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2024年10月8日(火)《GB》

《涼しくなってきました。待ちに待った寒い季節の到来です。寒い日に芋焼酎のお湯わり。最高です》
【僧侶試験場:楠本 静華・浦崎 真奈実・山内 亜弓】
「何か静華ちゃんって独特の雰囲気を持っているわね」
「そうかな。そうかも」
 ベンチに座って休憩中の浦崎 真奈実が発した言葉を聞いて、楠本 静華が返事を返した。ここは僧侶試験場。本日は71期2次試験の5日目である。現在僧侶で課題をクリアしているのは浦崎と楠本の2名であり、浦崎は3日目、楠本は4日目に課題をクリアしている。そして現在は他の受験者とは別メニューで基礎体力の増強を行っており、先程までプログラムに沿って鍛錬を行っていたが、現在は少し休憩をしているところなのだ。
「何ていうんだろう、ちょっとスピリチュアル的な感じ?」
「ちょっと良くわからない」
 頭を悩ませて発言した浦崎の言葉を聞いて楠本は笑いながら返事を返す。何となく言いたいことはわからなくもないが、スピリチュアル的という言葉の意味を正確には理解できてはいないのである。
「別にそんな霊的な能力はないよ」
「だよね。ごめんね、変なこと言って」
 誤解を与えないように自分にはそのスピリチュアル的な要素がないことを伝え、それを聞いて、すまなそうに浦崎が返事を返した。今楠本は霊的な能力はないと発現したが、これが正しいかどうかは現時点では判断が出来ない。実は楠本には普通の人には見えない何かが憑いており、それの正体が何なのかはまだ解明されてはいないのだ。この能力を持っているものは他にも数名存在しており、姉の楠本 千佐と先日友達になった夕陽 茜はこの能力者だと判明している。
「これって霊的なものなのかなあ」
 誰にも聞こえないように楠本はこう呟いて、自分の背後に発現しているブルードラゴンの頭を軽く撫でるのであった。

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