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世界で1番幸せに近い1日


プロローグ

2024年6月22日。

この日、私は北海道に向けて旅立った。
理由はOOPARTSの舞台を観に行く為だ。

私はまだまだ会社に入りたてなので
有給というものを使えないのだ。
だから土日で観劇してしまおうと
前乗りせずに観劇当日に北海道に行く
というチャレンジをすることになりました。

朝8時。飛行機に乗り込み、
遠い遠い北の大地へと一直線へ。

天国への階段って何なのさ?


さて、今回観劇する「天国への階段」に
ついてお話しします。

今回なぜこの作品が上演されるのかというと
道新ホールが閉館してしまう為です。
札幌のお芝居を長年支えてくれた道新ホールに
向けて「ありがとう道新ホール」という
イベントが企画されました。

まずはこの舞台のストーリーを簡潔に話します。

現代社会で問題になっている孤独死。
孤独死を迎えてしまった部屋を掃除する
特殊清掃員とその模様を取材するテレビクルー、
なぜ特殊清掃員として働くのか、取材を進めて
いくと1つの真実に辿り着く。

という話です。
2017年に初演版が上演されて、約7年経った
2024年に北海道remix版として再演する事に
なりました。なぜこの作品を再演しようと
決めたのかというと、

この作品は物語が進んでいくにつれて
物が少しずつ片付けられて、最後は何もない
まっさらな状態になることから
道新ホールの最後を飾るにはもってこいの作品
ということから再演を決めたそうです。

札幌入り


札幌は東京よりも暑さは抑えめ。
過ごしやすいなぁ。

この時、札幌に到着したのは11時頃。
私が観劇する回は約1時間後の12時。
時間との勝負となりました。

何とか11時30分頃に道新ホールに着きましたが
グッズやガチャを回し、お手洗いに行き、
席に着いたのは開演5分前。
暗転。ドアの方から泣く声が聞こえる。
ドアが開いた瞬間、2メートルの距離に
推しが立っていました。

えええ!?どういうこと!?

そうだ。この舞台、最初は客席の通路を
練り歩きながら芝居をしていくのだと
今思い出しました。
どんどん舞台は進んでいき、ラストシーンへ。
見えないものと会話する田中さんと
息子に会いたかったと後悔する佐々木父。

佐々木父「こっちはもう4んでんだ!」
田中「4んだら何でも許されると思うな!」

天国への階段 ラストシーン

役者同士の本気のセリフのぶつかり合い、
そして切ないラストシーン。
身体が震えて、ラストシーンでは涙が止まらず
メイクも落ちてしまいました。
そんなこんなで昼公演後はアフタートークを
聴いて、お腹が痛くなるくらい笑い、
推しのスタイルの良さにおったまげました。


夜公演

夜公演も観ることになり、席に行くと
私の席はなんと通路側でした。
舞台が始まり、会長が通路を通る時
下手側に向かって来ました。
ガシャンガシャンと音を響かせながら
私の真横を通りました。

は…??横を通ったよね今…?!

びっくりしすぎて舞台の内容が飛びました。
大罪です。
でも、近くで見た会長は背がうんと高く、
脚も長く、顔が物凄く小さくて。下手と上手と
両方で天国への階段を堪能する
事が出来て、なんて私は幸せなんだろうと
ラストシーンを観ながらしみじみと感じました。
幸せって、目に見えないんですけれど
心の中では確かに感じる事が出来るし、
2ヶ月以上経った今でも覚えているんです。

1年前のあの日の私に会えるのならば、
教えてあげたい。
"会える日が必ずやってくるよ" と。

あの日の話はまたどこかで話します。

道新からの帰り道

舞台が終わり、椅子や階段の手すりを
優しく触りながらゆっくり一段一段
階段を降りてゆきました。
それはまるで天国への階段を降りるかのように。
今は閉館してしまったけれど、目を閉じれば
赤い椅子、青い看板、天に続く階段。

これが幸福や多幸感というものでしょうか。
そんなやさしさに囲まれた1日は私の中で
世界で1番幸せに近い1日 なのだと思いました。

またCUEのみんなと会いたいなぁ。

そうだ、次はうましパに行きたいなぁ。

ではまた!

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