルを引き出し、一本のストーリーとして展開させる
 「点」としての初期仮説を、「面」へと広げ、意味のある戦略ストーリーとして描く
I | Induction_帰納法
 結論をまとめ、その正しさを検証するためのサポート材料を揃える

 Deduction_演繹法は、アリストテレスが「三段論法」として唱え、デカルトが重要視した思考法である。
 また、Induction_帰納法は、フランシス・ベーコンが人類の思考を開く「新道具」と称した思考法だ。
 いずれも時代の荒波を乗り越えて現代にまで続く思考法であり、それを思考の型に組み込んだ「QADIサイクル」を使わない理由はない。

 
 まずは一旦立ち止まって「問う(疑う)」ことからはじめてみよう。


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