1999年11月20日(土)
【道:前田 法重・中島 一州・原田 公司・大塚 仁・中尾 智史・本田 仁】
「まあ熊本は熊本市だからな」
「良くわかんないっすよね」
最近の話題について前田 法重が言葉を発して、それに原田 公司が返事を返した。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客で店内は騒然とした雰囲気になっている。前田と隣人たちもいつものように飲み会を始めて、すでに大量のアルコールを消費している。11月15日に流れていたニュースで、栃木県のナンバープレートの地名表示が変更されるという話題があった。現在は栃木と表記されているが、変更により栃木陸運支局直轄区域が宇都宮ナンバー、それ以外の地域がとちぎナンバーとなるようである。
「まあ別に熊本で良いですけどね」
「ひらがなでくまもとってのも何かしっくりこないよね」
熊本ナンバーについて中尾 智史が意見を述べ、それに中島 一州も感想を続ける。栃木のように県庁所在地の地名が県名と違う場合は、県庁所在地の地名に変更するというのはわからなくもない。ただ、熊本は県庁所在地が熊本市なので、変更する理由がないのである。
「あと、たとえば福岡であれば天神、鹿児島であれば天文館みたいにナンバープレートにしたい繁華街があるけど、熊本って繁華街の地名が下通りなんですよね。下通りナンバーはないでしょう」
熊本以外のナンバー候補について大塚 仁が説明する。九州の各県は全て県名と県庁所在地の地名が同じなので、別のナンバーを考えるとすればその地区で1番有名な地名になるかと考えられる。福岡であればもちろん博多、もしくは天神。鹿児島は天文館で長崎は思案橋。この辺りであればナンバーの地名になってもなかなか素敵である。大分が都町で宮崎が西橘通り。この辺りはナンバーにするにはイマイチであり、このナンバーにしたい人もあまりいないと考えられる。そして佐賀が白山名店街、熊本が下通り。これは流石にナンバーには向かない地名だと考えられる。確かにかっこいい地名のナンバーに少し憧れがあるが、変な地名になるぐらいであれば熊本が無難だと考えるのである。
「全然マイナーな地名だけど八景水谷とかはかっこいいかも」
「どこの県か全くわからんな」
ナンバープレートの地名として素敵だと思われる地名を本田が口にし、それに対してマイナーすぎることを大塚が突っ込んだのであった。