2024年7月8日(月)《GB》
《6.5号機、スマスロになってから明らかに出玉性能がおかしい。7号機に向けてまた規制入るかな》
【AXIS:富田 剛・本田 仁・桑野 絵梨花】
「最近スロットは行かなくなったな。でもその番組はyou tubeで見たよ。面白そうではあった」
「でも設定判別が難しそうでしたよね」
最近の自分のスロット事情を口にした富田 剛の言葉を聞いて本田 仁が感想を交えつつ返事を返した。ここは夕方過ぎのゲーム&喫茶『AXIS』ゲーセン部。仕事帰りの学生やリーマンの常連客がいつものように好きなゲームを楽しんでいる。本田は本日午前中は魔術師鍛錬場で鍛錬を行い、午後の時間を何しようか悩んでいたが、さしより『AXIS』の喫茶部でランチを食して、そのあとゲーセン部でゲームをすることにした。ゲームをしながらもこの後の時間で何をするかを考えていたが、ダラダラとゲームをしてしまったので、この時間になってしまったのである。ゲームに少し疲れたので、カウンターで眠そうにしている富田に声をかけて話を始める。話した内容は本日からホールの導入予定のスロット『北斗無双』についてであり、もちろん本日導入開始なので、まだ2人とも打ってはいない。ただ直前情報としてyou tubeに色々動画が上がっており、その中で富田も本田も良く閲覧するシリーズである設定看破バトルという番組の内容について話題にしたのである。この番組は新台スロット『北斗無双』の設定1から6までの台が1台ずつ準備してあり、それに演者が1台ずつ座って遊戯をする。そしてある程度の時間打ち切った後で、自分が打った台の設定を当てるという番組である。通常のスロットであれば子役や当たり確率などで、ある程度設定の上か下かは判断がつくものであり、特に1や6はある程度わかる結果になることが多い。ただ、今回は設定6こそ的中したが、1から5は上も下もなくバラバラな予想になってしまったのである。これは即ちこの台が設定通りの動きを見せにくいことを表しており、高設定でも出なかったり、低設定でも爆発力があるということを表している。
「あ、本田さん、店長もお疲れ様っす」
そのような話をしていると、桑野 絵梨花が仕事帰りに立ち寄ったらしく声をかけてくる。この言葉を聞いて富田はサムズアップで返し、本田は軽く頭を下げた。
「ところで桑野さんってパチスロとかやったことある?」
「え、パチスロっすか?むかーし少しだけやったことありますが、今は全然やらないですよ。どうしてですか?」
今の話の流れ的に富田がスロットについて質問し桑野がそれに答える。
「いや、今日から導入のスロットが面白そうだから、桑野さんもやるんだったらと思ってね」
「え?勝てるんだったらやりますよ。打ち方教えてくださいよ」
質問に対して正直に回答した富田の言葉に、桑野は少し興味を示したようで、乗り気の返事を返してきた。
「あ、俺は店が忙しいから一緒には行けないので、本田くん一緒に行って打ち方教えてあげて」
「何か俺が暇人っぽい言い方をしてるのが少し気に入りませんが、打ち方教えるのは教えるので、一緒に行ける時があったら行きましょうか」
「よろしくお願いしまーす」
自分は忙しくて行けないと言った富田の言葉に少し不満気味に本田は返事を返す。ただ、一緒にスロットに行くこと自体は別に構わないことを口にし、それを聞いた桑野は大きな声で返事を返したのである。