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2025年2月13日(木)《GB》

《最近は全く打たなくなりましたが、昔はよくパチ屋に行ってたなあ。他にすることがなかったのかな》
【AXIS:原田 伸・本田 隆・大塚 大吾・富田 水無】
「どうすっべかね」
「スロットでも打ちに行きますか」
 食事を終えたタイミングで発した原田 伸の言葉に本田 隆が軽く返事を返した。ここはゲーム&喫茶『AXIS』喫茶部。お昼過ぎの時間であり、店内の席はある程度埋まっている状況だ。午前中は鍛錬場で過ごした原田と本田、大塚 大吾は、鍛錬後に合流し、『AXIS』にやってきたのである。
「この時間から打つとするとどこかね」
「どこでも良いんじゃないかな」
 スロットは朝一から並んで良い台をゲットするのが基本中の基本であるが、朝一から行けない場合でもある程度の立ち回りは可能である。とはいえ、店によって設定の入り等の傾向はあるので、どの店でも良いという話にはならない。
「じゃあまあとりあえず街に行ってどこか考えますか」
「たぶん123になりそうだけどね」
 エリア的には街中を提案した原田の言葉に、それならばと大塚が店名を指定する。スロットを打ちに行くと考えた場合、車で行くかどうかで選択肢が別れる。車を使うのであれば郊外には大規模なパチンコ屋がたくさんあり、選び放題である。ただ、スロット後にお酒を飲むとなると一旦黒髪に戻ってこないと行けなくなり、ちょっと興醒めしてしまうのだ。それに対して街中でスロットを打てば、そのまま街中で飲むことができ、帰りはタクシーで帰れば済むのである。
「じゃあ行きますか。ここは俺が出しとくよ」
 伝票を握って立ち上がった原田は入り口近くの支払い場所へと向かう。
「3300円だよ。とっとと払いな」
 にっこりと笑って富田 水無がいつもの調子で声をかける。客に向かってかける声とは考えられないが、同じ部隊の冒険者だしそもそも幼馴染なのでこれで良いのである。
「はい、ちょうど。俺たち今から街にスロット打ちに行くんだけど、スロット終わったら飲みに行くから水無も来ない?」
「うーん、別に用事は無いんだけど、まあ大勝ちしたら一応LINEしてみて」
 お誘いの言葉をかけた原田に対して、富田は悩んで返事を返す。一緒に飲むのであればスロットに勝って機嫌の良い時に飲みたいと考えたのだ。この後3人は店を出て街へと向かう。そして富田は仕事を終えた後は自宅でのんびりとしていたが、3人からのLINEは送られて来なかったのであった。

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