【読書】打撃の神髄 榎本喜八伝
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(7/6現在、Unlimited対象では無くなってます。。。)
榎本喜八という打者が昔プロ野球で活躍したのは知っていたし
エピソードもいくつか知っていたがその詳細を知ることができた書籍でした。
幼い頃から貧しくて、祖母のためにプロ野球選手になり
お金を稼ぎたいという、真面目な青年なのだけど
真面目な正確だからか2年目以降なかなか成績が安定せず
若い頃は面倒を見てくれた先輩たちがいたが、先輩たちが移籍や引退で
チームを抜けると自身でもがき苦しみ・・・
と真面目すぎるがゆえに周りと(特に後輩と)コミュニケーションとれている感じではなく
孤独であったことがうかがえる。
ひたすら打棒を極めようとするため合気道からヒントを得たり
ベンチで瞑想する等ますます孤立していき現役引退後はコーチのお呼びもかからず、
素晴らしい成績の裏側に道を極めようとして周りから孤立してしまった
悲しい1名選手が改めて知ることができた本でした。
もし彼が指導者になることができていたら、どうなっていただろう?
現役時代のように合気道の集中法等を解いて見向きもされないのか、
先輩であった山内一弘のように選手と向き合うコーチになっていたか・・・
個人的には前者になってしまっていたような気がするが、こればっかはどうなんでしょうかね。
その世界線も見てみたかったような気がします。
視点を彼以外のところに向けると、1950年~1960年代のパ・リーグ、
所属していた球団(毎日オリオンズ~毎日大映オリオンズ~東京オリオンズ~ロッテオリオンズ~西鉄ライオンズ)
特にオリオンズの状況が知れて興味深かった。
榎本喜八のエピソード的なところはWikiで記載されているものとほぼ同じだが、当時のプロ野球の情景的なところも浮かんでくる感じがしたのが個人的には良かった。