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1999年7月29日(木)

【熊大第2迷宮:いつかは最強いつでも最強部隊】
「じゃあ俺たちもボス戦と行くかね」
「とっとと倒しちゃってください」
 ボス部屋の扉の罠が解除された報告を受けて藤井 淳紀が全員に指示を出し、それを聞いて宮本 紳が冷静に言葉をもらした。ここは熊大第2迷宮。いつかは最強いつでも最強部隊は本日も地下1階の探索を行っており、現在目の前に存在するボス部屋への扉の罠を先程宮本が解除した状況である。ちなみに宮本が勝手にライバル視している<<1さん部隊は2週間ほど前に地下2階のボスを倒し、地下3階の探索に入っているので、進捗的にはかなり遅れていると言わざるを得ない。だが元々<<1さん部隊は13期優等生で編成された部隊であり、スタート時点から自分たちとは実力差があったのは確かである。ここでボスを倒せば階数的には1階差なので、頑張っているという評価になるのではないだろうか。
「行きますよー」
 全員の準備が出来ていることを確認し、前村 亮二が扉を蹴破って中に侵入する。すると中には地下1階のボスである大きな盾を持った巨人が存在している。
「我は孤独なるもの・・・」
 お約束の定型分を述べた後で、巨人は盾を全面に押し出しながら近づいてくる。もちろんもう片方の腕には剣が握られている。
「TNT爆発」
「無効」
 戦闘が開始し、大河原 美沙のTNT爆発と鹿本 芽衣の無効が炸裂する。ただ、盾の巨人はそれをお構いなしに近づいてくる。
「俺がメインで相手するから亮二と菜月はフォローを頼む」
「了解しました」
 盾の巨人の正面に回り込んで発した藤井の言葉を聞いて前村と福永 菜月が返事を返した。この後は盾の巨人の攻撃を藤井が何とかいなし、その隙に前村と福永の攻撃で地道にダメージを与えていく。しばらくすると、盾の巨人の動きが鈍くなり、そして藤井の止めの1撃を喰らって消滅していった。
「お疲れさん。物質回収します」
 いつものように冷静な宮本の声を聞きながら戦士3人は部隊の場所へと移動する。そして軽くダメージを喰らっていた藤井だけ鹿本に回復を依頼する。この後は回収と回復が終わるのを待って本日の探索を終了する。次回から地下2階探索になるので、各自情報の確認を行うことを宿題とし、冒険者組織出入り口で解散することとなったのである。

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