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【轟音感想】Slaughter to Prevail
はじめに
何かと話題のロシア。ロシアというとスラミングブルータルデスメタルを支えるガテラルボーカリストを輩出する国。
ロシアっていうとAbominable Putiridity、そして最近激アツなのが今回紹介するSlaughter to Prevail
デスコア〜デスメタル〜ニューメタルな音を鳴らしているこのバンド、ライブでなかなか派手なモッシュをやるとか、Voが人間離れしたグロウルを披露するとかで有名な模様。
ちなみに僕はインスタで知りました。リール動画をスイスイ手繰っていたらやたらとマッチョなボーカルがモッシュを煽ってる動画がキッカケ。
気になって音源を聴いてたらまぁまぁ好きになったので、今回紹介しようと思った次第です。
Slaughter to Prevailとは
バンド自体は2014年から活動をしていて、メインメンバーはボーカルのAlex TerribleとギターのJack Simmonsの二人
Alexがロシア、Jackがイギリスですね
ロシアで活動していたデスコアバンドWe Are ObscurityのメンバーにイギリスでデスコアバンドAcraniaでギターをやっていたJack Simmonsが合流することで生まれたバンドです
初期メンバーは以下の通り
Alex Terrible - Vo
Jack Simons - Gt
Silva Antneko - Gt
Flipp Kuchayavyh - Ba
Anton Poddyachy - Dr
の5人体制
2014年に超絶テクニカルデスコアバンドRIngs of SaturnのLucas Mannとフィーチャーしたシングルを発表、2015年に発表したEP「Chapters of Misery」が好評でアメリカのレーベル「Sumerian Records」と契約、その後2枚のスタジオアルバム、1枚のライブアルバムを発表。
各アルバムの感想はまた後でつらつらと書かせていただきます。
まずはレーベルの「Sumerian Records」はAsh Avildsenがオーナーを務めるレーベルで、Ash Avildsenは名作中の名作「ロッキー」や、名作「ベスト・キッド」の監督で有名なJohn Guilbert Avildsenの息子さんです。
Sumerian Records所属の有名なアーティストは、Born of Osirisや、Veils of Maya、Oceanoといったデスコア勢、あとKorn のJonathan Davisのソロユニットが所属しています。
印象としてはアメリカのバンドが多く契約していて、ロシアのバンドと契約するんだーと少しびっくりしました。
2021年にはバンドとレーベルでいざこざがあったり、アメリカとロシアの政治的ないざこざでビザが云々とかで思うようにツアーが出来なかったりとか、ウクライナ侵攻や歌詞に対する弾圧とか、色々と内外のトラブルに巻き込まれるSlaughter to Prevailはデスメタル開闢の地フロリダ州オーランドに移り住んでいるらしいです。
このバンドのフロントマン、Alex Terribleは話題に事欠かないやんちゃな人で、お騒がせ芸能人とも一味違う路線で話題です
興奮してる野生の熊に顔を引っ掻かれて血だらけになったり(インスタやYoutubeで熊と格闘してる様子が見れます)、MMA(総合格闘技)の試合に出て勝ったり、やたらとマッチョだったり、バンドとしても人間としても人気あるのはいいと思います(小並感)
1st EP「Chapters of Misery」
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2015年発表、全7曲で6曲目にデビューシングルが収録されてます。
英和辞典を初めて触った厨二男子が調べたような英単語のタイトルが印象的ですが、とんでもねぇ凶悪なデスコアです。
やはり耳を引くのはVo Alex Terribleの極低音グロウルとガテラル
この声だけ聞くのもアリなくらいのレベルの高いグロウル。
1stアルバム「Misery Sermon」
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EPの雰囲気を踏襲しつつもズンズンゴリゴリと終始暴れ散らかすデスコアな一枚。Alex Terribleのグロウルも深みと凶暴さを増して、ええ感じの一枚。
歌詞を目で追いながらだと聞き取れるくらいのグロウルで、ガテラルはあんまり聞こえないかな。
3曲目の「Chronic Slaughter」が好きです。
5曲目の「Failed Hope」はどことなく悲劇オペラっぽい雰囲気で、楽曲の幅広さと奥深さを感じさせます。
2nd アルバム「Kostolom」
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2021年発表のアルバム、おそらくだけどSlaughter to Prevailの代表作
音はSlipknotの2ndや3rdの激しめの曲みたいな感じで、キャッチーかつヘヴィでハードでゴリッゴリの凶悪なサウンド。
デスコア要素は薄まり、ニューメタルって感じ。聴いてると「これSlipknotやん・・・」ってなる。
とは言いつつも、Slipknotでは得られないアングラな凶悪さが充満してて、棲み分けというかニーズの行き先は違う感じがします。
このアルバムの先頭三曲が代表的なナンバーなんじゃないかな。
歌詞は英語とロシア語の二か国語で書かれていて、英語のパートは聞き取りやすいグロウルだったり。
個人的には7曲目の「Your Only」のサビで入ってくる抒情的なギターが好きです。
やっぱりどこまで行ってもどこかでSlipknotと比べたり、Slipknotの影響だろうなぁと感じさせるアルバム。キャッチーかつ凶悪な音楽性で人気出て、そのままメタルリスナーの裾野を広げるようなバンドになってほしい。