PRXについて知ろう①
*文章を書くことが得意ではないため、説明不足な点があることはご了承ください。
PRXとは
まずPRXとは、シンガポールに拠点を置く「Paper Rex」というプロゲームチームの略称である。部門はValorant部門のみ。(Valorantの説明は省く) 現在シンガポール、インドネシア、マレーシア、ロシア出身の7人とコーチ1人で編成されている。(2023年 4月現在)
どんどん前に進んでいく戦い方をするため、「WGAMING」とも呼ばれている。チームユニフォームには恐竜のイラストが描かれ、PRXを表現する絵文字として🦖が使われる。
↑ PRXの公式ホームページ
PRX Valorant部門の歴史
・2020年
PRXにValorant部門が出来たのは、2020年7月20日。シンガポールのチームということもあり、当時はシンガポール出身の五人で編成されていた。なお当時選手として所属していたJdFaker (写真 左から二番目)は、一度脱退したが、現在PRXのマネージャーとして再加入している。
・2021年
初期ロースターの再編成後、部門は何度か再編成することを強いられる。現在も所属するメンバーがロースターとして発表されるのは、2021年2月8日のことである。
Valorant部門 創設時から所属するRetla (写真 右から二番目)に加えて、当時PRX CS:GO部門に所属していた5人 (写真左からTommy、mindfreak、f0rsakeN、Benkai、一人挟んでd4v41) とコーチ (alecks) がCS:GOからValorantへと転向する。元CS:GO部門の5人+コーチは月日は違えど2020年からPRXに加入していた。
その後、Retlaは規約違反によりチームを脱退し、Tommy (写真 一番左)も5月にはチームを去ることとなる。Tommyがチームを去った次の日、新たなメンバーが加入する。
2021年から競技シーンを見ている人ならば、彼 shiba を知っている人もいるのではないだろうか。PRXがVCT 2021: Stage 3 Masters - Berlinに出た際のロースターの一人である。残念ながら、結果はグループステージ4位で敗退している。
Masters後、すぐ新たな選手がロースターとして発表される。
現在も所属する Jingggだ。この時shibaは脱退ではなく、ベンチとしてチームにしばらく残るが、年明けすぐ(2022年1月3日)にチームを離れる。
このようにして2022年ロースターは編成された。
・2022年
新しいロースターは波に乗り、VCT 2022: Stage 1 Masters - Reykjavíkでは4位、VCT 2022: Stage 2 Masters - Copenhagenでは2位という好成績を収めた。しかし、一年の集大成の大会でもあるVALORANT Champions 2022では、グループステージから勝ち上がることが出来ず、グループステージ3位という結果で、一年を締めくくった。
一方でRiot Gamesは2023年から大会形式を変更すると発表した。
これに伴い、インターナショナルリーグが長期戦になることを踏まえ、Riot Gamesは各チームが選手を6人揃えることを義務化した。PRXはVCT PACIFIC LEAGUEに参戦することが決まったため、6人目のメンバーを決める必要があった。そこで、タイでストリーマーとして活動していたcgrsにオファーし、加入する。
この時点では選手変更をする予定はないとの話もあり、あくまでも6人目の控え選手として加入した。2022年12月24日に開催されたRiot Games ONEでは、vs DNG (現DFM)でf0rsakeNに代わって出場し、華麗なクラッチを決めた。
・2023年
VCT Pacificが始まり、程なくしてある噂がTwitterを駆け巡る。
「somethingがPRXのトライアウトを受けている。」
この頃f0rsakeNやJingggは配信でsomethingとduoランクを行うようになる。そしてPRX公式から加入を匂わせるツイートと加入の発表がされる。
このようにして現在のPRX Valorant部門が完成する。
メンバーとコーチについて
1.Benkai
本名:Benedict Tan
出身:シンガポール
生年月日:1996.11.10
