2024年11月16日(土)《GB》
《やっぱりひどいミスがあるなあ。辻褄が合わないので内容を修正せざるを得ない。ちなAM。修正済》
【AXIS:桑野 絵梨花・富田 剛】
「全然大丈夫だよー」
「まじで申し訳ないっす。店長」
優しい笑顔を浮かべて発した富田 剛の言葉を聞いて、桑野 絵梨花は済まなそうに返事を返した。ここはゲーム&喫茶『AXIS』ゲーセン部。現在17時過ぎであり、朝から働いていた桑野は仕事終わりの時間である。そして代わりに富田がやってきたので、明日の仕事についての相談をしたのだ。実は桑野の母親が体調が悪く、明日は日曜日ではあるが、行きつけの病院の予約が取れたので、一緒に通院をしないといけないのである。予定では明日も今日と同じく8時の開店作業からの業務になっていたのであるが、母親の検査などにはいつも時間がかかるので、明日の仕事が難しいことを富田に相談したのである。それに対して富田は自分が代わりに店を開けるから大丈夫だと告げたのである。
「いやいや、明日別に午前中予定もなかったからね。多分競馬とか競艇とかでお金を減らす見込みだったから案外良かったのかも」
明日の午前中の予定について富田が説明する。明日も今日と同じく17時から店に入る予定であったが、それまでの時間に特にすることもなく、何となく明日GIマイルCSが行われるJRAを中心に、競艇や競輪、オートレースなどを適当に楽しもうかと考えていたのである。そしておそらく結果的には負けることになっていたと思うので、理由をつけて仕事に入るのはメリット以外の何もないのである。
「でも店長、朝から夜までになりますよね。大丈夫ですか」
「大丈夫大丈夫。バイトの子か正継いる時間に少し昼寝させてもらうよ」
心配した表情の桑野の言葉に富田は平然と返事を返す。丸1日ワンオペなのはもちろん辛いが、途中にバイトの子も来るし、暇そうにしてたら息子の富田 正継に手伝って貰えば良いのである。何も問題は感じないのだ。
「でも若い頃は朝から夜までワンオペしてその後飲みに行ってまたワンオペとかやってたよな。体力あった・・・ゲホッゲホッ」
昔を思い出しながら言葉を漏らした後、口に流し込んだお茶が息道に入り、富田は咳き込んでしまう。それを少し心配した桑野が背中を軽くさすってあげた。
「いつもすまないねえ」
「それは言わない約束でしょう」
年齢以上に老け込んだ声で富田が漏らした言葉に、桑野は笑いながらお約束の返事をしたのであった。