1999年6月26日（土）

【道：前田　法重・中島　一州・原田　公司・大塚　仁・中尾　智史・本田　仁】

「そんなに気になりますかねえ」
「いや、隣の席に座ってたら驚くって」
　あまり興味のなさそうな声を上げる本田　仁に対して原田　公司は興奮気味に返事を返した。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客が美味しいお酒と料理を楽しんでいる。前田　法重とおまけのメンバーたちも例によって宴会を行なっており、すでに結構な量のアルコールを消費している。本日ニュースで流れているのは今年の春に早稲田大学に入学した広末　涼子さんが本日初めて大学に登校したという話題である。早稲田大学に合格したことも世間の驚きと共に話題となったが、その後いままで入学式含めて一度も登校していなかったらしいのである。その広末さんが本日大学に登校したというニュースを話題に、各々の見解を話していたのである。
「オーラが違うと思うんですよ。構内を歩いていたとしても」
「熊大にも綺麗な人いたけど流石にレベルが違いますね」
　実際に広末さんが熊大にいたらという前提で大塚　仁が言葉を発し、それに中尾　智史も自分の考えを述べる。都会の一流私立大学の早稲田であれば、垢抜けた女性もたくさん居ると思うので、広末さんが目立つと言っても多少ぼやけることがあるかもしれないが、地方の国立大学である熊大に広末さんが来たとなればそれはもう1強状態になるのは間違いないと予想されるのである。
「でもまあ俺らもう大学生でもないし、結婚もしてるからな」
「結婚していない本田くんだけが興味ないのがちょっと可笑しい」
　この話の結論を前田が口にし、本田だけがこの話題にテンションが上がっていないことに中島　一州が笑いながら言葉を漏らしたのである。