【他大学コラボ対談企画 vol.3】慶大グラマネ×関学大コンダクター対談
○自己紹介
ー自己紹介をお願いします。
柳町:慶應義塾体育会ソッカー部4年の柳町一葉と申します。現在は法学部法律学科に所属しておりまして、出身校は慶應義塾志木高校という附属の高校です。
細川:慶應義塾体育会ソッカー部3年の細川紳です。出身校は静岡県立清水東高校です。よろしくお願いします。
田中:関西学院大学体育会サッカー部4年の田中心です。学部は人間福祉学部です。出身高校は大阪の履正社高校です。よろしくお願いします。
中村:関西学院大学でコンダクターをやっております、中村洸太です。出身校高校は清水東高校です。よろしくお願いします。
ーまた後ほど触れますが、細川さんと中村さんは同じ高校出身ということで、今回いかがですか。
細川:とても新鮮な気分です。
中村:自分もとても新鮮で。こういったことがあるとは思ってなかったです。驚いています。
○グラマネ・コンダクターについて
ーこの対談を読んでくださる方にもわかるように、コンダクター・グラマネについてご説明お願いします。
柳町:結構色々と多岐に渡るのですが、大きく分けると2つあります。1つがマネジメントスタッフとしての業務。もう1つがコーチングスタッフとしての業務。コーチングスタッフとしての業務としては、練習のオーガナイズであったり、場合によっては練習の進行を任せられたり、試合前のミーティングの準備とかですかね。あとは人によって、にはなってしまうんですけど、僕の場合は、選手個人に向けて映像を切り取って、ここはもっとこうした方がいいよっていうのを見せてます。マネジメントスタッフとしては、結構多くあるというかこれって大きくは言えないんですけど、最近であれば遠征の準備であったりとか、あとは色々です。
田中:内容は似ていて、サッカー面ではつくカテゴリーによって異なるのですが、練習の進行であったり、一番下のカテゴリーだと練習メニューを1から考えて、大人のスタッフなしという形で活動していきます。それ以外のマネジメント面っていうのは慶應と一緒で、遠征の準備であったり、外部との試合の連絡であったり、試合を行う上でやらなくてはいけない事務作業っていうのが主になるかなという感じです。
ーどちらの大学も各カテゴリーに分かれて担当している、という感じでしょうか。
柳町:グラマネはコンダクターさんと一緒だと思うのですが、基本的に1人1カテゴリー+サブカテゴリーという形で見ています。自分は基本TOPしか見ていないのですが、紳(細川)であればTOP兼Bチームを少し見ているという形で、人によっては2カテゴリー見ています。
田中:関学は学年によって異なっていて、4年生になったらAチームと大人スタッフなしのカテゴリー(Dチーム)を見ていて、人数によるんですけど、今年はAチーム2人、Dチーム2人という形で、洸太(中村)とかの3年生は、BとCチームの大人スタッフのサポートという形で、グレードアップという言い方はあまり良くないかなと思うのですが、段階を踏んで活動しているという感じです。
ーみなさんがグラマネ・コンダクターになった経緯を教えてください。
柳町:自分は、本来グラマネというのは3年の4月の時点で出すもので、学年で長い間ミーティングをして、こいつのためならサッカーを頑張れるっていう人を出すのが通常の流れなのですが、自分たちの場合は2年の夏過ぎ、秋から話し始めて、半年かけて中々出なくて、最終的には3年の6月まで長引いて、最後には自分ともう1人凌万(菊田凌万/慶大4年・東京武蔵野シティFC U-18出身)がやるという形になりました。
細川:ほとんど同じなのですが、自分たちの学年も2年の秋とか冬から話し合いを始めて、3年になる4月の頭に、グラマネになるという決断をしました。
田中:関学も慶應さんと一緒で、コンダクターミーティングというのが2年生の夏か秋くらいから始まって、まずは自分がなんでサッカーをしているのかっていうところから話し合っていくのですが、自分自身は結構早めに、12月くらいにやろうって決めて。1月には4人出していなくてはいけないのですが、僕らの時は自分を含めて2人しか決まってなくて、初めのスタートアップ合宿で夜中の3時まで話し合って、残りの2人を選出したという形になります。
中村:自分の代もほとんど心(田中)くんと一緒で、2年の秋くらいから全員でなんのためにサッカーしてるのかとか、自分の将来何になりたいのかとかを話し合って、自分たちの代も年末までに2人は出たのですが、自分ともう1人がまた出ていなくて、新シーズンが始まるまでには4人いないとということで話し合った結果、2月の頭にコンダクターをやるということが決まりました。
