1999年6月19日(土)
【道:前田 法重・中島 一州・原田 公司・大塚 仁・中尾 智史・本田 仁】
「俺は大花火だな」
「アステカ面白いっすよ」
ビールを一気に開けた後で前田 法重が発した言葉に本田 仁がビールを注ぎながら返事を返した。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの酒好きが集まって美味しいお酒と料理を楽しんでいる。前田と刎頚の友のメンバーたちもいつものように宴会を開始し、良い感じに酔っ払っている。本日は朝から前田と本田はスロットを打ちに行っており、2人とも十分な戦果を得て、この飲み会に参加している。最近は結構面白いスロットがいろいろと出ているので、どのスロットが好きかとの話題を話していたのである。ちなみに前田は今日は朝から大花火をずっと打っており、本田は朝一に座った台があまり良い設定ではなかったみたいなので、色々な台を打ちまわっていたようである。
「俺は普通の花火がいいかな」
「俺はサンダーが楽しいっす」
純Aタイプの台を中島 一州と原田 公司が好きな台に上げる。この2台も非常に人気が高く、まだまだどこの店舗でも活躍している。
「俺ほどんどスロット打たないですけど、打つんだったらニューパルですかね」
「俺もそうっす」
あまりスロットを打つことがない大塚 仁と中尾 智史も付き合いなどでパチンコ屋に行った際に仕方なく打つ台を報告する。話を聞く限りではやはりスロットの本気度を比べると前田と本田が一枚上手のようだ。
「そういえばこの前、子飼娯楽センターで大花火打ってたら、富田が横に座って打ち始めたんだよね。そしてしばらくしたら左下段バーで中リール上段に山が滑ってきたから、これ山かビッグなので2分の1で当たりますよとか訳のわからないこと言ってた」
「富田さんが言いそうですよね」
先日起こった事象について前田が口にし、それに本田が軽く返事を返す。先程の状況では確かにフラグ的には山かビッグなのであるが、その状況になったとはいえビッグの確率が2分の1では全くないのである。
「で、右リール上段に7が止まってビッグだったんだけどね」
「流石富田さん。ここぞという時はやりますね」
先程の事象の顛末を前田が口にし、予想していた結果と違っていたことに、本田は思わず言葉を漏らしたのである。