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2025年2月6日(木)《GB》
《『AXIS』のバイト代は雀の涙。熊本の最低賃金が952円の中960円です。正継や水無はただ働きです》
【AXIS:夕日 茜・富田 正継】
「お疲れー」
「あ、正継さんお疲れ様です」
店に入ってきた富田 正継に声をかけられた夕日 茜は返事を返した後でペコリと頭を下げた。ここはゲーム&喫茶『AXIS』ゲーセン部。19時少し前の時間であり、店内では常連客を中心に多くの客がゲームを楽しんでいる。本日午前中は鍛錬場で鍛錬を行った夕日であるが、鍛錬後は一旦家に帰って食事を取り、14時からここでアルバイトを行っているのである。先月ここで働きたいと相談した後、店長の富田 剛との面談等を経て、今月から『AXIS』ゲーセン部で働き始めている。基本的には午前中の鍛錬を終えた後の14時から19時までの時間でシフトに入っており、バイトの後は喫茶部で賄いを食べさせてもらってから帰宅する流れとなっている。本日でバイトも3日目であり、ある程度やることは理解できるようになっているが、まだ1人で店を見るのは緊張であり、冒険者活動とは別の疲労感を感じるのも確かである。ちなみに本日は朝から桑野 絵梨花がゲーセン部に入っており、17時までは一緒に業務を行っている。そして17時からの約2時間が1人で店を見ていた時間になるのだ。
「だいぶん慣れたー?」
「まだ3日目ですからねー。でも楽しいですよ」
業務についての質問を富田が口にし、それに夕陽は笑顔で返事を返す。バイトを始める前から『AXIS』には結構来ているので、何となく店員の業務については予想が付いていた。それもあり、すんなり業務に馴染むことが出来ているが、まだ知らないこともたくさんあるはずなので、慣れたかと言われると微妙なのである。
「じゃあそろそろ茜ちゃんは業務終了かな。上がっていいよ。後は俺がやるから」
「ありがとうございます。それじゃあ上がらせてもらいます」
19時から24時まで店を見る予定である富田の言葉を聞いて、軽く頭を下げた後で夕陽が返事を返す。そして一旦出口から外にでた後で喫茶部に移動し、本日の賄いである鳥煮込み丼をいただいてから家に帰るのであった。