バレエって

今回は趣味の話。バレエについてです🩰
バレエって・・・。最近思ったことの備忘録です。

筆者のバレエ歴
幼少期にバレエを始める
小さいバレエ教室で2回主役を踊る
※地元で有名な教室ではその他大勢でした
高校卒業〜現在:趣味で月に数回レッスン
といった感じで、プロを目指したことは一度もないですが、「大人の趣味」としては悪くはない(と思いたい)レベルです。若干のちっこいプライドがあったことも書いておきます。

私が通っている教室の一つに、某クマさん主催のスクールの大人クラスがあります。ここが大人の趣味向けにグレードなるものを設け、金儲けするシステムを始めました。詳しくは「バレエ教室名 グレード」でお調べください。
 最初にこのお知らせを見た時は、また大人を金儲けに使ってる・・・。料金釣り上げじゃ飽き足らんのか。まあここに通う大人は金払い良いもんねぇと醒めた目で見ていたのですが、コンクールなどに出た経験がない私は、自分がやってきたことがどう評価されるのか気になり、申し込みをすることにしました。
どのグレードを受けたかは明言しませんが、冒頭に書いた通りちっこいプライドとそれなりの経験があったので、上級グレードのどれかです。

 申し込みをするとお手本動画が送られてきて、その通りに順番を覚えて本番に挑むのですが、「普段のレッスンの範囲内」「大人の趣味」と実施要項に書いてあるにしては、普段のレッスンの範囲ではない内容。(グレードによります)
まあ、大人の趣味だし、多少ミスっても良いんじゃないの的な考えで本番を迎えました。
 当日受付を済ませ、ウォームアップをする控え室に移動すると、子供のコンクール?と思うくらいのピリピリ感、審査員も結構な偉い人がきており、審査自体もピリピリ。あれ?入団試験だっけ?と思うほど。
詳細は有料ページに書いておきますが(某バレエスクールに負けず劣らずの商売根性)緊張しました。
 そんで、だいたいで受かるだろうと思っていたグレードには落ちたってわけ。
落ち込む権利があるかどうかはさておき、一応落ち込みましたよ。

 少し時間を空けて、基礎から見直してみようと、別の教室の体験に行きました。
そこの先生が言っていた言葉が印象に残りました。
名言集みたく書いておきますね。
・私は大人バレエって言葉が大嫌い、大人でバレエをやることが嫌いなんじゃなくて、大人バレエって言葉に甘えて正しいバレエをやろうとしないから。本人も指導者も。
・バレエなんてキラキラした憧れなんかじゃない。ロシアに行ったもののロシア人との違いに絶望してすぐに帰ってきてバレエをやめた子もたくさんいる。
 指導自体も厳しいもので、だいたい踊ってお疲れ様でした〜。みたいな感じではなく、筋トレから始まり(できなかった・・・!)地味なトレーニングが続く。
いかにバレエのための筋力が無く、アンデオールが甘いかを痛感しました。

 さて、先生の言葉の一つ目「大人バレエって言葉に甘えて正しいバレエをやろうとしないから。本人も指導者も。」
耳を塞ぎたくなる人が多いんじゃないでしょうか。
大人バレエという言葉が流行る昨今、本気の大人バレエ、大人からでも基礎から正しく、云々と謳う教室が増加しましたが、本気で本物を大人に教えようとしてくれる指導者はどの程度いますか?
生徒というよりお客さんだし、怪我されても面倒だし、そもそも言ってもできないだろ、という言い訳をして正しいものを教えない指導者、多いんじゃないでしょうか。できてもないのに「綺麗です」「はいOKです」と言う指導者の多いこと。
(もちろん、大人としてはという枕詞がついているのは承知しています。)
生徒側も、大人バレエって言っておけばだいたいで許されるだろう、趣味だからこの程度でいいだろう、骨格が向いてないし体硬いからこのくらいでいいや。などと思ってないでしょうか。
私自身は上述したように「大人の趣味だし、多少ミスっても良いんじゃないの的な考えで本番を迎えました。」「だいたいで受かるだろうと思っていた」大人バレエの「お客さん」としてレッスンするうちに、甘えが大きくなってきていたと感じました。
 実名は出しませんが、マリインスキーで踊った経験があり、オンラインバレエ学校のpjを進めているバレリーナの指導に、趣味の大人がリピートして通っているのだって、本物を知りたいからですよね。そしてリピーターは本物のレッスンを繰り返して、できなかったことができるようになっている。(そうです。)
大人だろうと、本物を教えてもらって本人が努力すれば本物に近づけるんだと思います。
 もちろんね、子供と条件が違うのは事実としてあるので、自分の限界を知った上でレッスンをするのは間違ってないんです。ここで言いたいのは、怪我や痛みがあるわけじゃないのに、「大人バレエ」を言い訳にしていないかということです。

さて、先生の言葉の2つ目。「バレエなんてキラキラした憧れなんかじゃない」
ああそうだったな。と子供の時のことを思い出しました。
子供からバレエをやっている、所謂、継続組には特に分かってもらえるのではないかと思います。
キラキラしたピンク(何色でもいいけど)の衣装を着て、舞台に一人で立って、数分スポットライトを浴びるためだけに、何回泣いたことか。
(親は通帳を見て泣いていた。あと主役の親が代表をやるのでそのストレスで胃潰瘍になっていた。バレエの先生変人多いからね。)
怒鳴られ、泣きながら踊るという、何も知らない人から見たら意味不明な状況を何回も繰り返してやっと数分程度のソロを踊れるわけです。
幼少期の私は思いました。「おいおい、衣装が着たかっただけなのに、衣装着れるのは数年に1回で後は黒いレオタードで練習かよ」
まあそんなもんです。
 大人バレエが流行ってからというものの、大人でも簡単にソロを踊らせてもらえてコンクールまで出られる状況ですが、本当は衣装を着て舞台に立つって、本当に厳しくて難しいことなんですよね。
(別に通ぶっているわけではないです。そう見えたらすみません。)
 脱線しますが、随分昔に、某クマさんの団で「芸能人が本気バレエ」という番組があり、あの時の、団員たちが芸能人たちを見る目の怖さと言ったら。
そりゃ、団員は血の滲む努力をして選ばれて舞台に立ってますからね。団員でも踊れずに退団する人の方が多いであろう二羽の白鳥を素人が踊るなんて、受け入れ難いでしょうな。
お金さえ払えば簡単に舞台に立てる機会が増えて、忘れかけていましたが、舞台に立つ人の覚悟と想いを舐めちゃいけないなと実感しました。

基礎から見直すために体験で行った教室で感じたことは、グレードに落ちて、落ち込む権利は私には無かったということです。
「大人バレエ」の「お客さん」という立場に甘えてたくせに、何を落ち込んでるんだか。と目が覚めました。
基礎に立ち返り、地道にやっていこうと思います。
以上、備忘録でした。

ここから先は

813字

¥ 800

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?