1999年10月11日（月）

【AXIS：本田　仁・水井　華代・富田　剛・富田　さやか】
「あら本田くんおはよう。今日は水井さんと一緒かい」
「あ、富田さん。おはようございます」
　2人が食事をしているのを見かけた富田　剛が声をかけ、それに水井　華代が挨拶を返した。ここはゲーム＆喫茶『AXIS』喫茶部。現在朝8時を少し過ぎた時間であり、店内にはモーニングセット目当ての客が数人訪れている。昨日の10月10日が体育の日で祝日だったので、本日はその振替休日となっている。通常本田　仁は休みの日は前田　法重や中島　一州と一緒にスロットを打ちに行くのであるが、本日は水井と一緒にモーニングを食べに来ている。
「そうなんですよ。何か前田さんと一州さんは用事があるらしくてですね」
　モーニングの最後の一口を頬張りながら本田が返事を返した。前田と中島は結婚しており、小さな子供もいる状況なので、休みの日にいつでもスロットを打てるとは限らず、予定が入ることも多々あるのである。そのような場合、本田はストイックに1人でスロットを打ちに行くことが多かったのであるが、最近は水井と一緒にスロットに行くことが多いようだ。
「で、どこで打つの？」
「まあいつもの大劇長嶺店で打つ予定です」
　この後の予定について富田が質問し、それに本田が平然と返事を返した。本田は1人でスロットを打つ場合はあまり場所を選ばないが、誰かと一緒にスロットに行く場合はある程度打つ場所が固定される。前田や中島、水井とスロットを打ちに行くのはほぼ『大劇』長嶺店であり、富田とスロットを打ちに行く時は『スロパラ』上熊本店になることが多いのだ。
「モーニングのドリンクです」
　食事が終わったらしいタイミングで富田　さやかがドリンクを運んでくる。それを本田と水井は美味しく頂いた後で『AXIS』を退店し、本田の車が止まっている駐車場へと向かったのであった。