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必修問題 人体の構造と機能(細胞・体液・体温)

勉強方法

国家試験の勉強方法は、四肢択一スタイルのまま覚えてしまうと、模擬試験ではなかなか点数が得られにくいものです。選択肢の中から消去法で選んでしまいがちなので、どこがどう違うのかを読み取る力が足りないような気がします。

勉強方法として、ノートをまとめるのも悪くはないけど、いずれ時間が足りなくなり、最後はまとめきれなくて適当になってしまった学生さんが多く見受けられました。

そして、過去問は解けていたハズなのに、模擬試験になると得点につながらない人もたくさんいました。話を聴くと、過去問しか勉強していない。というより、過去問だけでは国試の勉強にはならないのです。

受け身の勉強は身につきません。能動的に勉強をしていかないと。

まずは、手元にテキスト(教科書でも良いし、参考書でもOK)を準備します。ヒントを書いておくので、手間だけど調べましょう!

苦労して調べたからこそ、身について記憶が定着し、忘れにくくなります。得点率もグッとアップ⤴⤴⤴しますよ。

点が線になり、線が面になり、面が立体になる。人間を看る(診る)という事は、立体的に看る(診る)ことです。


まずは必修問題から

必修問題(細胞・体液・体温)から勉強します。これは、「点から線へ」を目的としています。人によっては言葉の意味が分からない「点」の部分の人もいるかもれません。春のこの時期は言葉の意味が分からなくても大丈夫です。コツコツやりましょう!

細胞・体液・体温の必修過去問をすべてまとめました。他のサイトと差別化をはかるため、四肢択一ではなく、あえて〇✕問題にしてカテゴリー毎に分けています。一問一答のつもりで解いて下さい。間違っていたら、どこが違うのかも意識しましょう。

調べものをする時間は60~90分が目安です。時間をかけると集中力がなくなります。

このページは勉強方法を指南するサイトです

詳細な解説は載せていません。詳細な解説をご希望の方は、他のサイトの方が綺麗に丁寧に載っていますのでそちらをご覧ください。

このページは、過去問を使いながら、勉強の広げ方が分からない人のためのサイトになります。過去問と同じ問題は「ほぼ出ない」ので、答えを暗記しても得点にはつながりません。

過去問はあくまでも出題傾向で、その過去問からどのように広げて勉強していくのかが勉強のスキルになります。「厚生労働省がどういう視点で問題を出そうとしているのか」これを知りたい方は、ぜひこのサイトをご活用くださいね。

問題は16問です。問題のあとにすぐに答えが見えないよう、スペースを空けています。スクロールする時はお気をつけください。

※ 厚生労働省は必修問題の番号を提示しているわけではありませんが、掲載の問題は、国家試験午前・午後問題1~25番(計50問)までを必修問題として抜粋しています。それ以外の過去問は一般問題として扱っていきます。


 必修問題(細胞・体液・体温)

1. 心筋、僧帽筋、大殿筋、ヒラメ筋の中で不随意筋なのは、心筋のみである。



正解
随意筋・不随意筋の違いは?横紋筋と平滑筋の違いは?ココは一般問題でも出題されるところです。

僧帽筋やヒラメ筋の場所が分からなかった人は、筋肉の解剖の場所も確認しましょう。


2. 乳腺、涙腺、甲状腺、唾液腺の中で内分泌器官なのは、甲状腺のみである。

3. 涙腺、甲状腺、胸線、副腎の中で外分泌器官なのは、涙腺のみである。



2・3どちらも正解
内分泌と外分泌の違いが分かりますか?「導管」がキーワードです。
じゃ、「導管」の働きは何?

意外と知らない「胸腺」という器官。一般問題でも出てきます。
場所をテキストで確認!


