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1998年10月22日(木)
【熊大第3迷宮:絶対運命黙示録部隊】
「へい、おいらの車で虹の彼方まで飛んでいこうぜ」
「あ、松ちゃんおめー」
目の前に出現したモグラが戦うことなく消滅し、松 美由紀が大きく息を吐き、後方から飯島 志保の祝福の声が聞こえてきた。ここは熊大第3迷宮。絶対運命黙示録部隊は、本日も地下1階のボスであるモグラと戦いにやってきており、すでに前回までの探索でモグラ戦をクリアしていた井上 貴志と栗原 慎に続いて、先程松がクリアに成功した。これで地下1階の探索はおそらく終了ということになるのであろう。クリアした嬉しさでにこやかな表情で仲間の場所に戻ってきている松に対して、井上と栗原はサムズアップをし、中村 瞬と島津 亮二は軽く拍手をして迎えた。それに対して松も元気にサムズアップを返したのである。
「さて、では地下2階になるな」
隊長である井上が、この後の探索の予定について口にする。モグラを倒した以上、地下1階を探索する理由は特にない。部隊はおそらく奥に階段があるであろう扉の場所に向かい、飯島が罠解除を試してみる。しかし、罠は解除出来なかった。
「うーん。あと少しで解除出来そうですが、今はまだだめだって感じです」
「じゃあ今日は諦めて次回また試してみましょう」
飯島の言葉に井上が返し、本日の探索はこれで終えることにする。探索が終えた後、入り口に待機してくれていた宮崎 藍と中尾 智史に松がモグラをクリアしたことを報告する。それを聞いた中尾は、戦士3人が無事にボス戦をクリアできたことを喜び、この後、中尾の奢りで全員でランチを食べることにした。