おひな様のないしょ話(創作物語)
今日は、3月3日ひなまつり
はる君、ちいたんの家でも、ひなまつりパーティーでした。
おひな様達は「うれしいひな祭り」を歌ってもらい、記念撮影が済むと箱にしまってもらいました。
はる君、ちいたんは、もう布団の中で
ぐっすり眠っています。
おひな様の箱から、ひそひそ声が聞こえます。
「もうすぐ3月3日が、おしまいね。」
「そうね、今年のケーキ見た?私達がのってたよね。嬉しかったわ〜
小麦を食べたら、お腹が痛くなる、ちいたんも食べれる特別なケーキを、ママが作ったのよね。」
と言っているのは、三人官女です。
「そうそう、でもさ僕達、もう少しで落ちるかと、何回も思ったよ。」と言ったのは五人囃子達。
「いいだろ〜僕は、ちいたんに頭なでてもらったんだ〜」と自慢してるのは五人囃子の一人です。
彼は気づいてないけど、ちいたんは食べるのが待ちきれなくて、我慢できずにさわってしまったんだけどね。
「いいなぁ、いいなぁ」と
皆んな、羨ましがっています。
お内裏様が言いました。
「ケーキ、ちらし寿司、きれいな団子のお吸い物、いちご大福、たくさんのごちそうをいただきました。」
「そうそう、しまう時には、ちいたんが小さな手で、そっとふいてくれましたね。」
おひな様が言いました。
「台の片付けでは、はる君が
『大きくなって出来る様に、やり方を覚えたい』
と頼もしい事を言っていましたね。」と右大臣が言いました。
「私達が来たときには小さかったのに大きくなりましたね。」
左大臣も言いました。
仕丁の皆んなも
「私達の道具が落ちると心配して
ママを呼んでくれました。」と言っています。
お内裏様とおひな様が言いました。
「優しい子ども達が、
すくすくと元気に過ごせる様に
皆さんでお月さまにお願いしましょう。」
「そうですね。そろそろ3日が終わります。一年間長いお休みを頂きましょう。」
すると、三人官女が
「え!もうこんな時間!
睡眠不足は、お肌が荒れちゃいます。」と
慌て始めました。
そして
お内裏様に
「静かにいたしましょう。」と言われました。
どうやら
はる君、ちいたんのママの
そのママの
そのまたママ達が買ってくれたおひな様達は、今年もお仕事を終えて
長いお休みに入る様です。
また来年
大きくなった、はる君やちいたんに
会うのを
心待ちにして。
おしまい