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1999年10月29日(金)
【冒険者組織会議室:松 美由紀・飯島 志保・山田 由紀・野口 啓子・岩田 千絵】
「うん、いいんじゃないかな」
「正解が良くわからないけどね」
周りを見渡しながら口した松 美由紀の言葉を聞いて飯島 志保が返事を返した。ここは冒険者組織会議室。普段は午前中の鍛錬を終えた冒険者達が何となく時間を潰すのに利用されているが、本日は部屋の雰囲気がいつもと違う感じになっている。明後日の日曜日はハロウィンというイベントであり、日本でも少しずつ認知が進んでいる。とはいえクリスマスやバレンタインデーほどに盛大にイベントが行われるわけでもなく、明後日の日曜日も街中でイベントが行われるようなこともない。そもそもハロウィンとは何かを知っている人もまだまだ少ない状況なのだ。そんな中、ハロウィンに非常に興味がある松が主催して、こじんまりとしたハロウィンパーティを行おうと、本日は会議室を貸し切っているのである。イベント自体を急に決めたこともあり、参加メンバーも仲が良く同じ部隊の飯島と、同じ18期の戦士から山田 由紀、野口 啓子、岩田 千絵の5人を誘ったのである。鍛錬が終えた後で集合し、昼食を食べた後で会議室の飾り付けを行う。そして飾り付けの後は、各々が持ってきた衣装に着替えてハロウィン感を上げていくのだ。
「ジュースとお菓子もたっぷり買ってきたよー」
こう言いながら野口と岩田がテーブルにたくさんのお菓子とジュースを並べ始める。会場設営と全員のおめかしもほぼ終わって、準備万端という雰囲気になった。
「じゃあ、みんな準備お疲れ様でした。小さなイベントですが、ハロウィン感を満喫しましょう!」
この島の言葉の後で全員が歓声をあげ、ハロウィンパーティがスタートする。この後はおしゃべりを楽しんだり写真を撮ったりと楽しい時間を過ごしたのであった。