図を描いて考える
平井孝志さんの著書『図で考える習慣』からの学びを共有する。
図を描くことは、現実を抽象化することである。
抽象化とは、現象の中から骨格を切り出し、現象の裏側にある構造を捉えることをいう。
図を使ってものごとを抽象化し、その抽象化されたイメージから構造や関係性を読み解き、そこから考えを進化させる。
図を描く作業は、手で考える作業であり、自分自身との対話である。
図は「概念図」「構成図」「分析図」の3種類あり、考えるための図は「概念図」と「構成図」の2つである。
概念図は、頭がモヤモヤしているときに新たな着想を得たり、問題の構造を見つけたりするために自由に描く図である。
その概念図こそが、「図で考えること」の基礎だ。
構成図は、「ピラミッド」「田の字」「矢バネ」「ループ」の4種類の型を使って描く図である。
・ピラミッド - 論理構成を捉える
・田の字 - 全体を捉える
・矢バネ - 流れや動きを捉える
・ループ - ダイナミズムを読み解く
ちなみに、Amazon創業者のジェフ・ベゾスは創業後間もない頃に、紙ナプキンの上にビジネスモデルのループ図を描いたといわれている。
図を描くことは、考えるプロセスそのものであり、図との対話によって考えを広げ、深めるのが目的である。
そのため、決して図を完成させることが目的ではないので、拙速に完成させることに意味はない。
とりあえず、頭がモヤモヤしているときは、紙の上に概念図を描こうと思う。