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2025年1月23日(木)《GB》

《ここ数日あまり寒くないですね。昼間はちょうど良い寒さな気がします。でもまだ寒くなるんだろうなあ》
【熊大第5迷宮:黒髪アッカーマン部隊】
「前回倒せそうでしたがどうでしょう」
「相性は良いのかもね」
 いつものようにボス部屋の前で準備をしながら中尾 静馬が発した言葉を聞いて、前田 綺羅が感想を述べた。ここは熊大第5迷宮。黒髪アッカーマン部隊は地下2階のボスである青大オーラと戦うために本日も探索を行っている。先月辺りから始めた青大オーラ戦であるが、考えているよりも早いペースで戦闘が楽になってきている。前回も後一押しすれば倒せそうだったが、大塚 陽菜が結構深いダメージを負ってしまったので、戦場から撤退したのである。
「今日は集中切らしません。勝つまでは」
 前回の戦闘の責任を感じている大塚がこのように言葉を漏らしたが、周りのメンバーは前回の撤退が大塚の責任だとは考えていない。全体的なレベルが少しだけ足りなかったという判断なのだ。
「罠はとっくに外してます」
 他のメンバーがボス戦の準備をしているなか、扉の罠解除を黙々と行っていた村川 学がすでに罠を外していることを申告する。これを聞いた富田 正継は全員が準備が出来たことを確認し、原田 祐一に扉を開けるように指示する。すると原田はいつものように黄金の右足で扉を蹴破り、部屋へと侵入した。部屋の中にはいつものように青大オーラが存在し、部隊が部屋に入ってきたのに気づいて視線を向ける。
「殺して・・・破壊して・・・殺して・・・」
 青大オーラが呪文のように言葉を発する。そして次の瞬間に戦闘開始となった。
「TNT爆発」
「天罰」
 中尾と前田が先制の攻撃呪文を唱え、戦士の3人が青大オーラへと向かう。この1ヶ月の戦闘で青大オーラの攻撃パターンはほとんど把握しており、軽く攻撃は喰らうものの、致命的なダメージを喰らうことなく、こちらからも少しずつダメージを与えていく。
「TNT爆発」
「天罰」
 2発めのTNT爆発と天罰の呪文が炸裂する。これによって青大オーラの動きが少し鈍くなってきた。前回は3発目の呪文を唱える前に撤退したので、今日は何とか3発目の呪文が発動するまでは持ち堪えたいと考えている。そして青大オーラの攻撃を凌いでいると、後方から呪文を唱える声が聞こえた。
「TNT爆発」
「天罰」
 この呪文により明らかに動きが鈍くなった青大オーラに対して戦士3人が猛攻を仕掛ける。すると程なく青大オーラは力つき、言葉を発した。
「やりなおすのか、最初から」
 この言葉を残して青大オーラは消滅を始める。これで地下2階はクリアということになったのである。
「おお、勝ったな。物質回収します」
 後方から村川が物質回収に向かい、戦士3人は回復を依頼するために前田のいる場所まで移動する。そして回収と回復を終えた隊員たちは、これで本日の探索を終えることにして、第5迷宮を後にしたのであった。

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