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【今なら無料で読める】早稲田大学文学部「文挿入」2024年英語第Ⅲ問の解説(文化構想学部の対策にも)

早稲田大学文学部・文化構想学部を目指す受験生の皆さん、こんにちは。

「文挿入問題が解けない」
「時間が足りない」
「正解の根拠がわからない」

実は、あなたは大きなチャンスを逃しているかもしれません。
なぜなら、早稲田文学部・文化構想学部の英語大問3の「文挿入問題」は、
実は"攻略可能"なんです。

9割の受験生は、予備校や塾の講習にお金を払って授業を受けています。でも、毎年「文挿入が解けません」系の相談が、早慶マナベルのオープンチャットにも多数寄せられます。そんな状況をぶち壊す、解説を提示します。

この記事では、2024年度入試問題を徹底解剖し、その解法プロセスを公開します。

より高みを目指すなら。。。
文挿入問題の「本番で必ず実行すべき具体的な手順」を、次の目次(↴)で紹介している有料記事もあります。

● チェックすべき項目
● 解法メソッド 1/2 ー 選択肢の分析方法と着眼点ー
● 解法メソッド 2/2 ー各段落の文章の解析&解答の決定ー

▼の記事の目次


まずは本記事を(無料なので)
ご覧いただければと思います。

すでに文挿入問題に課題感を持つことができている、優秀な皆さんであればお分かりの通り、文構の入試においては英語が重要なウエイトを占めます。

ただし逆に、やり方を知っているだけで合格難易度はみなさんが思っているより格段に下がります。今すぐ行動を起こしましょう。

では、早速本題に入ります。


【解説対象の問題PDF】

https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2024/08/24_2024_ippan_eigo.pdf

→このPDFの9ページ~です。

【選択肢の分析編】

 (a) As Stephen of Hungary counselled his successor in the eleventh century, 'The utility of foreigners and guests is so great that they can be given a place of sixth importance among the royal ornaments'.
・時制:過去形(counselled)
・キーワード:Stephen of Hungary(固有名詞), eleventh century(年代)
・主語:Stephen of Hungary(具体的な人物)
・論理マーカー:As(時間や理由を示す)
・内容:外国人や客人の有用性について言及

(b) English, as seen by those who did not acquire it as a mother tongue, has been characterized in an astonishing variety of ways: unimportant, invasive, empowering, destructive are among the words used to describe it.
・時制:現在完了形(has been characterized)
・キーワード:English(言語)
・主語:English(抽象的な概念)
・内容:英語に対する様々な見方を列挙
・代名詞:it(2か所)

(c) Fourteenth-century texts are unique in that they reveal a complex interface of languages.
・時制:現在形(are)
・キーワード:Fourteenth-century texts(特定の時代の文書)
・主語:Fourteenth-century texts(具体的な対象)
・内容:14世紀の文書における言語の複雑な関係性について言及

(d) In recognizing that the past is often like the present, we need to search backwards for evidence of this process of accommodation.
・時制:現在形(need)
・キーワード:past, present(時間の概念)
・主語:we(一般的な人々)
・内容:過去と現在の類似性について言及し、過去の証拠を探す必要性を述べている
・代名詞や指示語:this process of accommodation

(e) Modern multilinguals look with surprise on those who believe that a single language will serve them better than several.
・ 時制:現在形(look)
・キーワード:Modern multilinguals(現代の多言語話者)
・主語:Modern multilinguals(具体的な集団)
・内容:単一言語より複数言語の有用性を信じる人々への驚きを表現

(f) Old English already had a word for the crucial social role of the translator wealhstod - who stood at the interface of two languages.
・ 時制:過去形(had)
・キーワード:Old English, wealhstod(古英語の単語)
・主語:Old English(言語)
・内容:古英語における翻訳者の重要性について言及

(g) Old-fashioned language histories have often endeavoured to look at a 'national' language as if it were a single (and triumphant) result of some Darwinian process of selection.
・時制:現在完了形(have often endeavoured)
・キーワード:Old-fashioned language histories(古い言語史)
・主語:Old-fashioned language histories(抽象的な概念)
・内容:言語の歴史を単一の結果として見る傾向について批判的に言及

