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2024年12月12日(木)《GB》
《忘年会シーズンですね。皆様お酒の飲み過ぎには注意です。でもつい飲みすぎちゃうんだよなあ。自戒です。》
【南食レストラン:富田 正継・前田 綺羅・大塚 陽菜・原田 祐一・村川 学・中尾 静馬】
「あれ、まーくんは一緒に行かないの?」
「あ、俺今日店手伝わねえと」
店を出て解散する際に前田 綺羅が発した言葉に富田 正継は軽く返事を返した。ここは『南食レストラン』の入り口。今日も良い天気だが多少風が吹いており、外にいると寒さが身に染みる。午前中は第5迷宮を探索した黒髪アッカーマン部隊であるが、無事に探索を終えた後で昼ごはんをメンバー全員一緒に『南食レストラン』で食べることにした。食べている最中の会話の中で、男性陣は街に繰り出してスロット打つか競輪でもするかという話になっていたのである。そして店を出ると原田 祐一と村川 学、中尾 静馬は富田に別れを告げて先に歩き出したのだ。先程の街に行くという話の中に一番のギャンブラーである富田が入っていないとは露とも思っていなかったのである。
「じゃあ仲良く一緒に帰ろー」
少し嬉しそうに大塚 陽菜が言葉を発して、ルンルン気分で歩みを始める。それを見て軽く笑顔を浮かべて富田と前田も並んで歩き出した。出勤する時は時間を合わせて3人一緒に来ることが多いが、帰る時は同じ戦士である富田と大塚が2人で帰ることが多く、探索があった場合も部隊メンバーと一緒に食事をした後、富田は原田達と遊びに行くことが多いのだ。なので3人一緒に帰れることは大塚にとって嬉しいことなのである。
「いつみてもお似合いのカップルみたいだー」
後ろを振り返って大塚が言葉を発する。それを聞いて富田は軽くため息をついた後で返事を返す。
「その言葉は小さい頃から何回聞いたか分からない。少なく見積もっても恒河沙回は聞いたぞ」
「恒河沙ってどれくらい大きいんだっけ?」
いつもは何百回と答えるところをたまたま頭に浮かんだので恒河沙回と返した富田の声を聞いて、前田は素直な疑問を口にする。
「俺もはっきりとは分からんけど、とにかくでかい数」
「相変わらず適当だねえ」
知ってる知識を話した富田に対して前田はため息をつきながら返事を返す。この後3人は県道337号線を左に曲がり、富田と大塚は『AXIS』のある建物の2階と3階に、前田は『道』がある建物の2階へと帰るのであった。