ー今の役職に転身されて、やりがいを感じていることがあれば教えてください。
柳町:やり甲斐って言われると、ぱって答えられるそんなたいそうなものはなくて。シンプルに自分が関わった選手がTOPチームで出てたり、Iリーグで出てたりして活躍したら嬉しいと思うし、自分が関わっているチームの勝利は純粋に嬉しいです。選手ではない分、直接的に自分自身の力でチームを勝たせることができないので、選手時代と比べることはできないとは思いますが、絶対値で言うと今の方が小さくはあります。
細川:自分はグラマネになって3,4ヶ月しか経っていないので、やり甲斐というやり甲斐は見つかっているかと言われたら難しいのですが、チームの勝利のために動く部分が多いので、チームが勝利してくれることが一番やり甲斐かなと思います。
田中:僕はやり甲斐は自分の成長かなという部分です。僕自身がコンダクターやりたいと思ったきっかけが新しいことをしたいという部分だったので。ちょっと関学のコンダクターは他の大学と少し違ってて、自分の成長のためにという部分でやり始めて、今年は大人スタッフがいない状況(Dチーム)で今は自分がチームを率いているという中で、練習1個のメニューをどう選手が捉えるのかとか、選手の成長にどう繋がるのかっていう部分が見えるのが1番やり甲斐かなと思います。
中村:自分もやり甲斐として成長という部分が挙げられていて、今まで自分が人とコミュニケーションを取るのが得意でなかったりとか、人前で話すことがあまり得意ではなくて、そういった部分は社会に出ても必要であると思うし、自分が今足りないものは何か考えた時に、コンダクターが1番成長できるのではないかなというところで、自分は成長がやりがいになっているのではないかと感じます。
ー反対に、苦しいことや大変なことがあれば教えてください。
柳町:人に怒ることとか厳しいことをいうことがグラマネになる前はかなり苦手で、今も苦手なんですけど、立場上責任感も伴ってくるのでどうしても選手とかマネジメントスタッフに厳しいことを言わないといけない時が出てくるのがかなり苦しいなって思ってます。どうしてもみんなと仲良くしていたいっていう思いが自分としてはある一方で、グラウンドマネージャーとして、チームのマネジメントをする者として、そこは割り切って言わないといけないっていう場面が多々あるのが苦しいなあって思います。
細川:自分は苦しいところ…わかった上でグラマネになることを決めたんですけど、やっぱりどうしても肉体労働っていうか、さっき一葉さんはカテゴリーごとにつくのが分かれているとは言っていたんですけど、カテゴリーごとに主に見ているところはあるんですけど、今TOPチーム、B1チーム、B2チームっていう3カテゴリーがあって、3カテゴリー全部の練習にピッチ上に出ているっていう形にはなるので、平日とかは4時間くらいの練習だとしても、土日とかは試合が続くとなると大変な部分は正直ありますね。
田中:自分自身の性格的に楽観的なところがあるので、苦しいことはほとんどないです。苦しいというよりかは難しいことが多々あって、その一つが去年は大人スタッフありのコンダクターだったんですけど、今年は大人スタッフなしで自分ともう一人が監督みたいな立場でチームを動かすっていうことで、そうなってくると戦術とか選手の起用とか、自分たちで全部考えないといけないっていう部分で、試合中の声かけとかがなかなか難しくて始めの方は黙っちゃうとかそういうことがあって、大人スタッフとかと相談してどうしていったら良いのかなっていうのが難しかった部分で、辛いと思うことは本当にないです。
中村:自分も辛いというか大変なことなんですけど、自分も声かけっていうのが選手の時からそんなしているわけではなくて、自分もコンダクターが向いているわけではないっていう中でなったんですけど、なったからにはやらないといけない最低ラインは絶対あると思っていて、最初の方にCチームの監督のタカさん(関西学院大学・山口嵩弘コーチ)から最初は全然声出してなかったからお前ら一生声出しておけみたいなこと言われて、その時は大変だなって思ったんですけど、そういうのを続けていくうちに声の大事さとか、声かけ一つで選手のプレーが変わったりすることは感じるようになってきたので、気を抜いたら声を出していない時間帯とか全然あるので、そこは大変だなっていうふうに感じています。あとその声かけ一つとっても、声のトーンとかはすごい言われていて、怒る時の声のトーンとか、盛り上げる時の声のトーンとか、全然今もできてはいないですけど、そういうところはもっとできるようになったらより良くなっていくんじゃないかなっていうふうには思っています。
