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親のアドバイスか、親の押し付けか

先日友人と話していた時、その友人には高校一年生の息子さんがいるのですが、その息子さんに「データサイエンス系に進むことを勧めてる」と言っていました。

私自身、子どもたちの将来について、こんな仕事が向いているのかな、大学に進学するのであればどんな学部だったら興味を持てるのかな、などとよく考えていますし、口に出すこともします。

が、具体的にこんなことを学ぶのがいいよと勧めたりはしません。

そもそも私は親があまり子どもの意思決定に介入することをよく思っておらず(自分自身が親に指示されるのを嫌うのもあると思う)、なるべく子どもたちの自主性に任せたいので、「これからの時代はこれをやるといい」、なんて言うんだなと新鮮な気持ちで話を聞きました。

ともすると、こういう発想は、「大学に進学しないと将来ろくな仕事につけない」、「手に職を付けた方がいい」、みたいな親の理想像の押し付けにも取られかねない気がします。

ところがその友人のすごいところは、そんな押し付けな感じがまったくせず、心から息子さんのことを思って言っているように響くし、確かにこれからはデータサイエンスなんだろうなと思わせる説得力があるところ。

彼は私の社会人大学院時代の友人なのですが、仕事がどんなに忙しくても、大学院の課題も手を抜かず誰よりも頑張って、学科の最優秀で修士を終え、更に今は博士に進んでおり、しかも土日は息子さん二人のサッカーに必ず付き添って、家族ともしっかり向き合ってきた人なのです。

これからはデータサイエンスという発想も、彼自身が今研究する中で相当その分野で手を動かし試行錯誤してからこそのものなので、どこかで見聞きしている上っ面の言葉じゃなく、すごく説得力があります。

高校一年生の息子さんが、お父さんからの言葉をどう受け止めてるかはわからないですが、土台にしっかりとした関係性があり、努力しているお父さんから発されている言葉であれば、きっと何かしら響くんだろうなと思いました。

子どもの自主性を重んじ、なるべく管理せず、子どもたちの自由意思に任せようというなんとなくの育児方針でやってきていましたが、こんな関わり方も素敵だなと思いました。

何より、アドバイスとして受け止められるように、説得力がある自分であらねばならないなと身が引き締まる思い。自信を持って子どもたちにアドバイスができるように、今の自分がしっかり自分の人生を生きていかなきゃいけないなと思いました。



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