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1999年3月19日(金)

【熊大第1迷宮:勇者王ガオガイガー部隊】
「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ・ヴィータ!」
 大声で叫びながら羽田 晴信が振り下ろした両手剣がどさんぴんに直撃し、どさんびんは叫び声と共に消滅した。ここは熊大第1迷宮。勇者王ガオガイガー部隊は本日もどさんぴんの部屋を訪れている。戦士3人のうち、木寺 菜緒美と下里 由理子の2人はすでにどさんぴんをクリアしているので、後は羽田のクリア待ちの状況である。今回も羽田はどさんぴんのトリッキーな攻撃に対して確実に対応し、多少まだダメージを喰らっているものの、そろそろクリアできそうな状況である。ちなみにゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ・ヴィータとは勇者王ガオガイガーが必殺技であるヘル・アンド・ヘブンを発動する時に叫ぶ言葉である。サムズアップをしながら戻って来た羽田は稲見 正一郎の場所に移動して回復を依頼する。その最中に木寺と下里が声を掛けて来た。
「気持ちはわかるけど長くない?」
「一瞬スキができそうな気がする」
 トドメとなりそうな一撃を放つ前にいつも叫ぶ言葉について軽い苦言を受ける。だが、それに対して羽田は軽く反論する。
「いや、必殺技ですよ。ヘル・アンド・ヘブンですよ。使ったほうが強いに決まってますやん」
 何がどう必殺技なのかが理解できない木寺と下里は軽くため息を吐き、羽田の回復が終わるのを待った。そして羽田は回復が終わった後、再度どさんびんに挑んだが、どさんぴんは戦うことなく消滅したので、これで地下5階をクリアしたことになったのである。

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