4. 高齢者の体重に占める水分量の割合は、約55%前後である。

5. 健常な成人の体重における水分の割合は、約60%である。



4・5どちらも正解
成人・高齢者・小児の水分量が分かること。成人と比べて高齢者はどうか、成人と比べて小児はどうかが出題されています。

必修では成人と高齢者ですが、一般問題では小児も出題されます。何%なのかを覚えましょう。


6. 血漿と等張のブドウ糖溶液の濃度は5%である。

7. 生理食塩水の塩化ナトリウム濃度は0.9%である。



6・7どちらも正解
血漿とは血液の液体のことです。血液(血漿)だって体液の一部です。
私たちの体は食塩水でできてるし、血液内には血糖があります。
その数値が何%なのか。これは、丸暗記の内容。

等張という言葉は、脱水の時にも出てきます。
高張・低張・等張 調べておこう!


8. 細胞外液に比べて細胞内液で濃度が高いのは、カリウムである。



正解
細胞外液はナトリウムが多く、細胞内液はカリウムが多い。
国試では内液・外液の比較が出題されます。


9. 頻回の嘔吐で生じやすいのは、アルカローシスである。



正解
アルカローシスとは、体がアルカリ性に傾くことをいう。では、体液の正常なpHはいくつか?受験生は覚えてなきゃいけない検査データなので、今のうちに覚えておこう!

嘔吐(胃液も吐く=胃液は酸性)は酸が排出されるので、体はアルカリ性になる。


10.下痢によって生じやすい電解質異常は、低カリウム血症である。



正解
消化管からカリウムを喪失するため。

電解質関係は、学生さんが苦手なところです。ただ読むのでなはく、ここは声に出して必ずアウトプットを。


11. 無尿時に原則として投与が禁忌なのは、カリウムである。 

12. 静脈内注射を行う際に、必ず希釈して用いる注射液は、
   15%塩化カリウムである。

13. 15%塩化カリウム注射液原液の静脈内投与で起こり得るのは、
   心停止である。



11・12・13すべて正解
必修問題で一番出てくる電解質は「カリウム」です。15%塩化カリウムというワードが繰り返し出てきています。

カリウムは人体に投与する際は、必ず希釈します。原液で入れると「高カリウム血症」で心停止です。

普段私たちは、排尿時に「カリウム」を捨てているので、無尿になると体内にカリウムがたまりやすく「高カリウム血症」になります。

では、なぜ心停止になるのか。ここのなぜ?が分かると疾患で「高カリウム=心停止」問題が多く出題される理由が分かってきます。


14. サーカディアンリズムの周期は、約24時間である。



正解
サーカディアンリズムは1日のリズムをいうので、「約24時間」のリズムです。

レム睡眠・ノンレム睡眠の合わせて90分もよく選択肢として出題されます。一緒に覚えておこう!


15. 甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、代謝が低下し体温は低下する。



正解
甲状腺ホルモンは代謝を亢進させるため、体温は上昇する。
甲状腺ホルモンが低下すると、代謝が低下し体温は低下する。

ホルモンは学生さんが苦手な分野です。言葉だけでなはく、どこから分泌されるホルモンなのか、テキストで確認を。

そして、ホルモンもただ黙読だけでは覚えられないので、必ずアウトプットしましょう。書くのもいいし、口頭で説明できるか、でも良いです。


16. 低体温から回復するための生体の反応にふるえがある。



正解
ガタガタ体を震わせることで、熱をつくろうとしている。

寒い時の体の変化・暑い時の体の変化の違い。選択肢をみても、比較をする問題しか出題されません。


以上、16問いかがでしたか?

今回は初回なので、すべて正解にしてみました。次回は不正解の問題も盛り込みます。

これで、必修問題(細胞・体液・体温)の過去問はすべてです。

勉強の広げ方が、少し理解できたでしょうか?

次回は必修問題( 消化器・代謝 )を網羅していきます。次回からは有料記事になりますので、興味のある方はそちらをお選び下さい。

また、3月12日に「 第112回 看護師国家試験の概要 」を載せています。来年受験する看護学生さんは、ぜひご覧くださいね。

それでは、今回はこの辺で。



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