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【轟音感想】Cryptopsy - As Gomorrah Burns
はじめに
Cryptopsy、ブルータルデスメタルは高い演奏力を持ったプレイヤーによって演奏される!という演奏面の実力を示した第一のバンドなのではないでしょうか。
というかフロ・モーニエが世界一のドラマー、世界一のドラマーが所属するデスメタルバンドってイメージが先行してるのかなぁと思います。
楽器の演奏とか、演奏技術とか音楽理論とか僕は分からないのですが、Cryptopsyの音楽って唯一無二の音なんですよね。
それが各パートが高過ぎる演奏技術を持っているからなのか、作曲のセンスなのか、分からないけどCryptopsyはブルータリティを維持しながらブルデスシーンの極点に君臨し続けていますね。
迷走もあったけど・・・
Cryptopsyは1992年結成で、1993年にデビューアルバム「Blasphemy made flesh」を発表。このアルバムはめちゃくちゃかっこいい。マスター音量が小さかったりくぐもった感じのチープな音質だけど、2曲目の「Abigor」は名曲。
3曲目の「Open Face Surgery」も名曲。
VoのLord Wormが当時は汚過ぎるデスヴォイスとして有名で(リアタイしてたわけではないですが)、ハイテクニックな演奏+ガテラルで有名に、
96年に発表した2ndの「None so Vile」はCryptopsyの代表曲「Phobophile」が収録された歴史的アルバム、98年に発表した3rd「Whisper Supremacy」はVoがLord WormからMike Disalvoに交代して、賛否両論があるものの個人的には大好きです。
2000年に発表した4th「And then You'll Beg」も賛否両論があって、個人的にはあまりヒットしない作品、2005年に発表した「Once was not」で前任のVo Lord Wormが復帰。
あんまり話題にならないけど結構好きなアルバム。リリース時はリアタイで買って聞いてた。当時流行してたグラビティブラストを取り入れた曲もある。
2008年発表「The Unspoken King」これはCryptopsyの黒歴史として取り扱われるアルバム。『Cryptopsyがデスコアかー』とか『CD売りたいだけか』とか酷評。古参勢からはボロクソに評価されるこのアルバムはクリーンボイスやキーボードを取り入れたり、それまでの音楽性とだいぶ変わってしまったから追いつけないファンが多買ったんだろうなぁと。僕は発売当時はデスメタルから離れてたのでその反応だけ友達から聞いてた。
2012年「Cryptopsy」セルフタイトルを付けたこのアルバムはすげぇ好き。前作は無かったことにして、ブルータル全開のCryptopsy。何故かこのアルバムだけサブスクで聴けなくなってる。
2015、2018とEP「Book of Suffering」を発表して、2023年の「As Gomorrah Burns」へと続きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1699422644667-erJqjrDd56.jpg)
メンバー
As Gomorrah Burns制作メンバーは以下の通り
Flo Mounier Drums
Christian Donaldson Guitars
Matt McGachy Vocals
Olivier Pinard Bass
このアルバムでは長年リードギターを弾いてたJonathan Levasseurが居ないんですよね。
「Once was Not」「The Unspoken King」の2枚も不参加で、「Cryptopsy」での参加を最後に身を引いている模様。
上記4人体制は「Cryptopsy」のメンバーからJonathan Levasseurを抜いただけですので、基本的な音楽性は変わらず。
収録曲
1.Lascivious Undivine 03:50
2.In Abeyance 02:56
3.Godless Deceiver 03:40
4.Ill Ender 04:19
5.Flayed the Swine 04:25
6.The Righteous Lost 04:16
7.Obeisant 03:52
8.Praise the Filth 05:50
Total 33:08
感想
すごく、器用。曲がどれも個性が立っていて、一曲一曲が最近のエクストリームメタルのエッセンスを詰め込んでCryptopsyが消化して自分のものにしている、っていう印象を受けた。
高速で、安定して、複雑に展開して、纏まっている。長年王座に君臨しているCryptopsyだから出来ることで、Cryptopsyにしか作り出せない音像なのかなぁと。
6曲目「The Righteous Lost」のバキバキ鳴らすベースがとてもかっこいいです(小並感)