チームのIGLであり、主にセンチネルを使用する。(過去3ヶ月では、キルジョイの使用率が高い)d4v41は主にイニシエーターを使用するが、ブリーチは使用しないため、ブリーチをpickすることも多い。また2コントローラーが必要なmapでは、コントローラーを使用することもあり、複数のロールを巧みにこなす。
元々は2015年からCS:GOの選手であった。2016-2019年に所属していたdream[S]cape (2017年買収されB.O.O.T-dream[S]capeとなる) では何度も優勝を経験している。コーチのalecksとは2017年からB.O.O.Tの選手として・コーチとしての付き合いである。
大会の入場シーンでは、コスプレをして入場することで有名である。過去には、バスローブ姿で歯磨きをしながらの入場やカメラマンになりきっての入場、恐竜の着ぐるみでの入場等、見ている人をクスッとさせるような入場をする。BenkaiのTwitchには、歯磨きをするBenkaiのイラストスタンプがある。
BenkaiのTwitchのチャンネルポイントには「HUH」「Onii chan」「Ara ara」等があり、「HUH」を交換するとBenkaiの声で「HUH」と流れ、たまに言い返してくれることもある。視聴者が「HUH」を交換しまくって「HUH」しかコメントが流れないことも。「Onii chan」「Ara ara」は交換ポイントが高いこともあり、未だに聞いたことはないが、聴いてみたい願望もある。
・PRX Benkai、コスプレ集【VCT 2021&2022】
2.d4v41
本名:Khalish Rusyaidee
出身:マレーシア
生年月日:1998.10.14
チームでは主にイニシエーターを使用する。(過去3ヶ月では、スカイの使用率が高い)Benkaiがブリーチを使用するmapでは、センチネルのキルジョイを使用する。過去にチェンバーメタであったときは、チェンバーを使用することも多かった。
元々は2016年からCS:GOの選手であった。2019年にBenkaiが所属していたB.O.O.T-dream[S]capeに加入する。2020年からはPRX CS:GO部門に加入し、6月半ばにBenkaiが加入することになる。
大会ではイニシエーターを使用しているということもあり、最後まで残っている場面が多い。安定した強さを持っていることに定評もあり、クラッチ場面になっても安心して見ることができる。Vorzさん(ZETAアカデミーコーチ)のウォッチパーティーでは、d4v41が残った場面(VCT Pacific vs T1 pearl 1stラウンド後)で「1 v 1のクラッチでd4v41さんが残ってたら、基本d4v41さんが勝つからな」「d4v41さん負けないんだよね」と話しており、その撃ち合いの強さは認められている。
PRX Youtube(以後 YT)を見ると分かるが、おちゃめな性格であり、雰囲気メーカーな一面やよく笑っている姿を見ることが出来る。VCT Masters CopenhagenのチームVCを聞くと、f0rsakeNやJingggがACEを狙う場面では「steal!! steal!!」(盗め盗め!)と味方のACEを奪おうとする姿や「okey come! 」とACEを手助けする姿が見られる。
3.mindfreak
本名:Aaron Leonhart
出身:インドネシア
生年月日:1999.10.4
チームでは主にコントローラーを使用する。(過去3ヶ月では、アストラの使用率が高い)大会ではコントローラー以外のエージェントを使用することは滅多にない。一方配信では、コントローラー以外の様々なエージェントを使用している。
元々は2015年からCS:GOの選手であった。2017-2020年1月まではBOOM ID (BOOM Esports)に所属していた。2020年2月にd4v41、alecksと共にPRX CS:GO部門に加入する。
コントローラーということもあり、d4v41と同じく場面の最後まで残り、クラッチする場面が多くみられる。丁寧な撃ち直しがその強さの特徴である。VCT Masters Copenhagen vs FNATIC 1戦目 ASCENT では、 1 vs 4という絶望的な状況が生まれてしまうが、1 v 1を上手く作り出し、丁寧な撃ち直しをすることで、見事クラッチする。
彼の配信は英語で話していないため、配信内容を聞きとることは難しい。だがオフシーズンには、おそらくサブスクしているファンとdiscordを繋いで特技を見たり、YTの動画を見ながら雑談していたりと、言葉が分からなくてもおもしろい配信をしていることがある。また大会では冷静に見えるが、普段はとてもゲラであり、特徴的な笑い方が印象的である。