ーみなさんからも「なかなか決まらなかった」とのお話がありましたが、その中でご自身が選手を辞める決断をされたきっかけや理由を教えてください。
柳町:今振り返ってみると、自分の成長だったり、自分のモチベーションを活かすことができるのはグラウンドマネージャーだと意味づけすることができるのですが、ミーティング当時はグラウンドマネージャーというものにネガティブな印象というか、自分は選手として戦っていきたいという思いがかなり強くて。それもあってミーティングがかなり長引いたのもあるのですが、その中で最終的な決め手としては、きっとこれからみんなもおっしゃると思うのですが、仲間のために自分が一役買ってというか。自分が適性があるのもなんとなく分かっていたし、みんなからの信頼も感じられたので、そこが1番大きいなというのがあって、大きなきっかけっていうのが、自分がたしか6月30日になるという決断をしたのですが、その前日や前々日は佳境というか、自分の方でもなるかならないか瀬戸際にある中でチームメイトのある選手が自分のために話してくれた内容で、自分が初めて人のために涙を流すことができたというか、自分でも感情を動かされる瞬間があるのだなと思って、なるならこの瞬間しかないなと思って決断しました。
細川:自分はこれといった大きなきっかけはないっちゃないんですけど、さっき一葉(柳町)さんも言っていたんですが、自分の性格的にグラマネの適性があるとか、学年として色々考えた結果と考えると、学年を引っ張っていくとか、チームの中心になって引っ張っていくという部分を見た時に、適性ではあるかなと思ったところ。あとは、これはあまりポジティブなきっかけではないのかもしれないけど、グラマネ決めの時に自分が怪我してて、サッカーやれていなかった状況もあったりして、自分があと2年間で早慶戦だったり、関東の試合に出て活躍するビジョンが正直自分の中には薄れていたというのもあって、グラマネになってチームの勝利に少しでも貢献できればそっちの道を選ぶことも1つかなと。ポジティブかどうかは分からないけど、そこが1つきっかけになっているかなと思います。
田中:僕は慶應の一葉さんみたいな感動的なものではないんですけど、僕は割とあっさり決めて、僕の前に1人コンダクターになると言っている子がいて、その次に僕はやろうかなと思って。大きなきっかけはないんですが、サッカーは社会人になってもできるなというのがあって、体力が落ちているとかそういう部分はあると思うけど、自分がやりたいと思ったらできることだと思うし、その点コンダクターという仕事は今しかできないと自分の中で考えを持ったので、今しかできないことをやってみようという部分でコンダクターを選びました。
中村:自分はチームのためにとかいう部分もあるのですが、結局自分のためにやっている部分があって。自分の成長っていう部分をフォーカスして考えた時にコンダクターが良いなというふうに考えていて、きっかけっていうきっかけはないんですけど、家族とか先輩とかと話した時に、1人の先輩が今までサッカーを小1から大2までやってきて、14年間サッカーをやってきてた成長幅だと、成長にはピークがあるから、今90%くらいまで来ているとしたらあと10%しかないと言われて、でもコンダクターという成長幅があるものをあと2年間だけどやったら、0%から100%まであると考えた時に、新しいことへの成長とか、自分の成長を考えた時にコンダクターが良いなというふうに考えて、自分が成長するためにとか、率先して動いた行動が、結局チームに貢献できるという考えを持ったからコンダクターになろうかなとなりました。
ーサッカーをやめることを伝えた時のご家族の反応はいかがでしたか。
田中:軽かったですね。ああそうなん、くらいです。
柳町:僕は実はまだ家族に自分からは伝えていません。もう1年1ヶ月くらい経つんですけど。まだ1回も家族にグラマネになったよとか言ったことなくて(笑)
細川:自分は賛成でも反対でもなくて、もう子供じゃないから、自分で決めたことなら良いんじゃないって。
中村:コンダクターミーティングしていた時からなるかもしれないっていう話はしていたので、なるって言った時は、洸太が頑張るなら、洸太がやることは全部応援するよって言ってくれて、なったっていう感じです。
○関係性について
ー3年生のお二人は、4年生の背中を見て感じることとかこういうことを学んでいますとかありますか?
