1996年11月6日（水）《BN》

【森の小径：大島　めぐみ・山下　茜・江良　良子・松島　明日香】
「この前の結婚式素敵でしたよねー」
「私も結婚したいわー」
　食後のレモンティーを口にした後で発した江良　良子の言葉に、山下　茜が自分の気持ちを吐露した。ここは喫茶店『森の小径』。お昼過ぎの時間であり、店内はたくさんの客がランチを食べに訪れている。華撃団Ⅱ部隊のメンバーである大島　めぐみ、山下、江良、松島　明日香は午前中の鍛錬の後、ここでランチをとる約束をしており、現在は食事を終えてティータイムを楽しんでいる。先日おこなれた結婚式は非常に盛大で、とても盛り上がる演出が多分に盛り込まれており、来賓者全員が感動と満足感を感じるものであった。今まであまり結婚について意識をしてこなかったが、少し結婚願望に火がついたような気持ちになっているのである。
「めぐみさんはそろそろじゃないんですか」
「そうねえ、そろそろだと思うけどねえ」
　期待込めた表情を浮かべながら質問する松島の言葉に、大島は少し考えながら返事を返す。大島は同じ6期で戦士の中尾　智史と付き合っており、将来的には結婚することも決まっている。だが、その時期はまだ確定しておらず、中尾の決断待ちの状況なのである。実は中尾が所属する黒髪てへトリオ部隊のメンバーは全員が中尾より先輩であり、その中で結婚しているのは中島　一州と大塚　仁だけである。別に気にすることもないのであるが、後輩気質な中尾は、先輩より先に結婚は出来ないと考えているようで、他のメンバー達の動向を見計らっているようなのだ。
「でも私たちの中ではめぐみさんが1番ですよね」
「結婚式楽しみにしてます」
　結婚式を想像しながら山下と江良が発した言葉を聞いて、大島は何とも言えない表情を浮かべる。中尾の考えを理解はしているが、結婚時期がいつになるかわからないのも確かであり、どこかで決断をしてもらわないといけないのだ。ちなみに状況として原田　公司は来年あたりに結婚をしそうだとの噂があり、前田　法重も相手はいる状況なので、決断次第では来年あたりサプライズがあるかもしれない。ただ、本田　仁だけはまだまだ独身貴族を満喫する気持ちが大きいので、結婚に関しては全く話題が上がらない状況である。