・PRX Mindfreak reacts to "controller main" video
4.f0rsakeN
本名:Jason Susanto
出身:インドネシア
生年月日:2004.3.25
チームでは主にデュエリストを使用する。(過去3ヶ月では、ジェットの使用率が高い)デュエリストとして好まれないヨルを使用することでも有名であり、VCT Masters Copenhagenでは、ヨルを巧みに扱い、対戦相手を翻弄した。ランク配信では、デュエリストに限らず様々なエージェントを使用するため、器用なプレーヤーであることが分かる。
元々は2017年からCS:GOの選手であった。2018年からmindfreakが所属していたBOOM ID (BOOM Esports)に加入し、mindfreakと同じく2020年1月まで所属する。2020年9月からPRX CS:GO部門に加入する。
彼の兄 xccurate もプロゲーマーであり、CS:GOではアジアを代表するAWPer(チームのスナイパー)として知られ、40回以上の国際大会出場経験がある。Valorantでもレディアント到達、アジアサーバー200位にランクインといった素晴らしき才能を持つ。
ランク配信ではよくJingggとduoをしている。何かあると「jj !!!」と呼ぶ姿を頻繁に聞くことが出来る。またTwitchのチャット欄で「!gf (=girlfriend)」「!wife」と行うと「jinggg」と出てくるほど、仲がよい。(2023/4/26 時点)語学が堪能であり、DRXのBuZzとランクをした際には、韓国語で話しかけたり韓国語の歌を歌ったりしていた。 (引用動画では、BuZzの誕生日が近かったこともあり、HPBの歌を歌っている) YTを活発に更新しており、三月には登録者が10万人を突破した。
・CARRY TWO WORLD BEST DUELIST PLAYER w/@BuZzVLRT | PRX F0RSAKEN
5.Jinggg
本名:Wang Jing Jie
出身:シンガポール
生年月日:2003.7.29
チームでは主にデュエリストを使用する。(過去3ヶ月では、レイズの使用率が高い)他のメンバーと比較すると、あまりピックプールが広くなく、レイズ、フェニックス、セージが主なpickである。
これまでの選手と異なり、CS:GOの選手は経験していない。またPRX加入以前にTeam SMG、Reality RiftといったチームでのValorant選手としての経験がある。Reality Riftに所属していた際には、PRX 2021年初期ロースターに何度か勝利を収めている。
愛称は「jj」 配信やYT、Twitterでは「jj」と呼ばれている姿をよく見ることが出来る。配信の冒頭に「hi」や「hello」とコメントすると、「hi 〇〇~」と言って挨拶を一人一人にしてくれる。f0rsakeNとよくduoしていることについては先ほども書いたが、JingggのTwitchのチャット欄では「 !gf (=girlfriend)」「!wife」と行うと「f0rsakeN」と出てくる。互いにgfと登録していることについては謎だが、仲の良さが見える。
大会のステージ上に持ってくるハムスターの人形は、配信でのマップ隠しやスタンプとなっている。よく見ると「Jinggg☻」と書かれた服を着ており、彼のInstagramにもよく登場する。Instagramの更新頻度も高く、よくストーリーには食事や行った場所が載せられている。かわいいものが好きなのか日本に来た際には、シナモンのガチャガチャを行っていた。
6.cgrs (CigaretteS)
本名:Patiphan Posri
出身:タイ
生年月日:1996.7.4
2022年に6人目のメンバーとして加入。タイの人気ストリーマーである。これまで複数の競技シーンを経験してきたベテラン選手である。YTは60万人以上、Twitchは30万人以上が登録している。
元々は2015年からCS:GOの選手であった。複数のチームを渡りながらも、何度も優勝を経験している。PUBG、Apex Legends、Overwatchといった様々なタイトルで競技シーンの経験がある。
