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ソロキャンプ 2022.2.5-6①燻し燻されてんやわんや編

先週末に、7回目のソロキャンプに出かけてきました。前回の山梨から2ヶ月ぶりにして、2022年初ソロキャンプ!

過去最高の冷え込みに見舞われ、「あたい今試されてる……キャンプの神に試されてる……」と震えに震えたりしつつも、充実のソロキャンプ初めを過ごすことができました。ただ今回は、個人的にかなり度肝を抜かれるアクシデントに見舞われ、今後のソロキャンについていろいろと考えることも多い2日間となりました。いや、大事には至らず元気に帰ってこれたんですが。

今回も、のちのち自分で振り返ってニヤニヤするために詳細を記録しておこうと思います。例によって写真が多くなったり、無駄に長文化するかと思いますが、よろしい覗いてやろうぞという寛大なお心の方は、どうぞお付き合いください。


さて、7回目のソロキャンプ。今回お世話になったのは、静岡県富士宮市の朝霧高原にある富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ

そう、あの『ゆるキャン△』でクリスマスキャンプの舞台となったキャンプ場!



こちらにお世話になるのは3回目で、ちょうど1年前にもお伺いしている。


13万坪の広大な敷地を誇るキャンプ場なのだけれど、なんとこちら、「1日限定40組宿泊可・完全予約制」というルールになっている。何もしなくても勝手にソーシャルディスタンスが確保できちゃう……この情勢下においても、ぼっち感を堪能したい民にとっても、本当にありがたいキャンプ場だ。

朝霧高原までは、わがまちから東名&新東名を使って約90分ほど。今回はアーリーチェックインをお願いしたので、土曜の朝7時すぎに自宅を出発し、途中休憩を挟みながら2時間程度で現地に到着した。


駐車場に車を停めた瞬間から、素晴らしいお出迎えに恵まれる。


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目の前に富士山がどどーん!と鎮座ましましていた。くーっ、今日もなんという男っぷり。格好いい。

前回来た時はすがすがしいほどの曇天ぶりで、富士山のお膝元だというのにほとんどそのお姿を拝むことはお許しいただけなかったため、もうこんなんが見えただけでテンションが上がってくるというもの。雲もそこそこ出ているけれど、うつくしい空だ。富士山とのコントラストが素晴らしい。


しばらくキャッキャと写真を撮っていたのだけれど、ふと、駐車場に停まっている車の台数が異様に少ないことに気づいた。アーリーチェックイン時間とはいえ、晴天の土曜。それなのに車は数台しか停まっていない。今日は早入りのお客さんが少ないのかな?


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チェックイン時間になったので、こちらの受付棟までチェックイン手続きに向かう。

と、ここで衝撃の事実が発覚。


なんとこの土日は、団体客の予約にキャンセルが出たため、ほとんど予約が入っていないらしい。それに伴い、現在コロナの野郎のせいでコテージ宿泊者のみに開放されている浴場が、テント宿泊者でも使用可能だというではありませんか。(※別料金500円がかかります)


設営場所選び放題&お風呂付き!?

マジでェ~~~!!?


この時点で私のテンションがギンギラギンにぶち上がったことは言うまでもない。この思いがけない幸運には、やはりそれ相応の謝意を示すのが、人として最低限の礼儀というもの……。設営が終わったら、キャンプの神に捧げるお神酒を追加購入しに行くと固く決意した。


チェックインを済ませたらさっそく入場し、今回の設営場所を検討する。こちらのキャンプ場はサイトごとの区分けがされていないので、空いていれば好きな場所にテントの設営ができるのだ。

とりあえず、サイト内でいちばん高くなっている丘まで登り、空き状況を確認してみることにした。

以下4枚は、その丘の上から四方を撮影してみたもの。


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びっくりするほど人がいない。


空き状況もなにも、テントを探す方が難しいくらいだ。今私が立ってる丘の上だって、その景観の良さからいつもは必ず複数のテントが設営されている人気スポットだのに、誰もいない。開放感がすさまじい。

