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正直、偏見を持っていた。

俺はギャンブルが嫌いだ。パチンコに負けて、その鬱憤を家族で晴らす父親を見て育ったからだ。こんな大人には絶対なりたくないと、子供ながらに思っていた。

半年ぶりに更新したnoteでいきなり何を言い出すかと思えば、と思う人も居るだろう。この半年間で俺が何をしてたかと言うとこれである。

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『ウマ娘 プリティーダービー』
2018年に事前登録が開始してから約3年経ち、今年の2月末に漸くリリースされたこのスマホゲーム。
ゲーム内容としては簡単で、実在する競走馬の名を冠した女の子、『ウマ娘』をトレーニングし育ててレースを勝ち進んでいくというものである。
パワプロをやってた人にはサクセスと同じ、と言えば分かり易いだろうか。

ハッキリ言って、期待していなかった。
どうせ良くある擬人化物のゲームだろう、そんな物は食傷気味だし、最初の数ヶ月で飽きられる。
しかも競馬のゲームって、俺の嫌いなギャンブルじゃん。

そんなことを考えていたと思う。

しかし俺も一端のオタクである。
SNSで話題になってるコンテンツを易々と見逃したりは出来なかった。

結論から言うとハマった。そしてリアルの競馬にもハマった。
ここで長々とウマ娘の魅力について語るつもりはないが、ウマ娘はとにかく凄かった。
キャラクター、ストーリー、演出、どれをとっても非の打ち所がなかった。
ウマ娘には実在する競走馬が出てくる。オグリキャップやサイレンススズカ、ハルウララなど競馬を全く知らなかった俺でも知っている競走馬の名前もあった。
ウマ娘の育成を始めると史実をなぞった物語が展開される。そこから興味半分で史実馬のウィキペディアを眺めだした頃にはもう手遅れだった。

スペシャルウィークやテイエムオペラオーの激戦に。
シンボリルドルフやマルゼンスキーの圧倒的な強さに。
トウカイテイオーやオグリキャップの復活劇に。
ライスシャワーやサイレンススズカの運命に。
ナイスネイチャやマチカネフクキタルの名脇役に。

全ての馬にドラマがあった。

そこで俺は考えを改めた。
競馬はただのギャンブルなんかじゃないと。
全ての馬に物語があって、馬主や調教師、騎手の努力が込められてて。
馬券を買わずに楽しめるなら、野球やサッカーを応援することとなんら変わりない。
そこにあるのは1着という栄光を求めて走るスポーツ選手と同じだった。


そんなこんなで、俺は競馬にハマってしまった。
ハマったと言っても毎週馬券を買う程じゃない。
5月末の日本ダービーと6月末の宝塚記念は買った。ビギナーズラックか分からないが、一応両レースとも勝った。
今後も恐らくはGⅠレースに少しのお金を入れて、競馬を楽しんでいくだろう。正直いうと万単位の馬券を買うのは怖い。あくまで趣味の範囲でだ。


やはりどうしても、賭博のイメージが強い競馬(事実賭博)は何も知らない人からすると敬遠しがちだと思う。俺自身がそうだったように。
しかし少しその世界を覗いて見ると、そこには厳しい調教に耐えた競走馬達や、レース関係者達の努力とドラマがあるのを知ってほしいと思う。
競馬を知って半年も経たないド素人の薄っぺらい言葉ではあるが、知れば知るほど競馬のこと好きになっていくと思う。
次のGⅠレースは10月のスプリンターズステークスだ。GⅠレースは地上波でも放送するので、見てみては如何だろう。
泥にまみれてひたすらに走る競走馬の姿を見れば、きっと競馬に興味をもつと思う。


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