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【ファジサポ日誌】34.「アウェイ鉄」提案シリーズ①~2.19ジュビロ磐田編~

こんにちは。
Jリーグの日程が発表され、TwitterのTLを眺めていますと、アウェイ遠征計画の話題が多いことに気づかされます。

年休を取れるのか、学校は休みなのか、交通手段や宿と費用、美味しい食べ物に観光と、サッカー以外の興味・関心がアウェイ遠征には溢れています。

このアウェイ遠征に「乗り鉄」が加わったのがいわゆる「アウェイ鉄」(サッカー鉄)です。

自己紹介等で書かせていただいていますが、私は鉄道ファンでございます。
詳しくない方のためにお話ししますと、鉄道ファンにも色々種類があります。少しおつきあいいただけましたら幸いです。

1.主な鉄道ファンの種類(※筆者の見解)

①撮り鉄…文字どおり、鉄道を撮影することが好きな人。自然とカメラやレンズ、機材、気象に詳しくなる。工事用の臨時列車などレアな列車のダイヤに敏感。地方では撮影現場に車で向かう人が多く、意外にも列車に乗る機会は少ない。マナーが近年問題になる。

②乗り鉄…文字どおり、鉄道に乗車することが好きな人。同じ乗り鉄でも新幹線、特急列車、観光列車等の優等列車で鉄道旅をする人、青春18きっぷでローカル線の普通列車、快速列車を乗り継ぐ旅をする人など、その形態は様々である。路線、シーズンによっては乗客のほとんどを乗り鉄で占めることもある。始発に乗るので朝が強い。皆、時刻表を携帯している。青春18きっぷ以外のおトクな乗車券にも詳しくなる。鉄道乗車は手段ではなく目的と捉えている。

③呑み鉄…②の派生形。列車に乗りながら、車窓を肴にビールや地酒、ワンカップなどあらゆるお酒を嗜む。乗車環境にもよるので、やはり乗客が少ないローカル線がベスト。「六角精児」さんのように沿線の酒蔵まで訪ねるようになるとホンモノである。

④音鉄…列車の走行音、エンジン音、車内放送や駅での案内放送など。鉄道に関する音を録音し楽しむ人。稀に列車や駅でヘッドフォンを装着しマイクを持っている人を見かけるが、この人は音鉄である。少数派か?

⑤収集鉄…現在、過去に関わらず、きっぷや鉄道グッズ、ポスター、文献、鉄道部品等、鉄道に関するあらゆるモノを収集する人。資料価値が高いモノを保有しているケースもあり、博物館への寄贈、イベントや個人において公開する人もいる。
近年、御朱印帳にヒントを得た「鉄印帳」の収集も盛んであるが、これは②と⑤の混合型といえる。

⑥女子鉄
「鉄子」なんて言葉も流行った。長らく鉄道は男主体の趣味であったが、近年は鉄道趣味の各分野において女性の進出が目立っている。
女性芸能人の中にも「女子鉄」であることをアピールする人が増えてきた。
彼女たちの活躍のおかげで鉄道趣味に爽やかな空気が生みだされているが、サッカー界でいう「影山優佳」さんのようなカリスマはまだ現れていない。

⑦妄想鉄
架空の鉄道会社、鉄道路線やダイヤを妄想し楽しむ人。沿線の地形調査や建設予算組み、需要予測もそれっぽくやってしまう。実は鉄道の本質がよくわかっているが、これ一本という人は少数派。

⑧葬式鉄
廃止が予定されている列車、路線を撮ったり、乗ったりする人。①②の派生形。営業最終日にも顔を出す。最終列車出発時には「ありがとう!」、「さよなら!」と出発する列車に声をかける…。そんなシーンがこれから増えるかも。

⑨廃線マニア
こちらは廃止された路線、駅跡を訪ねる趣味である。ホームや車両が遺されている路線のみならず、自然へと還りつつある廃線跡、住宅街と化した廃線跡も積極的に調査する。野生動物との遭遇に気をつけながら藪漕ぎすることも…。

あと、模型鉄、駅弁マニアに鉄道系youtuber…すみません長くなってしまいました。キリがないので、これぐらいで止めます。

私は②乗り鉄です。サッカーのアウェィ遠征の往復や遠征先で乗り鉄することを「アウェイ鉄」と勝手に呼んでいます。

今回は皆さまのアウェイ遠征の楽しみのひとつに「乗り鉄」を加えていただけたら嬉しい!という記事です。
私自身は、実は今シーズン仕事の都合によりあまりアウェイ鉄ができない見込みです。代わりに私が考えるアウェイ鉄プランを公開しようという試みです。

そして「アウェイ鉄」の効果について少し触れます。
一番は対戦相手の地域理解に繋がり、相手をリスペクトする助けになるということです。
例えば試合に負けましても、その後アウェイを乗り鉄することで、対戦相手のクラブが存在する地域の成り立ちや産業、人情などに触れることができます。こうして沿線を知る、好きになることで敗戦でやさぐれた心の癒しになるのです。

2.2.19(土)ジュビロ磐田戦アウェイ鉄プラン

(1)往路

それでは早速(ようやく)本題に入りましょう!
2023シーズンの開幕戦、ジュビロ磐田戦です。
今回は土曜日の14時キックオフということで、岡山を土曜日の朝出発、日曜日のうちに帰岡するという想定で考えてみます。
そうなりますと往復は新幹線になるのかなと思います(私は名古屋から近鉄特急とか挟みたくなりますが…それは置いといて)。

14時キックオフ、16時頃終了。宿泊地への移動も兼ねながらどこかで祝杯を挙げる。となりますと翌日日曜日に列車を楽しめますね!

