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2024年11月29日(金)《GB》

《男には〜自分の世界がある♪名曲ですなあ。でもこの後の歌詞無しのOPの方が好き。全員かっけえ》
【南食レストラン:原田 伸・本田 隆・森下 蘭】
「まあそれが妥当な線だろうね」
 食後のコーヒーを楽しみながら森下 蘭が言葉を漏らした。ここはお昼過ぎの『南食レストラン』。たくさんの冒険者や職員達が美味しい料理を楽しんでいる。アーニャがんばるます部隊の戦士である原田 伸と本田 隆、森下は午前中一緒に鍛錬を行なって、そのままご飯を食べに『南食レストラン』にやって来たのである。この3人は時期は少しずれているとはいえ、ここ最近謎の体調不良に見舞われている。症状は様々であるが共通するのは病院で検査をしても何も異常が見つからないところである。また同じような症状を発現させたのは同じ部隊の大塚 大吾、大島 凛、富田 水無もであり、他にも4名ほどの冒険者が体調を崩しているのである。体調不良の原因自体は謎であるが、この10名の共通点としては全員がセカンドチルドレンであるということである。このような話をしている途中で話題が謎の体調不良からセカンドチルドレンという名称についてに変わる。両親かどちらかが冒険者だった場合、その冒険者はセカンドチルドレンと呼ばれるが、もし今後、セカンドチルドレンの子供が冒険者になったら何と呼ばれるのかということを考えてみたのだ。そして結論として考え出されたのはとても無難な名称であるサードチルドレンだったのである。
「妥当だけど、これ以外ねえぞ」
「おーい俺たちゃ変装落としてねえぞ」
 頭を悩ませながら原田が口にした言葉の中の“ねえぞ”の部分だけに反応して、本田が最近たまたま見た“さらば愛しきルパンよ”の中の1セリフを小林 清志さんの声を真似して叫んだ。
「何それ?」
 もちろん知るはずのないセリフを聞いて森下が質問してきたので、本田はやれやれという表情を浮かべて返事を返す。
「ルパンのテレビ2期シリーズの最終回だよ。これは見るべし」
「知らんし」
 いかにも正論であるような雰囲気で話をしたが、制作されたのは1980年であり、2004年生まれの森下が知っているはずもなく、冷静に返事を返した。
「そういえばルパンは3世だよな」
 何か思いついたように原田が言葉を発する。言いたい事が良くわからないので本田が聞き返す。
「ルパンは3世だよ」
「いや、そうじゃなくてだな」
 当然のことを言われた原田は自分が言いたいことが違っていることを説明する。
「さっきの冒険者の孫世代の名称だよ。冒険者3世でどう?」
「うーん、悪くはないんですが、何かしっくり来ませんねえ」
 腕を組んで考えながら本田が言葉を漏らす。そして少し考えた後で口を開いた。
「冒険者ザ・サード♪だったらどうでしょう」
「悪くない」
 テレビ1期シリーズのオープニングの口調で発した言葉に、森下が瞬時に突っ込みを入れたのであった。

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