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【エッセイ】クラゲ定食

インスタを見てたらば、ときどき通る場所に美味しそうな定食屋さんがあるのを見つけ、その週の土曜日に行ってみた。

昔ながらの定食屋さんで、お昼時というのもあり家族連れやカップルなどで結構混んでいた。

初めてのお店なのでナニを注文するか迷ったが、入り口すぐの所に白いチョークで書かれた小さな看板を見つけ、その1番上に少し大きめの文字で書かれていた、カツオ定食を頼もうと決めた。

しばらくすると、そこでずっと働いていると思われるおばあちゃんが注文を聞きに来てくれたので、カツオ定食を頼んだところ、「生姜だけで良いですか?ニンニクもいります?」と聞かれたので「生姜だけでいいです」と答えた。

20分くらい経った時、そのおばあちゃんが「お父さん!生姜だけで良い?!?!」と大きな声で言ってるのが聞こえたので、え?、おれ?と思ってそっちを見たら、こっちを見てたから「はい!」と答えた…そのお店には1人で行ったのだが、年齢的にはそう言われればそうかとも思うので、まぁ、いいけど…と、内心ちょっと恥ずかしいような、切ないような、なんとも言われぬ思いをした。

しばらくするとカツオ定食が出来上がり、おばあちゃんが席まで運んでくれた。カツオの刺身はもちろん、ホクホクの白いご飯、小鉢に入った切り干し大根、ほうれん草のおひたし、お新香、お味噌汁などなど、まぁ贅沢な定食が目の前に用意され、美味しく食べ始めた。

すると、さっきから小学校高学年くらいの2人姉妹が、お店の中の「イケス」が気になって仕方ないらしく、その周りをウロウロしているのに気づいた。

ナニを思ったか、さっきのおばあちゃんがその子達に声をかけ「ウナギがいるでしょ?!?!」と大声で言ったところ、小さい方の子が、近くにいた自分のお母さんに「クラゲ?」って確認してたから、お味噌汁吹いた。

クラゲ定食は、いらないかも…

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