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1999年8月11日(水)

【熊大第2迷宮:>>1さん部隊】
「意外と強かったな」
「まあ地下3階ですからね」
 軽く漏らした大島 清吾の言葉を聞いて、飯島 桜は軽く返事を返した。ここは熊大第2迷宮。>>1さん部隊は本日も地下3階を訪れている。ボス部屋の扉の罠はまだ森下 翼でも解除出来ないので、しばらくは通常亜獣狩りを嗜むこととなる。迷宮の特徴として、階が深くなるほど亜獣の強さも増加するので、第2迷宮も地下3階ともなると通常亜獣でも結構な強さを有している。もちろん第2迷宮探索開始時に装備がリセットされたのも要因の1つではあろうが、特に喰らう人である大島はここの亜獣の強さをひしひしと感じているのである。
「私も何発か喰らったー」
「これぐらいだとすぐ治りますけどね」
 先程の巨大カマキリとの戦闘で、攻撃を全て避けきれなかった宮崎 桃が叫んだ言葉に、回復を施している宮崎 藍が軽く返事を返した。そして桃の回復が終わった後は大島の回復を始める。ちなみに飯島は先程の戦闘でダメージを喰らっていないので回復は不要である。
「物質回収終わったよー。回復はまだかな」
 物質回収を行っていた森下が戻ってきて声をかける。見ると大島がまだ回復の最中のようだ。
「じゃあ清吾の回復終わったら再開しますかね」
 こう言いながら森下は全員を見渡し、特に全員問題がないことを確認する。現在近くに亜獣の存在も感じないので、壁に寄りかかって少し目を閉じて待っていることにした。
「良し、じゃあ行こうか」
 回復が終わったとの報告を受けたので森下は探索の再開を合図する。そしていつものように大島を戦闘に移動を開始した。この後は次に出現した扉を開けてまた亜獣との戦闘に入る。ここで出現した亜獣は緑ドラゴン3体とでかい蛇2体であった。緑ドラゴンの吐炎攻撃に部隊全員がダメージを負ったが、細川 舞美のTNT爆発の呪文と、戦士達の迅速な攻撃によって、意外と簡単に消滅させることができた。この後は全員の回復と、物質回収を行い、本日はこれにて探索を終了することにしたのである。

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