喫煙所配信者の頭の中 #12

独裁って本当に悪なのだろうか。

かの有名なドイツの独裁政権が頭に思い浮かびやすいから、
独裁って聞いたときに日本人は拒否反応を示すんだろうと思う。
だけど、本当に独裁って悪いことばっかりなんだろうか。

石油産出国の一つにヨルダンという国がある。
ここはいわゆる超お金持ちの国王が独裁している国だ。
教育も医療も、インフラもほぼすべてが無料。
国民は割と豊かに暮らしていて、独裁といえど
周りの国と揉めることもあまりない。
こんな独裁もあるのだ。

閑話休題

配信者っていう生き物はどこか独裁者だと思う。
自分の枠の中では自分がルールっていうタイプも少なくないからだ。
こんなこと言ってる自分もなんだかんだ言って
独裁的な配信をしてるといわれても致し方ないと思っている。
何せ、枠の名物が「おすわり！」だからだ。

と言っても、である。

独裁の方向によっては、自分の周りにイエスマンしか残らない、
なんて極めて危険なことになったりする。

イエスマン、使いようである。
自己肯定感が落ちに落ちているときに、用法容量を守って、
復調のきっかけになるのならそれは大いに結構なことだと思う。
だが、それは甘美な毒でもある。
麻薬と同じで、溺れたら自分を見失いかねない。

溺れかけたときに苦言を呈してくれる人というのは
誰にでも存在してくれるものである。
その手を掴むか掴まないかでその後が大きく変わるのだけど、
そこでその人の本性が出るんじゃないかと、
個人的には思っている。

人間は誰だって向き合いたくないものや、
自分では気づいていないことをたくさん抱えていて、
その苦言はそれを否応なしに突き付けてくる。
だからそれに対応するのはとても苦しいのだ。

そこでいろんな思考の多様性を許容できないならば。
自分に苦言を呈してくれる人と向き合うことができないならば。

その先にあるのは孤立と破滅ではないかと
歴史を見ていて思うのだ。