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1998年7月8日(水)
【アクシズ:前田 法重・原田 公司・本田 仁・富田 剛】
「やっぱり本田のリュウは厳しいな」
「いやいや、たまたまですよ」
接戦の最後の最後に読み負けた前田 法重が言葉を発しながら席を立ち、それを聞いて本田 仁はペットボトルのお茶を口に含んだ後、こう答えた。ここはゲーム&喫茶『アクシズ』。本日前田と原田 公司、本田 仁は午前中の鍛錬を行った後、『アクシズ』の喫茶部でランチを食し、そのままゲームセンター部でゲームを行なっているのである。このゲームセンターは元冒険者の富田 剛が経営しており、置いてあるゲームは富田の好みであるので、結構偏っている。なのでこのゲーセンを利用しているのは固定客が多い。ちなみに冒頭で前田と本田が対戦していたゲームは“ストリートファイターⅡX”であり、このゲームは4年以上前に発売されたゲームなので結構古いのだが、今だに楽しく対戦を行っている。
「じゃあ次は俺が」
そう言って原田が乱入しガイルを選択する。この原田のガイル対本田のリュウも今まで何度見てきたかわからないが、毎回好勝負を繰り広げる。この勝負も最後は原田の一瞬の隙をついた本田がコンボを叩き込み、本田の勝利となった。
「富田もやる?」
一緒に対戦を眺めていた富田に前田が声をかける。
「本田くんのリュウかー」
そう言いながらも富田は対戦台に座り乱入する。そしてメインキャラのキャミイを選んで息を整えた。ラウンドが始まると、リュウは波動拳を絶妙なタイミングで放ち、キャミイはなかなか近寄ることができない。見せ場なく、リュウが1本目を勝利する。
「やっぱり厳しい」
そう言いながらも気合を入れ直して富田はレバーをぐるぐる回している。
「波動拳、波動拳、昇竜拳、ガン、ピシ、ピシ、波動拳、ピヨピヨピヨキャノンスパイク」
「お、ナイス」
ピヨったキャミイが復活時にうまくキャノンが出て、一矢を報い、前田が言葉を発する。ただ、キャミイの体力はほとんど残っていない。
「波動拳、波動拳、波動拳、カンカン、カン、真空波動拳!アー・・・リュウウィン」
リュウに近づいた後、波動拳をつい垂直ジャンプで避けてしまい、リュウのジャンプ中パンチからの真空波動コンボをくらい、キャミイは完敗した。ちなみに初代ストⅡからメインキャラを前田はブランカ、原田はガイル、本田はリュウと継続しているが、富田だけケンからキャミイに変更している。理由は不明である。