なお、新幹線での移動時間に余裕がある方は下記のきっぷ(正式には旅行プランという形態)が若干おトクです。

詳しくは、JR東海ツアーズさんのHPをご覧いただきたいと思いますが、新大阪からこの「こだま号」限定のプランをご利用いただきますと、通常の新幹線料金と比較しまして、片道で大人1人あたり約1,000円お得にご乗車いただけます。
今回は新幹線での最寄り駅が「のぞみ号」が止まらない浜松になると思いますので必ず乗り換えが発生します。それならば、早めに新大阪で乗り換えて、時間はかかるけど浜松までゆっくり旅をするというのも一案です。
ワンドリンクチケット(売店で引き換え)付きですが、新大阪駅でこの旅行プランの「乗車票」を受け取る必要があり、若干面倒くさいです。
その他、制約もあります。
ご利用の際は、ご自身でよくご確認、お調べください。
お安くなる分、手間はかかるということですね。

岡山~新大阪も日本旅行さんが「バリ得こだま・山陽版」という「こだま号」や「一部のひかり号」を割安で乗車できるプランを販売しています。
こちらも片道大人1人あたり通常料金より約1,000円お得です。

繰り返しになりますが、ぷらっとこだまと同様、様々な制約もあります。
お使いいただく場合は、ご自身の責任の下でよくお調べください。
よろしくお願いいたします。

この両プランを使用した場合、往路は、下記のような感じでしょうか。
2/19(土)
岡山駅7:09発(こだま834号)→新大阪8:24着(ぷらっとこだま乗車票受け取り)8:54発(こだま712号)→浜松10:55着11:09発(東海道本線)→御厨11:23着(徒歩)ヤマハスタジアム11:40頃着

ちなみに岡山発のこだま834号は通常九州新幹線用のN700系で運行されています。乗り心地は良いです。

(2)2.20(日)アウェイ鉄

静岡県には大井川鐡道という全国的にも有名な鉄道があります。

機関車トーマスのSLといえば、ご存知の方も多いかもしれません。
大井川沿いの谷を寸又峡や奥大井湖に向かって、昔懐かしい客車を引っ張るSL列車、かつて関西や関東の私鉄で活躍した古豪車両が北上します。
途中の千頭駅からはアプト式鉄道(2本のレールの間に歯状のレールが敷かれ、機関車の歯車と噛み合わせて急こう配を登る鉄道)のトロッコ列車に乗り換えます。2月は少し寒いかもしれませんが、見どころ満載の鉄道です。先日「ブラタモリ」でも紹介されていました。

静岡県中西部の鉄道といえば、この大井川鐡道の印象が非常に強いのですが、今回限られた時間の中で楽しむには余裕が無さすぎるのですね(※筆者の見解です)。台風被害のため一部区間がバス代行となっている点も考慮したいです。

ということで、別の鉄道に乗るプランを提案します。

天竜浜名湖鉄道(愛称:天浜線)です。
ヤマハスタジアムの最寄り御厨駅より東海道本線を東へ3駅目、掛川駅から静岡県西部の内陸側、浜名湖の北側を通り愛知県との県境、新所原駅までを結ぶ全長67.7km(営業キロ)のローカル線です。
地図で確認してみましょう。
右寄り掛川駅から北に延びる路線が天竜浜名湖鉄道です。

この天竜浜名湖鉄道(天浜線)は昭和62年まで「二俣線」という国鉄の路線でした。それが第三セクター化された訳ですが、今回はその国鉄時代の名残りを訪ねてみたいと思います。
ホテルで朝食を摂ってチェックアウト。掛川駅に向かいます。

2/20(日)
掛川8:56発(天浜線)→天竜二俣9:46着
掛川からしばらくは生活路線としての趣きが強く、地元利用者も多いかもしれません。列車が森町に入りますと、徐々に茶畑や水田が広がりローカル線の雰囲気が出てきます。季節的に色鮮やかな緑にはお目にかかれないかもしれませんが、この区間の駅舎や橋梁は登録文化財に指定されているものも数多く残っています。

最初の下車駅、天竜二俣は天竜浜名湖鉄道の拠点です。駅舎やホームそのものが登録文化財に指定された懐かしいものなのですが、広大な運転区の端には国鉄時代の名残りにして未だ現役の扇形車庫や転車台が残っているのです。
天竜浜名湖鉄道では、この転車台や扇形車庫の見学会を原則毎日実施しています。