以前はfacebookで配信を行っていたが、最近はYTでも配信を行うようになった。他のメンバーと違い、TwitchのアカウントはあるもののTwitchで配信を行っていない。配信はほぼカメラが付いているため、ブートキャンプをしているときには他のメンバーの様子を見ることもできる。だが、基本英語ではなくタイ語で配信を行っているため、タイ語が分からなければ配信内容を理解することが難しい。よくメンバーとduoランクを行っているため、その際は英語で行っている姿を見ることが出来る。
PRX加入動画では、陽気な姿を見ることが出来る。動画では「実は、なぜPaper Rexが私にオファーをしたのかわからない」「私はただのストリーマーだ」「少なくとも韓国で休暇を取ることが出来る」と話し、いろんな食べ物を食べるのを待ちきれないとも話している。
・Introducing our 6th player! | Paper Rex VALORANT
7.something
本名:Ilya Petrov
出身:ロシア
生年月日:2002.2.11
チームでは主にデュエリストを使用する。(過去3ヶ月では、ジェットの使用率が高い)ジェット使いとして名を馳せており、somethingといえばジェットというイメージを持つ人も多いのではないだろうか。日本リージョンで驚異的な強さを見せているため、移籍後も大きく期待されている。
戦国ゲーミング(SG)でVCJ Sp1を4位で終え、その後PRXに加入した。これまで日本ではINS、BB、SGといったチームでValorant選手としての経験している。
愛称は「smth」 somethingと書いて、スミスと呼ばれている。somethingという名前の由来については、「DOTA 2の”smth”というプロプレイヤーからニックネームを盗み使っている」とd4v41との対談で話している。
以前はTwitchで配信していたが、アカウントがBanされてしまったため、現在はYTで配信を行っている。PRXに加入してからは、よくf0rsakeNやJinggとduoランクを行っている。ハイセンシである(感度がとても高い)ため、画面酔いする人には向いていない。
・THE TRIO That you don't want to play AGAINST | PRX F0RSAKEN
8.alecks
本名:Alexandre Salle
出身:フランス・シンガポール
生年月日:1989年8月8日
PRX唯一のコーチである。他のチームならば、コーチが複数人いたり、コーチとアナリストという体制であるが、PRX HPやspikeggを見ても彼一人の名前しか書かれていないため、おそらくPRXの選手を支える唯一のコーチである。
元々は2015年から(もしくは2013年から)CS:GOの選手であった。CS:GO時代はBenkaiと共に2017年にB.O.O.Tの選手として大会に出場する。2018年には一度選手を引退してコーチとして大会に出場するが、2019年には再び選手として大会に出場する。2020年はしばらく大会に出場しないものの2020年11月に再びBenkaiと同じチーム(PRX)でコーチとして就任し、現在まで共にしている。
VCT 2022: Stage 2 Masters - Copenhagenを見た人ならば、コーチが印象的であった人もいるだろう。試合中のTIMEOUTやリプレイでコーチカメラが映し出された際に、彼の表情豊かな姿を見ることが多かったからだ。
特にDAY5 vs GUILD ESPORTSでは、印象的な姿を見ることが出来る。二戦目フラクチャーの6-7という後半1stラウンドは取れた場面で、2ndを落としてしまう。その際、mindfreakがクリアリングミスをして、敵に倒される。このラウンド後、両チームのコーチが映し出されるが、その際にヘッドフォンを外して大声を出す姿を捉えられてしまう。
PRX YTにあがるvlogでは各地域を楽しそうに観光する姿を見ることが出来るため、ぜひそちらも見てほしい。
あとがき
このnoteを書くにあたり、自分自身PRXについて初めて知ることも多く、とても良い経験となりました。
もしこのnoteを読んで、PRXに興味がわいた方はぜひ現在行われているVCT PACIFIC LEAGUEでPRXを応援してくださると、嬉しいです。
最後に、このnoteをあげた日(4/24)以降のPRXの試合日程を書いて、このnoteを締めくくらせていただきます。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!!!
PRX 試合日程(4/24以降)
5/1:TLN
5/6:ZETA
5/12:Gen.G
5/16:RRQ