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1998年7月11日(土)

【道:前田 法重・中島 一州・原田 公司・富田 剛・大塚 仁・中尾 智史・本田 仁】
「そういえば明日参議院議員選挙ですね」
「投票行きます?」
 思い出したように話題を提供した原田 公司の言葉を聞いて、富田 剛が全員に質問を投げかける。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客が訪れている。前田 法重党のメンバーもいつものように飲みに飲んで盛り上がっている。明日7月12日は参議院議員選挙となっており、先程まで選挙カーがこの辺りも疾走しており、道ゆく人に支援を呼びかけていた。
「本田、どうする?パチ行く前に投票する?」
「えっと、投票券あったかな」
 ビールを一気に開けた後、前田が口にした言葉を聞いて、本田 仁はそもそも投票券を見かけた記憶がないことに気づいた。
「届いてないことはないと思うから、ポストにあるんじゃ」
 無いはずはないので、大塚 仁が可能性を提案する。それを聞いて本田はおそらくそうじゃないかと判断した。
「行かないのも何かいやなので、投票してからスロットにしましょうか」
 たった今前田 雅美が運んできたジャン玉と受け取りながら本田がこのように話し、ジャン玉をテーブルの真ん中に置いた。
「皆さんはどうするんですかね」
 他のメンバーの動向も気になるので、本田が尋ねてみる。
「俺は明日恵と一緒にいくつもり」
 まず、中島 一州が投票に行くことを告げる。
「俺も奥さんと一緒に行く予定です」
「俺もっす」
 大塚と中尾 智史が口を揃えて発言する。
「富田さんは?」
「面倒いけど多分行くと思う」
 質問を投げかけた本田に対して、富田はため息を吐きながらこう答えた。

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