細川:自分はさっきも言ったけどまだ3,4ヶ月なので、結構何をやって良いかとか、どうしたら良いのかわからないところとかがほとんどなので、そういうのは全部一葉さんとかもう一人のグラマネ4年生に聞いたりするので。そういうところで相談ベースで聞いてくれる時もあるし、即答してそれで良いんじゃないっていう時もあるので、経験からくるものっていうところはやっぱり頼りになっていますね。
中村:自分は4回生のコンダクターの姿見て、4回生のコンダクターも4人いるのでそれぞれ違う特徴を持っているなって感じていて、そういった中で自分も全部が全部できるわけじゃにし、その色々な人の特徴を盗みつつ、自分も成長できたら良いなって思いながら毎日、勉強させてもらっています。
ー逆に4年生のお二人は、後輩たちに対して感じていることはありますか?
柳町:紳に対して思うことは責任感が人一倍強いなって思っていて、もし明日急にCチーム見ろって言ったら本当に見てくれそうなくらいっていうか、頼り甲斐があってなんでもこっちから頼ったものは全部答えてくれるなっていうのが紳の印象です。例えば120円渡すからペットボトル買って来いとか言っても、すぐ順応してくれたり、腹減ったなって言っただけで弁当買いに行ってくれたり、責任感みたいなものは感じます(笑)
田中:真面目ではあるかなっていうところで、言われたことはちゃんとこなすし、洸太がついているタカさんと結構喋るんですけど、頑張っているって風にはおっしゃられているので真面目にコツコと頑張っていただけたらなと思いますが、さっきのコメントは、もう少し先輩をたてた方が良いかなと思いましたね(笑)それくらいです。
○同じ出身の二人について
ー冒頭にあった3年生二人が同じ高校(清水東高校出身)っていうところについて、二人はいつ、どうやってお互いがコンダクターやグラマネをやっているって知りましたか?
細川:この他大学コラボ企画のミーティングを担当のメンバーがzoomやっている時に、そこに洸太が参加していて、パソコンの画面上をチラッと見たら知っている顔がいる!ってなって本当にそこで初めて知りました。
中村:自分もそのタイミングですね。
ーお互い連絡は取っていなかったですか?
中村:関東と関西で、連絡も自分はそんな取らない方なので。関西のやつとは話して、コンダクターなったよって言ってたんですけど、関東の人とはそんなあんま話す機会もなくて話してなかったので…
ー清水東は関東の大学も関西の大学もどっちもいるって感じなんですね。
細川:そうです。
ー2人の高校の時の関係性を教えてください。
細川:一緒にDFラインで、横で戦ってたので、さっきの洸太の話だと(連絡を取っていなくて)仲悪いみたいに思われるかもしれないけど、そんなことなくて(笑)まあ俺が一方的かもしれないけど(笑)比較的仲のいい方ではあったかなと。あと学校が静岡県でも中央よりな静岡市にあるんですけど、俺も洸太も実家は神奈川よりの方なので、家が近い分一緒に練習行ったり帰ったりすることも多かったので、やっぱり仲はいい方かなって勝手に思ってます。
中村:自分も仲いい方だと思ってます。ただ自分が仲よくても連絡取ってないってだけなので(笑)でも結構試合中とか横にいたんですけど、自分がミスしたら怒鳴られたりとか何回かありました。
ー高校時代は戦友って感じだったんですね。これをきっかけにまた二人が連絡取るようになってくれたら嬉しいです。
細川:まあそれは二人でのちほど(笑)
○役割の意義、この役割だからこそ語れるあれこれ
ーグラマネやコンダクターって他の大学で聞いたことありますか?
柳町:サッカー部ではないですね。ラグビー部とかだったら主務の役職が近いのかなと。ちょっとコーチング要素が減っちゃうかなとは思うんですが。
ーお互いに自分たち以外にも「コンダクター」や「グラマネ」という役割があるって知ってどう感じましたか?
柳町:親近感じゃないですけど、すげーみたいな。(関学大コンダクターの)noteも読ませていただいて、同じような境遇とか心境を持った人たちなのかなと思いました。大変光栄に思っています。
田中:グラマネって主務とはちがいますよね?
柳町:そうですね、違います。
田中:僕らも主務がいるんですけど、多分グラマネの方が内容が濃そうだなって思うので(笑)そういった役職があるのは「THE・慶應」って感じます(笑)
ーそもそもなんで選手を辞めてまで選ぶ役職があるのか知ってたり、考えたりしたことはありますか?
