2025年1月17日(金)《GB》
《地球を守るために戦うことができる。彼らにとっては本望でしょう。んとうを取ったらホモですね》
【熊大第7迷宮:黒髪てへトリオ部隊】
「あ、反応した」
「先週の話でこの点は真実だったのが判明したな」
カードを挿入口に差し込んだ大塚 仁は、そのままカードが飲み込まれた状態でセグが動き出したのを見て言葉を漏らし、その後で前田 法重が考えを口にした。ここは第7迷宮入口。黒髪てへトリオ部隊は先程968階をクリアして戻ってきたところである。本来であれば1週間時間を空けないと次の階に進めないシステムになっていたが、先週出会った広巡たちとの話の中で、山村が1週間で2階進めるようにシステムを変更したという話があった。その真偽を確かめるために先程大塚がカードを差し込んでみたのである。
「さて、どうする、疲れてね?」
全員を見渡しながら中島 一州が質問する。先程まで968階のボスと戦っており、もちろん勝ちはしたが毎回全力で戦っているので、戦士は疲労感が回復していないし、中島も魔力量がほんの少しだけ心配なレベルとなっている。
「俺は全然大丈夫っす」
「そらそやろ。俺もまだまだ余裕ですね」
戦闘には全く参加しない大塚 仁の言葉に突っ込みを入れた後で本田 仁が全然大丈夫であることを口にした。てへトリオ部隊は歴戦の勇者たちとはいえ、年齢がすでに全員50代になっている。バケモノの本田は別にして、第7迷宮の900階後半レベルのボスと2連戦するには体力の回復力が厳しくなっているのである。
「地球が駄目になるかならないかなんだ。やってみる価値はありますぜ」
「でも、その体力じゃ」
「まーだ、余裕あるな。トドメささんと」
全身の疲労感が全く回復していないことを感じながら原田 公司が発した名台詞に、中尾 智史が声を真似ながら言葉を続け、最後は本田が別のアニメの名台詞を引用して話をまとめたのである。ちなみにこの後、てへトリオ部隊は969階のボスも殲滅して迷宮を後にする。そして迷宮入り口で再度カードを差し込んでみたが、予想通り反応しなかったので、1週間に進める階数は2階であることが確定したのであった。