(h) The Bible, for example, relates a linguistic miracle that took place in the first century AD when the followers of Jesus suddenly became fluent in the languages of the many visitors to (and residents of) Jerusalem.
・時制:現在形(relates)
・キーワード:Bible(固有名詞), first century AD(年代), Jesus(固有名詞)
・主語:The Bible(具体的な書物)
・内容:聖書に記された言語の奇跡について言及

【選択肢を比較分析した結果】

  1. 具体的な人物や対象から抽象的な概念まで幅広く使われています。消去法を用いる際に、重要なヒントになります。

  2. 選択肢には論理マーカーはほぼありません。本文の中で論理マーカーを見つけ、対応関係に注意しましょう。

  3. キーワードに注目すると、時代や言語に関する語句が多く使われています。精読する時間がなくても、パラグラフごとの論理の流れを意識しましょう。

  4. 内容面では、言語の多様性、歴史、社会的役割などのテーマが見られます。無秩序な文章は出題されないので、ある程度の展開は予測できます。

  5. (b)の「英語に対する様々な見方」や(g)の「言語史の見方への批判」など、全体的な視点を提供する文は、文章の冒頭や結論部分に置かれる可能性が高いです。

これらの点を考慮しながら、文章全体の論理的な流れを考えて配置を決めていくとよいでしょう。また、前後の文脈との整合性も常に確認することが重要です。


【解答の決定】

<空欄(25)>

  1. 空欄の前後の文脈を見ると、現在形と現在完了形が使われています("is, and has been", "can hardly imagine", "can be satisfied")。

  2. 空欄の直後の文は "They" で始まっているため、空欄に入る文の主語が複数形である可能性があります。。

  3. 文脈から「多言語使用(Multilingualism…)」に関する内容と推測できます。

これらの条件に最も合致するのは選択肢(e)です。

"Modern multilinguals look with surprise on those who believe that a single language will serve them better than several."

  • 時制が現在形("look")で一致しています。

  • 主語が "Modern multilinguals" で複数形です。

  • 内容も多言語使用に関するものです。

<空欄(26)>

  1. 空欄の直前の文が "however" で終わっているため、逆接の関係になります。

  2. 空欄前後の文脈で、言語や文化の違いに関する内容が扱われているため、この空欄にも同じテーマが入ると推測されます。

これらの条件を考慮すると、答えば選択肢(b)

"English, as seen by those who did not acquire it as a mother tongue, has been characterized in an astonishing variety of ways: unimportant, invasive, empowering, destructive are among the words used to describe it."

  • "English" という言語に関する内容で、前の文脈との連続性があります。

  • 時制が現在完了形("has been characterized")で、前後の文脈と一致しています。

  • 「非英語母語話者からの視点」を提供しており、前の文の "however" との論理的つながりがあります。

<空欄(27)>

  1. 空欄の直後の文が "This involved no fewer than fifteen languages." となっています。これは前の文で言及された何かを指していると考えられます。

  2. 空欄の前の文は過去の状況について述べており、時制は過去形です。

よって、これらの条件に最も合致するのは選択肢(h)。

"The Bible, for example, relates a linguistic miracle that took place in the first century AD when the followers of Jesus suddenly became fluent in the languages of the many visitors to (and residents of) Jerusalem."

  • 時制が現在形("relates")ですが、歴史的な出来事を現在形で語る現在史的現在の用法と解釈できます。

  • "linguistic miracle" という表現が、次の文の "fifteen languages" と "miraculously made fluent" に繋がっています。

  • 固有名詞(Bible, Jesus, Jerusalem)が含まれており、具体的な事例を示しています。

<空欄(28)>

  1. 空欄の直後の文が "Moreover, he added," で始まっています。これは誰かの発言の続きであることを示唆しています。

  2. 文脈から、言語の多様性に関する内容が期待されます。

これらの条件を考慮すると、選択肢(a)。

"As Stephen of Hungary counselled his successor in the eleventh century, 'The utility of foreigners and guests is so great that they can be given a place of sixth importance among the royal ornaments'."

