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1999年3月22日(月)

【戦士鍛錬場:外口 デニム・丸山 静江・澤口 忍・菅原 泰造・遠山 華蓮・深山 正樹・高嶋 美樹】
「確かにデニムくんは全て卒なくこなすけど、どうなんだろう。絞った方がいい気もするけどなあ」
「前例がないですからね。評価は難しいと思います」
 目の前で行われている外口 デニムと菅原 泰造の試合を見ながら発した高嶋 美樹の言葉を聞いて、遠山 華蓮が感想を続ける。ここは午前中の戦士鍛錬場。本日もたくさんの戦士が鍛錬を行っている。本日は朝からカードキャプター部隊とウィンドウズは98部隊は合同で鍛錬を行っている。順番に模擬戦を行っており、現在は外口と菅原、澤口 忍と深山 正樹が真剣勝負中である。先程までは丸山 静江と遠山も戦っていたが、一足先に休憩に入る。すると教官の高嶋 美樹がやって来たので、一緒に外口対菅原戦を観戦していたのである。そうこうしていると模擬戦を終えたらしく、全員休憩場所へと移動してきた。
「あ、高嶋さんお疲れ様です」
「お疲れさまっすー」
 丁寧な菅原の挨拶といつも通りちょっと軽い外口の挨拶が鍛錬場に響く。それを聞いて高嶋は笑顔で返事をかえす。
「お疲れ様です。模擬戦見させてもらってたけど、いい感じだと思うわよ」
 正直な感想を高嶋は伝達する。とりあえずはいきなりのダメ出しを喰らうことがなかったので外口と菅原は安心する。そして次に高嶋は澤口と深澤に目を向ける。
「深澤くんもだいぶん全喰が板について来た感じですごく順調だと思います」
 好評価を受けた深澤は笑顔を浮かべながら、ドリンクで喉を潤す。こうなると次に評価を受けるのは澤口であるが、流れ的に少し嫌な予感がしている。
「問題は澤口くんかな。自分でもわかっているとは思うけど、予知が適当すぎ。今のままだと通用しないわよ」
「やっぱりですか。でも初志貫徹、乾坤一擲、七転八倒の気持ちで頑張ります」
「転びっぱなしやな」
 冷静な高嶋の評価を聞いて、澤口は真剣に返事を返す。ただ、言葉のチョイスが少しおかしかったのを見逃さずに丸山がきちんと突っ込みを入れたのである。

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