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2024年10月21日(月)《GB》

《ウーム話から外れているセカンドチルドレン達にも何やらおかしな能力が発現します。何なんですかね》
【立田山:黒瀬 舞人・米満 唯花】
「あれ、何か今日調子悪い?」
 目の前で息を切らしている黒瀬 舞人を見つめながら米満 唯花が声をかけた。ここは立田山自然公園。夕方の時間になっており、気温がだいぶん下がって涼しい風が吹いている。黒瀬と米満はいつものように夕方のトレーニングを行うために立田山を訪れており、今まで黒瀬は自分の限界まで全力疾走を繰り返していたのである。黒瀬の運動量と回復能力の異常さについて米満は最初のうちはかなり混乱をしていたが、一緒に鍛錬を行うようになって結構時間が経つので、それ自体を疑問に思うことはなくなっている。ただ、今日は米満が見ていた限り、いつもよりも運動量が少ないはずなのだが、黒瀬が体力の限界に達しているのである。
「はあ、はあ、調子は、悪く無いんだけど」
 息を整えながら黒瀬が返事を返す。今日は朝から普通に戦士鍛錬場で鍛錬を行っており、食事も普段通りで体調におかしなところは見られない。ただ、確かにいつもの運動量に比べて、今日は限界に来るのがかなり早い気がする。また、普段であればそろそろ息が整うはずなのであるが、まだまだ体が酸素を欲しており、荒い息が止まらない状況だ。
「そうなんだ。でもいつもより動けてないよ」
 体調が悪く無いことは理解したが、トレーニングの状況に関して米満が冷静に指摘する。普段からお互いトレーニングの状況に関して指摘し合うようにしているので、気づいた点をきちんと教えてあげたのである。
「だよね、わかってる」
 なかなか息が治らない異常さを感じつつ、黒瀬は返事を返す。ただ、体調が悪いかと言えば普段と違うところは全くなく、ただ単に体力の限界値と回復力がいつもほどではないという感覚だけなのである。
「舞人くんどうするー、今日はもう帰る?」
 調子が悪いことは間違いないと感じた米満はトレーニングを続けるかどうかを質問する。いつもであればまだまだトレーニングを続ける黒瀬であるが、何か自分の体に異常があるのではと感じ、今日は早めにトレーニング切り上げることにした。

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