  • "Stephen of Hungary" という人物の発言を引用しており、次の文の "he added" と整合性があります。

  • 時制が過去形("counselled")で、歴史的な文脈と一致しています。

  • 内容が「外国人や客人の有用性」に関するもので、言語の多様性という文脈に合致しています。

この(28)の空欄については、前後の文脈との意味的な整合性とる点で難しく感じる受験生もいるでしょう。後回しにするのも、現実的なテクニックとなります。もし、掘り下げて考えるとしたら、精読にならない範囲で、

  1. 空欄(28)の前後の文脈

    • 前:言語の多様性が正常であるという文化について述べています。

    • 後:"Moreover, he added," で始まり、言語と習慣が統一された国の脆弱性について言及しています。

  2. 選択肢の絞り込み:

    • 言語の多様性や複数言語の有用性に関する内容を探します。

    • 歴史的な文脈や古い時代の言及がある選択肢に注目します。

  3. 確認:

    • 言語の多様性の重要性という全体的なテーマを強化しています。

<空欄(29)>

  1. 空欄の直後の文が "This view ignores..." で始まっています。これは前の文で述べられた見解を指していると考えられます。

  2. 文脈から、言語の歴史や多様性に関する内容が期待されます。

これらの条件に最も合致するのは選択肢(g)です。

"Old-fashioned language histories have often endeavoured to look at a 'national' language as if it were a single (and triumphant) result of some Darwinian process of selection."

  • "Old-fashioned language histories" という表現が、次の文の "This view" に繋がっています。

  • 時制が現在完了形("have often endeavoured")で、過去から現在までの傾向を示しています。

  • 内容が「言語の歴史的見方」に関するもので、次の文の批判的な内容と整合性があります。

<空欄(30)>

  1. 空欄の前後の文脈で、異なる時代や場所における言語の多様性と相互作用について述べられています。

  2. 空欄の後の文が "Before written records became common," で始まっており、時代の移行を示唆しています。

これらの条件を考慮すると、選択肢(d)。

"In recognizing that the past is often like the present, we need to search backwards for evidence of this process of accommodation."

  • "past" と "present" という単語が、前後の文脈で言及されている異なる時代との連続性を示しています。

  • "search backwards for evidence" という表現が、次の文の歴史的探求の内容と一致しています。

  • 時制が現在形("need")で、現代の視点からの考察を示しています。

<空欄(31)>

  1. 空欄の前の文が "Complex multilingualism was prevalent in Anglo-Saxon England." となっており、古英語時代の多言語状況について述べています。

  2. 空欄の後の文が "In Middle English too," で始まっており、時代の連続性を示唆しています。

これらの条件から、選択肢(f)

"Old English already had a word for the crucial social role of the translator wealhstod - who stood at the interface of two languages."

  • "Old English" という言葉が、前の文の "Anglo-Saxon England" と時代的に一致しています。

  • "translator" という単語が、多言語状況における重要な役割を示しており、文脈と整合性があります。

  • 時制が過去形("had")で、歴史的な事実を述べる文脈と一致しています。

(31)も、前後の文脈との意味的な整合性をより詳細に検討する必要があるかもしれません。精読にならない範囲で内容面に着目してみましょう。

  1. 空欄(31)の前後の文脈

    • 前:"Complex multilingualism was prevalent in Anglo-Saxon England."

    • 後:"In Middle English too, multilingualism remained a significant fact about language use in Britain"

  2. キーワードの把握

    • "Anglo-Saxon England" (古英語時代)

    • "Middle English" (中英語時代)

    • "multilingualism" (多言語使用)

  3. 時代の連続性
    古英語時代から中英語時代への移行が示唆されています。

  4. 内容の連続性
    両方の時代で多言語使用が重要であったことが強調されています。

  5. 選択肢の絞り込み

    • 古英語に関する言及がある選択肢

    • 言語の多様性や翻訳に関する内容を含む選択肢

  6. 確認

    • この選択肢を挿入することで、古英語時代から中英語時代にかけての多言語使用の連続性が強調されます。

    • "already" という単語が、多言語使用の長い歴史を示唆し、前後の文脈との論理的なつながりを強化しています。


いかがでしたでしょうか。

より高みを目指すなら。。。
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● チェックすべき項目
● 解法メソッド 1/2 ー 選択肢の分析方法と着眼点ー
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