せっかくなのでこの人気スポットに設営しようかな、と一度は荷物を下ろしかけたのだけれど、荷物を下ろそうとしたら物凄い突風に襲われ、髪の毛の分け目が180度反転したので、そっと荷物を積みなおして別の場所に移動した。見晴らしは最高なのだけれど、いかんせん吹きっさらしすぎる。多少は風が遮れないと身体が冷えるし、焚き火もしにくいし、色んなものが千の風になってあの大きな空を吹きわたりに行ってしまいかねない。


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ということで、丘から少し下った先を今回の陣地にした。両脇をちょっとした木立に囲まれていて、多少風はしのげるし、ちょっと歩くけれどお手洗いまでもアクセスしやすい。もちろん目の前にはどどーんと富士山!


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場所の選定と、強風に煽られながらの設営でかなり時間を食ってしまい、設営が完了する頃には11時を回っていた。しかし相変わらず周りに全然人が来ない。ポツンと一軒家感がすごい。

このキャンプ場では、サイト内への車の乗り入れは「設営・撤収作業時のみ、1時間限定で可能」というルールになっている。設営が完了したらすぐに車を場外に出し、ついでに最寄りのコンビニで追加の酒とバスタオルを購入してから、サイトに戻った。


サイトに戻る道すがら、お手洗いや水道等をチェックする。


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お手洗いピカピカ!


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水場もピカピカ!そしてありがたいことに、お湯が出る!


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炊事場にて薪も販売されている。一束500円。


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こちらは宿泊コテージ。前回はこのコテージ前にもそこそこ人がいて、ファミリーキャンパーさんがお肉焼いたりしていたのだけれど……今回はこっちもガラガラのようだ。

甥っ子がもう少し大きくなったら、弟一家をコテージにご招待しつつ私はテントを張り、「みんな~!夜は好きな方で寝てネ!」っていう接待キャンプをするのがおばちゃんのひそかな夢。


再びサイトに戻ったのがお昼頃。私がうろついているうちに、周辺にはちらほらと他のキャンパーさんが増えていた。けれどやはりガラガラだ。贅沢だわぁ……とほくそ笑みながら持参の缶チューハイを1本空けて水分補給し、今回のメインイベントである燻製作りに取りかかる。


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今回の新兵器はこちら、キャンパー界でも屈指の人気を誇るイワタニのカセットコンロ「タフまる」。



先日自宅で燻製機の試運転を試みた際、ご家庭用カセットコンロだと風耐性があまりになさすぎることが発覚したので、アウトドア用のものを購入した。ハードケース入りで持ち運びやすく、見た目も格好良い(重要)。

……とはいえ、今回はスモークウッドを使用しての低温燻製をするつもりだったので、ぶっちゃけこれ、持ってこなくてもよかったんですが……。せっかく新しくお迎えしたナイスガイと共に過ごしたい、という乙女心で持参した。いつも煮炊きはガスバーナーで行うけれど、今回はこのタフまるくんで晩ごはんを仕込もうと思ったのだ。(でも「念のため」と称していつものバーナーセットも持参している。相変わらず荷物が減らせない民)


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目の前の男前を愛でつつ、お酒を呑みながらのんびり燻製タイム。いやあ、我ながらなんと優雅な休日ぶりだろうか。気分はもはや貴族のそれだ。

……と言いたいところだったけれど、肝心のスモークウッドがなかなかうまく燃焼させられず、1時間弱悪戦苦闘していた。おまけに風がどんどん強くなってきており、気を抜くと軍手だとか膝掛けだとか椅子だとかが私に断りもなく旅に出ようとするもんだから、それらの首根っこをひっつかみに走ったりと、なかなか落ち着かない。

この強風が続くようだと、焚き火をするのは諦めなくてはならないだろうな。夜になってもこんなだったらどうしよう……間違いなく氷点下行くだろうし、焚き火ナシでおんもにいるのはきつい。星を撮ったら早めにお風呂に入って、テントの中に引きこもるようかな、等と考えていたその矢先。

