終着駅へ行ってみた『呉線第2回』広
トンネル名誤解の真相
推論1
並走する国道185号線のトンネル名が
「休山トンネル」だから。
推論2
もうひとつの可能性としては
呉市民の憩いの場
休山(標高497メートル)の真下を抜けて
呉と安芸阿賀を結ぶトンネルだから
正解
たいがいの市民はトンネルの名前など気にしない
♬それが答えだ!
トンネルの名称など気にしない利用者が大半なのは
呉線に限ったことではない。
そんなことを気にするのは
鉄道ヲタクだけだ!
したがって・・・
正式名称を知っている大半が鉄ヲタという
不思議な状況を呈する。
ただし利用者のほとんどが
「休山トンネル」と
間違った名称を呼ぶ例は日本でも珍しいだろう。
呉線にはトンネルが多い
広島を出て呉駅まで26㎞の区間に
トンネルが11カ所ある。
ただしどのトンネルも短い。
せいぜい100~300メートルのトンネルだ。
トンネルを出たら
駅
駅を出たら
トンネル
その繰り返しだ。
そして・・・トンネルを出るたびに景色が変わる。
目の前に突然海岸としまなみが現れ・・・
クレーンが林立する造船所が出現し・・・
港いっぱいに舫った商船と艦船・・・
次になにが現れるのか知っているなら・・・
さほど驚く景色ではない。
だが・・・トンネルを出る度に・・・
現れる風景とは
「旅情」そのものではないか
12カ所目の呉トンネルを出ると
安芸阿賀駅
何にもない駅
2009年以前は松山堀江港へ渡るフェリーの
乗換駅であった。
現在は駅前に呉高専のある住宅地でしかない。
阿賀駅を過ぎると黒瀬川の鉄橋を渡る。
地元民の呼び名は 大 川 または
広大川
二級河川の割には広々とした河口が
湾のように水を湛えている。
この川こそ沖積平野『広平野』を作った張本人だ。
黒瀬川を5キロほど遡上すると扇状地が終わる。
扇端付近には「二級峡」という渓谷がある。
初夏にはホタルが飛び交う場所だ。
広島県で三番目に大きな町でありながら
中心部から4~5キロの大塩地区はホタルの
住む水辺がある。
呉市は映画
『この世界の片隅に』
の舞台となった坂の街だ
都会ではないが
瀬戸内に面した歴史の深い街である。
呉市は旧海軍の軍港都市である
横須賀や佐世保・舞鶴と同様に呉もご多分に漏れず
旧市街は中心部以外ほぼ傾斜地となる。
呉市と1941年に合併した広村は
黒瀬川が作った沖積平野と扇状地が主体の
生活に便利な施設と田舎がミックスされた
トカイナカになった。
「坂の町くれ」と対照的な平地の町は市民が望む
たいらな住宅地を提供した。
旧市街から移転した住民が多いのも頷ける。
広駅前になにが
あるのか・・・?
目立つ施設のない侘しい場所
下車して町ブラするなら
断然ひとつ手前の新広駅をススメる。
小生が呉市に住民票があった14年間のうち
9年間呉市広町に住んでいた。
といっても住んでいた期間の半分以上は海の上か
長期間の出張で・・・
実際に広で暮らした期間は4年ほどだろう・・・
ただし・・・小生が住んだ様々な街のなかで
断トツ便利な街だ。
行きつけの中華やファミレス・スナック等の飲食店
買い物に便利なスーパーやホームセンター
毎日のように通ったスーパー銭湯・・・
生活者にとって 広 は利便性の高い
人気住宅地である。
広島通勤圏では最も衣食住が整った町だろう。
広町の難点を上げるなら・・・
旧海軍工廠跡地のパルプ工場が発する臭いだ。
唯一の難点はクセェモノだが・・・
ジモピィーは
「昔より随分ましになった」と言う。
小生にとっては
「慣れるまでは結構・・・不快な臭い」であった。
人間とは環境に適応する動物である。
数年間住んでいると
ある頃から・・・突然
臭いが気にならなく・・・なった。
工場が設備を更新したのか・・・
小生の鼻があきらめたのか・・・
真相は定かではない。