見出し画像

1998年8月24日(月)

【戦士鍛錬場:大島 清吾・宮崎 桃・飯島 桜・藤井 淳紀・前村 亮二・福永 菜月・島田 笠音・倉本 憲伸・高倉 蘭馬】
「まだまだかかりそうだな」
「誰が1番にクリアしますかね」
 ベンチに前屈みに座っている藤井 淳紀が発した言葉に、宮崎 桃が返事を返した。ここは午前中の戦士鍛錬場。本日もたくさんの戦士が鍛錬を行っている。本日は月曜日であり、現在第1迷宮地下9階で筋肉戦を実施している<<1さん部隊といつかは最強いつでも最強部隊、華撃団Ⅲ部隊は探索日ではないので、戦士達は戦士鍛錬場に集合している。毎回探索時に9人が全員筋肉戦を行っているが、まだ誰もクリアできそうな気配ではないのだ。
「うちの部隊だと藤井くんだよね」
 とりあえず自分の部隊ではと言う条件で福永 菜月がクリアに近い人物の名前を上げ、それに前村 亮二も頷いている。
「うちも島田さん一択だと思います」
 元気な声で倉本 憲伸が叫び、高倉 蘭馬も同意であることを頷きで答える。なぜ倉本が元気に叫んだのかと言うのは謎である。
「うちはどうですかね。私じゃない気がするー」
 考える表情を浮かべて宮崎が言葉を漏らし、それを聞いて大島 清吾と飯島 桜はお互い顔を見合わせる。
「相性から考えると私だと思うけど微妙かな」
「俺も飯島さんだと思う」
 筋肉の戦闘スタイルから、喰らう人よりも避ける人の方が対処しやすいと考えられるので、飯島が自分の方が有利であることを述べ、それに川崎も同意する。話し合いの結果、初めにクリアすると思われるのは飯島か藤井か島田の誰かということになった。結果誰が初めにクリアしたのかと言うのは今の段階では分かりようがないのである。

いいなと思ったら応援しよう!