事件は起こった。



スモークウッド相手に夢中で悪戦苦闘していたが、ふと、富士山のある方から濃厚な煙臭が漂ってくることに気づいた。

ああ、さっき奥の方に来たカップルキャンパーさんが焼き肉でも始めたのかなーと顔を上げてみると


芝生からもくもくと煙が上がっている。


え、ええ……?とフリーズしかけた私の目の前で、奥にいたカップルがペットボトルの水を撒いたり、靴で芝生を踏んづけながら走り回り始めた。


燃えているのだ。地面が。


その事態を把握する数秒の間にも、強風にあおられた炎がじわじわと広がっていくのが目についた。


私はほとんど反射的に、タフまるくんからガスボンベ缶を引っこ抜いて後方のテントに向かってぶん投げ、コンロと焚き火台の下に敷いていた防炎シートを引き抜き、手持ちの水を全て抱えて前方へと走った。


火事に遭遇した経験なぞ当然なく、普段うすらぼんやりと生きている自分がなぜそんなに早く動けたのか、今思い返しても謎だ。文字通り火事場のなんとやらってやつだろうか。


火の上に防炎シートをかぶせて上から踏みつけつつ、他の場所には水を撒く。カップルキャンパーさんの女性、私のすぐ後に事態を察して駆けつけてくれた男性(後方の丘に設営していたソロキャンパーさんだった)も交え、必死で火を消し止めようと動き回るも、そんな我々をあざ笑うかのように、芝生がどんどん燃えていく。バチクソに煙たい。なんなのよこれ、マイ燻製が完成する前にあたいが燻製化されるフラグですか?

燃えているのが芝生ゆえ、炎は高くはならない。けれど折りからの強風、そして2月の高原地帯というゴリゴリに乾燥した条件下で、芝生の黒焦げエリアがどんどん拡張されていく。怖い。火ってこんなに早く燃え広がるものなの?!


もくもくと立ちのぼる煙で目は痛いし、呼吸も苦しい。それでも必死に消火活動(の真似事)を続けるが、いっこうに火の勢いは衰えない。それどころか次第に強さを増していく。その上、風は完全に私のテントの方向に向かって吹いている。その風に導かれた炎が、徐々にマイサイトとの距離を詰めていくのが分かった。


これマジでヤバいんでは。



背筋が凍る、なんて月並みな表現だけれど、本当に、頭の上から氷水をぶっかけられたような感覚だった。どうしよう、テントの火災保険なんて入ってませんよ?つーかあるのかなテント火災保険。っていうかカメラとかお財布とかさっきぶん投げたガス缶とか、とにかく引火してほしくないもんがあそこに山積みになってるんですけど……ガス缶だけでもさらに遠方へ投擲すべき?でもそんなイチローさんみたいなことできないし、どうしよう、どうしよう!



と、そこにカップルキャンパーの男性の先導でキャンプ場のスタッフの方が駆けつけてくださり、素早く消火器を噴射して回ってくだすった。消火器の威力たるやすさまじいもので、あっという間に炎は鎮火。そして消防車のサイレンも聞こえてきた。

私も、カップルキャンパーさんも、ソロキャンパーの男性も、全員へなへなとそこに座り込んでしまった。よかった……よかった、火が消えてくれて本当によかった!(涙)


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その後消防士さんが次々に到着し、背中に背負うタイプの消火器(?)で、燃えた場所を丁寧に処理してくだすった。

ちょっと分かりづらいかもしれないけれど、濡れたように黒くなっている部分が延焼箇所だ。消火器の到着があと数分遅かったら、私の陣営まで炎が届いていたはずだ。怖。


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(さすがにカメラを取り出すのは気が引けたので、スマホでこそこそ撮影しています)


