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地球最後の日?? ペらぽう日記Ver.0Ψⓣ\‐0.01
彗星の接近
天文学者がその彗星を発見したのは
およそ半年ほど前のことだった。
「直径1kmほどの彗星が地球へ向かっている」
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初めは天文学の専門家たちの間で慎重に議論された…が
計算が進むにつれ
「衝突はほぼ不可避である」 という結論に至った。
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3カ月前:世界が騒然となる
「人類は絶滅するのか?」
「文明は終わるのか?」
ニュース番組はこぞってこの話題で持ち切り
ネットは大混乱…。
世界各地で終末論が語られ…
宗教団体は「審判の日」を宣言
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お金持ちたちはこぞってロケットを建造して
宇宙へ逃げようとしたが…もはや時間が足りない。
拙速に完成させたロケットもほとんど打ち上げに失敗
無事に宇宙へ出られた者はごくわずかだった。
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1カ月前:逃げ場なし
NASAやESAをはじめとする各国の宇宙機関は
あらゆる手を尽くして軌道変更を試みたが
彗星の質量と速度が絶妙に影響し…
どの作戦も徒労に終わった。
人類はもはや静かにその瞬間を迎えるしかなかった。
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半月前:祈りと混乱
世界中の街では…街以外の場所でも
絶望派と開き直り勢力が拮抗して
互いの相手を罵っていた。
「家族と最後の時間を過ごそう」
「パーティーを開いて楽しもう!」
「暴動おこせ!もう何をしてもいいんだ!」
静寂と混沌が交錯する…
人類は運命の時を待つしかなかった。
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衝突の瞬間・・・!?
そしてその時が来た。 人類は恐怖に震え空を見上げた。
しかし――
「ん?」
「え?」
「何が起こっているの?」
彗星は地球へ一直線に向かうかと思われた…が
ギリギリのところで月の軌道面へと侵入した。
ここで…地球と月の相互作用が重要な役割を果たした。
彗星は月の重力によって引き寄せられながらも
地球の引力が干渉し複雑な潮汐力が働いた…
結果… 彗星の一部が崩壊…。
破片が月へと激突し…
その衝撃で月の軌道がわずかに変動した。
しかし彗星本体は完全に崩壊することなく
月の重力圏に捕らえられた。
彗星は徐々に安定した軌道へと移行し…。
これにより 「月の衛星」
すなわち地球にとっての 「孫衛星」 が誕生した。
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「ぶつからなかった…?」
「なんで?」
「どういうこと?」
世界中の科学者たちは困惑し 地球人は首をかしげた。
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その時太陽がつぶやく
遠くからこの様子を眺めていた太陽は
ゆったりと笑いながらこうつぶやいた。
「わしにとってはみんな子供・孫・ひ孫じゃ!みんなかわいいのう🥰」
地球人は誰もそれに気づかなかった。
しかし
宇宙は静かに 新たな「地球の孫衛星」を見守っていた。
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