1999年4月13日(火)
【AXIS:原田 公司・本田 仁・桑野 絵梨花】
テーレーレーテレレレテーレーレーテレレテレレレーレレテレレレーレレテーレーレー
「フー!」
ギターフリークスからHappymanの音楽が流れ、ワイリングのタイミングで、ゲーム機と桑野 絵梨花から歓声が上がった。ここはゲーム&喫茶『AXIS』ゲーセン部。現在17時を少し回った時間であり、学校帰りの学生などが楽しくゲームを行っている。桑野も学校から終わって真っ直ぐここにやって来ており、先ほどまでは子供コーナーで宿題をやっていた様である。ほどなくして原田 公司と本田 仁が来店し、ギターフリークスの筐体の前でプレイの準備をする。先週初めてギターフリークスをプレイした原田はその面白さに少しハマってしまい、本日も本田を連れてプレイしに来たのだ。本田は音ゲーに限らずゲームはほどんど何でも卒なくこなせるので、ギターフリークスもすでにかなりの腕前となっている。そして2人がプレイするのに気づいた桑野が筐体の近くまでやって来ていたのである。元々ゲームセンスや音楽センスがあるからなのか、このゲームを始めたばかりとは思えないほどのプレイをみせ、選曲にもよるのであろうが、ほぼほぼミスなくプレイを終えたのである。
「お疲れ様っす。ノーミスじゃないっすか?」
「いや、ちょっとミスってますね」
筐体の後方で桑野と一緒にプレイを眺めていた店長の富田 剛が声をかける。それに対して本田は少し首を傾げながら返事を返した。プレイを見ているのと実際やるのでは、微妙なミスの感じ方が違うので、見ていても気づかないミスがいくつかあったようだ。
「どうする本田。もう一回やる?」
「いいっすよ。他にプレイする人もいないようなので」
続けてもう一度プレイすることを原田が提案し、本田がそれに了承する。このような場合、もしプレイを待っている人がいれば変わるのがルールとなるが、現在次にプレイをしたそうな人はいないし、そもそもAXISで自分たち以外がギターフリークスをやっているのを見たことはない。この後、再度プレイを始めた原田と本田は相変わらずノリノリで演奏し、それを見ている桑野も大喜びで飛び跳ねている。それを見ていた富田はゲームが終わった後で渡そうとキンキンに冷えたお茶缶を3つ準備するのであった。