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1999年12月28日(火)
【戦士鍛錬場:鳥海 新一・寺川 紗矢佳・稲嶺 泰葉・山平 僚子・堅田 静華・柳田 勇一】
「ウーキー鳥海的カウントダウンイベントインザグリンランドー」
「チューヤンだ。似てないけど」
何やら急に叫び始めた鳥海 新一の声を聞いて、寺川 紗矢佳が冷ややかに返事を返した。ここは午前中の戦士鍛錬場。本日もたくさんの戦士が鍛錬を行っている。本日は朝から一緒に鍛錬を行っているだんごだんごだんご三兄弟部隊の鳥海、寺川、稲嶺 泰葉とターンエー期待十分部隊の山平 僚子、堅田 静華、柳田 勇一であるが、先程まで模擬戦をヘビロテで行っており、現在は少し休憩中である。その休憩中に思い出したように先程鳥海が叫んだのだ。ちなみにチューヤンとは現在放送しているテレビ番組“雷波少年”のMCである。
「やっぱり似てないか。まあそれはいいとしてカウントダウンですよ」
一応練習して似せる努力はしたが、似てないと言われて少し落胆している鳥海が、先程の言葉の意図について口を開く。
「今後20期が伝説級の期と言われるように同期の団結力を高める目的す。できれば30人全員参加で行きたいす」
「全員参加は無理じゃないかな」
個人的な願望を鳥海が口にしたが、それを聞いた山平は否定的な言葉を述べる。20期の冒険者の中には地元が熊本ではない人もたくさんおり、年末年始は実家に帰る者も多かろう。であるならば、カウントダウンイベントに参加するのは難しいのである。
「まあそうっすよね。行けるしこで」
「おいらは行きますよ」
「私もー」
納得した表情の鳥海の言葉の後で、柳田と堅田は参加の意思を示す。結果今ここで話をしている6人は全員参加可能ということになり、後は他のメンバーたちにも順番に伝達して、出来るだけたくさんの参加者が集まる事を祈るだけなのであった。