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1996年11月19日(火)《BN》

【熊大迷宮:>>1さん部隊】
「久しぶりだな。宮崎」
「さっきも会ったし」
 出現したサラダバーが消滅しなかったのを見て、宮崎 桃が不満気に返事を返した。ここは熊大迷宮。>>1さん部隊は本日も地下3階のサラダバーの部屋を訪れている。前回の探索までに大島 清吾と飯島 桜はサラダバーをクリアしており、後は桃のクリアを待つ状況である。前回最後のサラダバー戦の戦闘状況から考えて、今回いきなりクリアの可能性もあると考えていたのだが、その目論見は外れて、サラダバーは戦闘を所望したのである。
「桃ー、落ち着いてー」
「集中ー」
 後方から飯島と宮崎 藍の声援が聞こえてくる。言われるまでもなく落ち着いているし集中していると少しイライラしながら桃はサラダバー戦を開始する。これまでの戦闘でサラダバーの動きはほぼ理解しており、余程のことがなければ攻撃を喰らうことはない。また、攻撃を避けつつも、こちらの攻撃は的確に行えている。このまま余裕で勝ち切る雰囲気が充満していたが、イレギュラーなことが起こってしまう。サラダバーが急によろめいたのだ。このよろめくというのは桃の理解範疇の動きであり、一瞬桃の行動が硬直する。そしてよろめいた体制から繰り出したサラダバーの攻撃の直撃を受けてしまったのだ。
「ぐへ」
 予期していなかった攻撃をくらい、桃が何とも表現し難い言葉を発する。見た感じでは結構なダメージを喰らったようだ。
「むかつく!」
 さらにイラつきを増大させた桃がサラダバーに猛攻をかける。かなり冷静さを失っているようだ。
「桃ー。勝ったらパフェ奢ってあげるわよ」
「パフェ!?」
 後ろから聞こえてきた藍のパフェという言葉で桃は冷静さを取り戻す。
「パフェパフェパフェ・・・ODAパフェー」
 何やらCMのフレーズをもじった言葉を発しながら桃は危なげなくサラダバーとの戦闘を続け、そして消滅させることに成功した。
「物質回収します。大丈夫?」
 物質回収に向かう森下 翼が、ダメージを喰らった桃に声をかけたが、桃は笑顔を浮かべてサムズアップを返した。
「桃、おいで」
 戻ってきた桃を呼びつけて藍が回復を施す。かなりのダメージを喰らったように見えていたが、その実はそこまで深刻なダメージではなく、回復の呪文で十分回復できるレベルであった。そのことに藍は安心して大きく息を吐いた。
「回収終了。まだやる?」
「やらいでか。パフェが待ってる私は無敵」
 回収から戻ってた森下が声をかけ、それに桃が返事を返す。そしてカエルの彫像の場所へ移動し、彫像を移動した。
「久しぶりだな宮崎。さらばだ、宮崎!」
 こう叫んだサラダバーは静かに消滅していく。これで桃もサラダバーをクリアしたことになったので、今日はこれで探索を終了し、次回から地下4階探索に入ることにしたのであった。

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