では、10時50開始の1回目のツアーに参加してみましょう。
ツアーは約40分を予定しています。
以前に私が参加した際の写真をアップします。

これが転車台です。本線から移動してきた車両を
扇形車庫に入庫するため回転します。
車両(TH2100形)が回転しています。
扇形車庫
なぜか全景を撮っていない。
タブレット閉塞機!
説明はまた機会があった時に
乗務員用の風呂場
蒸気機関車時代は煤だらけの体を洗い流していたのでしょう。
湯呑所
業務の過酷さが伝わってきます

いかがでしたか?意外と鉄道ファンでなくても楽しめるイベントだと思いませんか?お腹が空いた方向けに天竜二俣駅では駅弁の販売もございます。・鰻どんこ弁当・まいたけ弁当・紅の助六弁当

天竜二俣11:46発(天浜線)→浜名湖佐久米12:31着
天竜二俣を出発、2駅先の西鹿島は遠州鉄道との接続駅です。この鉄道に乗り換えると浜松まで行けますが、今回は列車に乗り続けます。変わらず長閑な車窓が続きますが、列車は徐々に浜名湖に近づきます。
途中「都田」駅にピンとくる方もいらっしゃるかもしれません。
そうです、JFLの強豪、HondaFCの本拠地(都田サッカー場)の最寄り駅になります。最寄りと言っても徒歩で40分ほどかかるようです。浜松駅からバスに乗った方が早いみたいですね。

浜名湖佐久米で下車します。片側一面のホームの先には浜名湖が広がります。この駅はちょうど浜名湖の湖口(弁天島付近)の真北に位置します。
浜名湖が広がると言っても、近くを東名高速が横切りますので決してロケーションが良い訳でもありません。
そんなこの駅を有名にしたのは、毎年冬季に飛来するゆりかもめです。
400羽前後のゆりかもめ、このゆりかもめに地元の商店の方が餌付けした結果、列車の到着、発車時に無数のゆりかもめがまるで旅人を見送るかのように列車を囲むようになったのです。
この光景が何とも幻想的なのです。これも以前に訪ねた際の写真をアップします。

こんな感じになります
出発!
向かってくる!

しかし、最近は鳥インフルエンザ対策のため、餌付けが禁止され、以前ほど頻繁にユリカモメが飛来しなくなったとの情報もあります。また駅が有名になり、車で訪れる人が増え、混雑しているとの情報もあります。お訪ねの際はTwitter等で最新の情報をご確認いただければと思います。

ユリカモメと戯れる前提で旅を進めます。
下車20分後、12:51に反対方向に向かう上り列車がやってきます。
この列車とユリカモメのコラボを見学(撮影)し、次の下り列車に乗車します。

浜名湖佐久米13:38発(天浜線)→新所原14:09着
この区間は空いていれば進行方向に向かって左側の座席がおススメです。
奥浜名湖~尾奈に広がる浜名湖の車窓を楽しみます。
そして列車は終点、新所原に到着します。
ホームに降りた際に香ばしい薫りが漂っているかもしれません。
新所原駅ではうなぎ屋さんが営業しているのです!

ここで、うなぎ弁当をほうばるなんてのも良きですね。
今回は掛川から乗りましたが、逆に新所原でこのうなぎ弁当を買い込んで、天浜線で食べるなんてのもいいと思います。

ちなみにこの天竜浜名湖鉄道、車両のラッピングやコラボに熱心でして、最近は「人類乗車計画」やら「どうする家康号」などと色々と企画しているようです。

さあ岡山に戻りましょうか!
お疲れを残してもいけませんから、この先は素直に「のぞみ号」を使いましょう(私は豊橋から名鉄に…)。

新所原14:26発(東海道本線)→豊橋14:36着15:08発(こだま727号)→名古屋15:37着15:47発(のぞみ39号)→岡山17:22着

夕方には岡山に帰ってこれましたね!ちなみにこだま727号は通常N700S(シュプリーム)で運行されます。各席にコンセントが付いていますので、充電したい方は新大阪まで乗るのもありですね。

以上、「ジュビロ磐田編」としながらサッカーの話皆無の乗り鉄旅記事でした。実験的に書いてみましたので、今後続編を書くかどうかもわかりませんが、また書きたいアウェイが出てきましたら作成するかもしれません。

お読みいただきありがとうございました!

【自己紹介】

麓一茂(ふもとかずしげ)
40代。特定社会保険労務士です。
JFL時代からのファジサポです。ユニの変遷は喜山→濱田→柳。
昨シーズンからレビューに挑戦、このレビューを通して他のサポーターさんとの交流が広がったと感じています。
サッカーはまだまだわからない事が多い、目の前の試合に向き合いながら今シーズンも学んでいきたいと思います。

学びを諦めない、知ること諦めないはモットーのひとつです。

ミラーレス一眼片手の乗り鉄です。
意外にも「アウェイ鉄」さんって多いんだなと最近気づきました。
時刻表と選手名鑑が愛読書です。

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