柳町:社会人スタッフが少ないとか大人の事情的なものもあるとして、学年ごとに毎年グラウンドマネージャーを出す際に意味づけみたいなのをするんですけど、自分たちの代では、ただコーチングスタッフを外部から連れてくるんじゃなくて、一緒にここまで戦ってきた仲間として、選手の視点も持ってるし、その上で一個離れたコーチングスタッフの立場になればより信頼ができるし、他の社会人スタッフと繋ぐ役にもなれるというか、社会人の方々が持っている戦術をより落とし込むための潤滑油みたいな役割があると、自分たちの目標により近づけるんじゃないかなっていう風に意味づけしました。あとはシンプルに精神的支柱というか、選手をやめてまできつい役職に立ってくれていることで、きついときでも「こいつの方がもっときつい」って思える、っていうのを自分たちの中で意味づけました。
田中:ほとんど一緒なんですけど、僕らの代4人出さないといけないってなった時に「じゃあ外部から募集したらいいじゃん」っていう意見が出て。それを大人スタッフに伝えたところ、なぜ二年間選手としてやってきた学生から出すのかっていうと、慶應と同様に大人スタッフとのパイプ役っていう部分と、「こいつのためにがんばろう」って選手が思うことで毎日の練習であったり試合での最高のパフォーマンスに繋げるっていう部分、この二つがあるから外部から募集はしないで二年間一緒にやってきた仲間からコンダクターを出すことがチームのためになるかなっていうところで、コンダクターを出してるって言ってました。
ーコンダクター、グラマネのあるあるってあったりしますか?
柳町:今自分のいるソッカー部合宿所っていうのが寮とは別でただのクラブハウスみたいな形でグラウンドの真横にあるんですけど、そこに寝泊まりするっていうのがあるあるかなって思ってて。自分は週6.7でここに泊まってて、最後に家族と会ったのどれくらい前だろ…3.4ヶ月前とか?実家は東京なんですぐなんですけど。ソッカー部合宿所に泊まるのはかなりのあるあるかなって思ってます。
ーそれは自主的に寝泊まりしてるんですか?
柳町:まあ次の日の朝練が早いとか、夜いた方がやることがスムーズに終わるっていうのはありますね。やっぱり移動時間は片道1時間くらいかかるんで、その時間で試合見たり遠征の準備できたりとか、組織に費やせると思うんで、泊まることでしかその時間は有意義に使えないかなって思ってます。
ー他にはどうですか?
田中:「選手時代より自主練をする」で。やっぱり練習ではコーチングとかしててほとんどしんどくはないので、練習終わりに三笘がサイドから独走したやつ真似てひたすらやったりとか、一生シュートとかフリーキックとか、もう絶対的蹴らないのにイングランド式とかやって(笑)多分自主練は選手よりしてます。
ーみなさんもそうですか?
中村:俺は蹴りますね。
柳町:自分たちは選手の自主練手伝ったり自主練考えたりっていうのはあるんですけど、自分自身の自主練はあんまりしないですね。ただ一個あるのが、女子部の人数が少なくて、22人いない時があるので、その紅白戦とかに出ることとかはたまにありますね。そのおかげで運動不足が解消されてるのかなって思ってます。
ー他には何かありますか?
中村:あるあるかわかんないんですけど、自分が見てるCチームのコーチがタカさん(関西学院大学・山口嵩弘コーチ)って人なんですけど、その人の練習メニューにたまに入ったりするんですけど、選手の時よりちょっとうまくなってたりすることがあって。その理由としては、サッカーの戦術眼とか、外から見た客観的な「こうしたらいいのにな」っていうのがわかるようになって、それをいざプレーに入るとちょっとできちゃう、みたいなのはあります。選手より全然動けないんで、しょぼくはあるんですけど。
細川:あるあるかは分かりませんが、グラマネの役職上「真面目・責任感がある」と言うのは一つ大事な要素にはなってくるので、1.2年生の時にボールや道具を準備するなどの仕事やそのほか色々細かい仕事があるんですけど、真面目じゃない人は同期からも上級生からも指導をくらうので、真面目にやらなければならない一方で、真面目にやりすぎてしまうとグラマネに推薦されやすくなりますね(笑)
ーみなさんの中でお互いに質問したいことはありますか?
