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1999年2月20日(土)
【道:前田 法重・中島 一州・原田 公司・大塚 仁・中尾 智史・本田 仁】
「あー、何でしたっけ?通勤にブドウレンコンでしたっけ?」
「原田くんそれは通性嫌気性菌だよ」
悩んだ末に発した原田 公司の言葉を聞いて中島 一州が笑いながら突っ込みを入れた。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客が美味しい料理とお酒を楽しんでいる。前田 法重とサポーターたちもいつものように宴会を開始し、いつものように飲みまくっている。本日宴会が始まった当初はいつものように前田と本田 仁が一緒にスロットに行ったので、今日の勘定は前田さんの奢りですね、などといういわば定型分の会話が繰り広げられた。そして、その話が落ち着いた後は、何故か中学高校の頃に勉強した際の語呂合わせの話となり、先ほどの会話となったのである。ちなみに原田が答えようとしたのは炎色反応を覚える語呂合わせである。
「リアカーなきK村ってやつだよね。中学生の時に覚えた気がする。懐かしい」
「この村にはリアカーが無いのかリアカーすら無いのかでクラスのやつと話をしたなあ」
問題の答えを前田が発言し、それに大塚 仁がその語呂合わせを覚えていた頃の記憶を思い出す。語呂合わせなので特にその文章を掘り下げる必要はないのだが、たしかにリアカーすらないのであればK村には移住したくないと考えるであろう。
「あと希ガスって結構パターンありましたよね」
「変なねーちゃんってやつね」
思い出したように中尾 智史が口を開き、それに中島が返事を返す。希ガスを順番に覚える語呂合わせは始めの変なねーちゃんの部分は共通であるが、その後の覚え方にいくつか種類があるのである。
「何ですかね。変なねーちゃん歩いてくると奇声を連発ってのが基本ですかね」
普通に覚えられてそうな語呂合わせを本田が口にする。それを聞いて大塚が言葉を続ける。
「俺ら何かのエロ本の投書コーナーに書いてあったエロい奴で覚えてた。変なねーちゃんアレに狂って⚪︎⚪︎⚪︎連発ってやつ」
「あ、それ知ってる」
まさに男子中高生が喜びそうな下ネタ語呂合わせに思わず原田が返事を返した。知っているということはそのエロ本を読んでいたということになるが、そのことはここでは軽くスルーされた。ちなみに先ほど原田が口にした通勤にブドウレンコンという語呂合わせは高校や大学入試で覚える内容ではなく、ある漫画に登場した国家試験を受ける際に必要な語呂合わせである。当然ここにいるメンバーにとって必要な語呂合わせではないのだが、その漫画を全員当たり前のように読んでいるので特に違和感なく話が進んだのである。