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おまわりさんも大勢やってきて、現場検証。火元はやはりカップルキャンパーさんのバーベキューセットからで、バーベキューセットの下に防炎シートは敷いていたものの、飛んだ火の粉が風に煽られて芝生に引火し、50平米くらいが焼けてしまったとのことだった。

いちばん近くでの目撃者ということで、私も状況を色々と聞かれたりした。なんでも悪質なケース(きちんと火元を整えていなかったとか、故意に火の粉をまき散らしたとか)だと軽犯罪法に抵触するとかで、カップルさんがどういう動きをしていたかについてかなり突っ込まれた。なので「絶対故意じゃないです、お二人も一緒に火消しに奔走してました!」旨をしっかりお伝えしておいた。


現場検証は、なんやかんやで1時間以上やっていたんではないかと思う。その間私は自サイトに戻って燻製の続きに取り組んでいた。ようやくスモークウッドからも煙が立つようになったので、色んな意味でやれやれ、と安堵しながら新しい缶チューハイを開けたものの、目の前で大勢の消防士さんとおまわりさんが働いているせいか、ハイペースで(とにかく気持ちを落ち着かせたかった模様)呑んでも呑んでもちっとも酔いが回ってこない。なんだろう、この後ろめたさ……(でも呑むのはやめない奴)


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燻製がほぼ完成したところでお手洗いに行ったら、受付棟の前に消防車とパトカーが数台停まっていた。ソロキャンプにきてこの赤い車両を拝むことになるとは……よもや、よもやだ。


いや、よもや、よもやではないんだよな。


出火から2時間近くが経過して、ぼんやりした私の脳味噌もようやく事態の大きさが実感できたらしく、ものすごく怖くなってしまった。キャンプというのは本当に楽しい遊びだ。けれど大自然の中で火を取り扱う以上、常に火災の危険と隣り合わせの遊びなのだ、ということを、今更ながらに痛感した。頭では理解しているつもりだったし、初めてキャンプを張った時から現在に至るまで、火の取り扱いには最大限の注意を払っている。風の強い時には焚き火はしないと決めているし、焚き火台の下には防炎シートを敷き、火消しツボと消火用の水は常に傍に置いている。もちろん、焚き火を放置してサイトから離れたりもしていない。


それでも、

今日のようなボヤを私が出さない保証なんて、どこにも有りはしないのだ。


火元となってしまったカップルさん(デイキャンプだったようで夕方帰宅されました)からは、こちらが恐縮するほどの謝罪とお礼を述べていただいたし、スタッフさんや消防士さん、おまわりさんからも、消火活動を手伝ったことについてお礼を言われた。

でも、なんというか、お礼を言われるほどに気持ちがスン……と沈んでいくような気がした。自分としては精いっぱい動いたけれどほとんど役に立てなかったし、今回のケースが決して他人事ではないのだ、ということが脳にぶっ刺さってしまった。

今までは、いい年とはいえ女独りで野外で一夜を明かすということが、個人的に最も大きなリスクだと考えていた。けれど当然のことながら、キャンプに付きまとうリスクは多種多様だ。これに懲りてもうキャンプ辞めようとは思わないけれど、なんというか、そういう現実にもっと真摯に向かい合うべきだと反省した。




まあ、そんな感じでスン……とした心持ちにはなったものの


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出来上がった燻製を前にしたら、再びテンションはぶち上がってしまったわけですが。


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今回の燻製はこちら。

チーズ・うずらの味玉・枝豆、そしてメインはブリの昆布締め!