柳町:コンダクターの方に質問があって、割と選手選考に関わる役職だと思うのですが、その際に今までスタメンだった選手を急にベンチやベンチ外にする判断をしなければならないこともあると思うのですが、そうしたときに選手から疑問や不平不満を当然ぶつけられると思います。そうした場合にどのような対応を取られていますか?
田中:大人スタッフがいるカテゴリーは大人スタッフが選手の選考をほとんど決めているので、大人スタッフがいない自分のカテゴリーでのケースを説明させてもらいます。正直に言うと、普通だと仲がいい選手は特に選考から外しずらいと言う気持ちが心の中ではあるのですが、そういう気持ちはほとんど持たずに結構試合に出場するメンバーから常連の選手を外すこともあります。その週に光るものがある選手を使おうと思っています。関学は自分がメンバーに選ばれない理由を聞いてくる選手が結構多くて、聞いてくれた選手には学生コンダクター的にどのようにしたら良いと思う、というのはきちんと話して、それがその選手が抱く反省と差異がないかというのをしっかりと確認しながら、たとえば「体力が足りていないよね」というアドバイスをした時に選手が「確かに足りてないです。」となった時に「じゃあそこをもっと重点的にやろうか」と言いますけど、差異があった時に「こっちはこういうことを求めてるので外しました」というのを、包み隠さず伝えるようにはしています。
柳町:ありがとうございます。
○最後に
ー最後の質問になります。卒業までにグラウンドマネージャー、コンダクターとして目指したい最終的なゴールを教えてください。
柳町:質問リストを見た時に1番悩んだ質問でした。それで出てきた答えが「俺のソッカー部だ」と言えるぐらいまでにチームを運営したり責任感のある仕事を全うしたりしたいなと思っています。先ほども話したように自分は365日のほとんどをソッカー部の仕事をしているんですけど、それが身になったなと思えるぐらい、選手と密接に関わって選手の悩みを解決したり、選手の最大値を引き出したり、選手が最大限戦えるような環境づくりをしたり、マネジメントスタッフが円滑にマネジメントできるような体制を整えたり、そのほか色々ステークホルダーの方々との関わり合いとか、思い浮かぶ全部を100%やり遂げて、最終的には「俺のチームだ」と言えるぐらいになるまでやり尽くしたいです。
細川:自分たちの学年が「ピッチ内ファースト」というのを掲げた上でチームの勝利のためにということから逆算して行動しているというところで、グラマネになることを決めたという背景もあるし、自分もチームの勝利に貢献したいという思いがあってグラマネになったという理由もあるので、「結果」という部分で自分が選手として直接的に関われない分些細なその他の部分、運営・マネジメントという部分から少しでも勝利に繋がるようにというのを日頃から念頭において活動しているので、最終的なゴールを定量的なところで表すのは難しいのですが、今年の慶應は「関東リーグ2部優勝・関東リーグ1部昇格」という目標を掲げており、可能性として十分にあるし、今年は全国大会である総理大臣杯にも出場するしというところで、今年の結果が来年に繋がってくると思うので、今年はもちろん関東リーグ2部優勝という目標や全国大会に全力を注ぎます。そして来年自分たちの代になった時にそれ以上の結果を残せるように、関東リーグ1部優勝や2年連続での総理大臣杯出場を目指していくべきだと思っているので、「結果」に拘りたいです。
田中:自分は最終目標に2つの軸を持っています。まずは自己評価の部分で最終的に「やって良かったな」「楽しかったな」と自分で思える活動をすることです。他己評価の部分では選手から自分が「コンダクターで良かったよ」と言ってもらえるかどうかかなと思っています。去年BチームについてIリーグの全国大会を優勝した時に、キャプテンだった4回生から「今年のスタッフやコンダクターがいたから優勝できた」と言ってもらえたことがあって、それが自分が思っている以上の評価なのかなと思うので、自己評価に加えて他己評価という2つの軸を持ってゴールとしたいかなと思います。
中村:自分の最終目標のうちチームとしてはもちろん日本一です。結果としても組織としても日本一になれたらいいなと思っています。そのために集客をやったり、どのようにしたらチームがもっと良くなっていくかを考えたりして行動しています。個人的な目標は自分が2月にしたコンダクターになるという選択を正しかった、間違ってなかったと思えるような行動をして卒業後や5年後10年後に「この4年間があったからこそ今の自分がある」ということを言えるように頑張っていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
まさに「チームのために」を体現し、献身的に活動する彼らの姿にも、大学サッカーを通してぜひご注目ください!
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