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1996年7月27日(土)《BN》
【道:前田 法重・中島 一州・原田 公司・大塚 仁・中尾 智史・本田 仁】
「はあーーーーーーーああーーー」
「原田さんもうおねむですか?」
大きなあくびをした原田 公司に向かって中尾 智史が声をかける。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客が訪れていたが、22時を過ぎた辺りから少し席に余裕が出来ている状況である。前田 法重といつも元気なメンバー達も本日も定時に飲み会を始め、すでに恐ろしい量のアルコールを消費している。現在世界的なイベントとしてアトランタオリンピックが行われており、テレビも朝から深夜までいろいろな競技を放送している。普段はあまり興味がないスポーツ競技もオリンピックとなるとついつい見てしまうので、思わず睡眠不足になってしまうのも仕方がないことだ。原田も探索と鍛錬の時間以外はほとんどオリンピックを視聴しており、ほぼ寝てない日が続いているのである。
「ついつい見てしまうよね」
「見るとおもろいですもんね」
同じようにオリンピックの面白さについて中島 一州と前田も口を開く。この2人も同じぐらいオリンピックを見ており、睡眠時間も削っているはずだが、原田ほどは眠たい仕草を見せていない。おそらくアルコールを飲み過ぎているせいで脳が覚醒しているからだと考えられる。
「俺も結構おねむですけどね」
「ぐう」
先程から確かに少し眠そうにしている大塚 仁の言葉の後で、明らかに寝ている様子の本田 仁が続けて声を出した。それを見て前田は軽くため息をついた後で言葉を発する。
「本田寝てるの?」
「ぐう」
声をかけた前田の質問に対して、本田はそこに居る全員が予測している返事を返す。
「起きてるんやろ?」
「ぐうぐう」
本日も本田は絶好調のようである。