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ブリ、今回はちゃんとレアにできました……!!(感涙)


前回自宅で試作してみた際、「燻製は下味をしっかりつけた方がおいしい」ということをおぼろげながら学んだので、今回はブリに塩を振ってから昆布で包み、さらにピチットして二晩熟成させた。これが大成功!昆布できゅっと引き締まった表皮にはしっかりと燻製の香りがまとわりついていたし、中心のレア部分はねっとり。我ながら実に素晴らしい出来栄えだった。私ひょっとして、昆布締めを燻製にするためにこの世に生を受けたんじゃないかしら?そうよ……きっとそうなんだわ……。


チーズは前回ほど濃厚な色にならなかったけれど、味は前回に引けを取らない完成度。うずらの味玉燻製も「なぜ普通サイズの味玉にしなかった……あたしって……ホント、馬鹿……」と大後悔の海原へ漕ぎだしたくなるほどのおいしさだった。今度は絶対大きいたまごで作ろっと!

一方枝豆はというと、皮は香ばしく仕上がったものの、食べたら普通に枝豆でした。皮を剥いてからスモークすればよかったのか?そんならそら豆で作るべきか?こちらについては今後大いに研究の余地がありそうだ。


現場検証ウォッチをしながら手持ちの缶チューハイはすべて片づけてしまったので、ワインに切り替えつつ、完成した燻製をちょこちょこつまむ。ああ、至福のひとときだ……と思いつつも、手元のスマホで「陣幕 おすすめ 燃えにくい」について検索してみたり。陣幕については先日、敬愛するソロキャンパーこととほさんの記事を読んで以来、いいなあ、とてもよろしいなあ、ひみつ基地感あって格好良いなあ、と物欲がくすぶり始めるのを感じていたのだけれど、今回の件でもはや物欲ではなく任務という認識に変わった。次回までに必ず導入しようと思う。携帯消火器的なものも探してみよう。

(ちなみに陣幕ってのは、焚き火の周りに設置する囲い。風よけとか火の粉飛散防止グッズのひとつ)



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カップルさんが帰宅された後、そっと撮影しに行った一枚。日が傾いてきたので、私の短い脚がとてもすてきな塩梅に写っている。来世はこういう体型に生まれ変わりたい。


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ようやく少々ほろ酔い加減になってきた頃、前方の男前もうっすらと夕焼け色に染まり始めた。


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立地の関係上、前回の山梨みたいな超赤富士!は拝めなかったけれど、それでもほんのりと朱に染まった雪が拝めただけで、大層なぜいたく気分。

しかし富士山の色が変わってきたということは、そろそろ日暮れが近いということだ。燻製をつまみに呑んでいるので空腹感はさほどないけれど、何か温まるものを胃袋に納めておかなくては。


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ということで今回のソロキャンプごはんは、みんな大好き!サッポロ一番塩を使って、キムチ納豆トマトチーズラーメンを作りました。

属性を盛り込みすぎてキャラ崩壊しかかってるサブヒロインみたいな一品だけれど、味は文句なしにどちゃくそめちゃんこおーいしーい!かった。納豆とチーズの濃厚なコクに、加熱したトマトのフルーティな甘み。サポイチ塩のさっぱりスープが、なんともパンチ力のある味に大変身した。青味が欲しくて放り込んだクレソンも、いいバイプレーヤーぶり。

ソロキャンプでラーメンというのは、あまりにスタンダードすぎて今まで作ったことがなかったのだけれど、ぱぱっと手早く作れるし、お腹も満たされるし、何よりすごく温まる!やはり真冬キャンプに熱い汁物は欠かせませんなー。


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ラーメンをずるずるしているうちに、遠くの空が蒼く染まり始めた。マジック・アワーだ。徐々に雲が増えてきているけれど、果たして今夜は星空撮影ができるだろうか。


日中あれほどごうごうと吹きすさんでいた風は、日が沈み始めた頃にぴたりとおさまっていた。けれど、寒い。ぐんぐん気温が下がってくるのを感じる。昼間の一件からずっと焚き火をするかどうか考えているのだけれど、やはり高原の夜を焚き火ナシで過ごすのは、それはそれでまた別のリスクがありそうな……どうしよう、どうしよう。


そこでふと手元の温度計を確認して、再び度肝を抜かれた。


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氷点下5℃……だと……?

まだ夕方ですよ?!



極寒の夜と朝編に続きます。

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