人生で初めての経験をした話③

前回の記事はこちら。


いよいよ本番を迎えた朝。
会場には多くのランナーが集まっていて、緊張と興奮が入り混じった雰囲気でした。
私もしっかりと準備体操をして、いざスタート地点へ。


バラバラで始まったスタート。

一緒に走る予定だったのですが、まさかのスタート地点が違うという結果に。
私は第2走者の1番最後の地点でした。
過去に完走したか、タイムなどで場所が違うみたいです。
9時スタートですが、なかなか進まず寒い中立ち尽くす私。完全に身体が冷え切ってしまいました。

スタートから約20分後くらいにようやく動き出し、私のフルマラソンの挑戦が始まりました。




快調な滑り出し

途中から相方と合流し、(待ってくれていた)ようやく2人で走ることが出来ました。
周囲の声援や一緒に走る相方の心強さもあって、今まで疲れていたのが嘘のように10kmの壁はあっという間にクリア。
1km6〜7分ペースで走ってかなり軽快でした。
スタート地点での冷えもあり、お互いトイレに行きたくなる事態に。
集中出来なくなるのも嫌だったので、早めにトイレへ。
しかしこれが大誤算。おそらく7分くらいのロスタイムになっていたかと思います。再開した時には、ほぼ最後の方でした…泣
なんとか巻き返すのに必死でお互い少しずつペースを速めながら走り続けるのでした。

未知の世界へ挑む!

いよいよ今まで経験したことのない距離がやってきました。
この時、少しずつ膝に違和感を感じ始めていたのを今でも思い出します。
マラソンには距離ごとにクリアしなければならない関門があります。
トイレのロスタイムがあったので、私たちは毎回ギリギリに関門を通っていました。そしてそれはトイレロスだけでなく、確実に私のペースが落ちていたことも原因でした。
「お互い絶対ゴールしよう!ゴールで会おう」
そう決めて私たちは別々で頑張ることにしたのです。
ここからは本当に自分との戦いでした。歩いたら終わり。走れなくなる。
それは練習で経験していたので、とにかく歩かずに小走り(時には早歩きも交えながら)距離を進めていきました。
あと少し、まだ行ける。そう自分に言い聞かせて。
くじけそうになったら必ずと言っていいほど周りの声援が聞こえてきました。

18kmくらいだったような。
当然膝に激痛が走りました。もうどうしようもないくらいです。
1歩1歩進めてきた私の足は、未知領域に入ってから悲鳴を上げていました。
そして20kmを過ぎた関門の目の前で私はタイムアウトとなりました。




どれだけ声援が聞こえたか。答えたくて頑張りたくても、私の足はびくともせず、1歩踏み出すのが精一杯でした。
私の初めてのフルマラソンへの挑戦は幕を閉じたのです。

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